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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第十一章

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大会スタート!ミミックを捕まえろ!

「ミミッ?」


「ミミミッ!」


「ミミ。」


「ミー……。」


「あっミーとおんなじ名前だ!」


「絶対違うからな!」


 冒険者さんが吹き飛ばされ、僕達は宝箱を見る。そこに居たのは……足の生えた宝箱!?


「先生、俺あの魔物見た事無いけどどんな魔物なんだ?」


「は、はい。あの魔物はミミックっていいます。箱に変身して、中に宝物を隠す魔物です。」


「宝物?」


「だいたいはご飯とか宝石とかを隠してますね。普段はダンジョンの奥に居るから、地上に出るのは珍しいです。」


「ミーは何回かあるよ!近づくと逃げちゃうんだよね。」


 ミミックは臆病な魔物。宝物を取られないよう、素早く動く事が出来るんだ。そのミミックに紙を入れないといけない……一筋縄ではいかないぞ!



「おー。あっちもそろそろ動くのかな。時間はあるしちょっと観察してくか。」


 ロットンさんはのんびり会場を眺めている。その視線の先には、サリアとギル達。二人も状況を見てるみたい。


「ティム君、あの二人ならどう攻略すると思う?」


「ミミックは速いし固い魔物です。サリア達でも上手く攻撃出来るか……」


「他の奴らは……おいおい、さっきの見てなかったのか?」


 は、走る参加者の人達!目の前のミミックに向かって一斉に武器を振りかざす!


「捕まえるぞ!逃げられたら厄介だ!」


「数で囲め!早くしろ!」


「待って下さい!大声を出したら!」


「ミミッ?」


 僕の叫びは皆に届かない!ミミックは冒険者さんを見て……顔を真っ青にしちゃった!?


「ミミミッ!?ミー!?ミー!」


「「「ミミッ!」」」


「ごふっ!」


 足の生えたミミックが冒険者さんを蹴り飛ばし、その後を他のミミックが跳ねる!勢いに乗って会場を爆走だ、これじゃ手を付けられない!





「ヤバいな、こりゃ俺でも骨が折れるぞ……。ミー、ティム君。どうする?」


「まだわかんない。他の参加者はどんな方法で入れるんだろうね。ミーもかんがえよう!」


「わん!わん!」


「……うん!やってみよう!ロットンさん、僕達行ってきます!」


「おう行って来い!ここは勝負の場だからな、方法があるなら早く試した方がいいぞ!俺はもう少し考えるから!」


「はい!レル、一緒にお願い!」


「わふー!」


 僕達はミミックの側に行く事にした。でも普通には追えない、誰かが足止めをしてくれれば……



「レル、力を貸して!」


「わん!」


 ううん、今はミミックを追うんだ!一人でも捕まえられれば、紙を入れて試験達成だ!


「たあっ!」


 魔力を使って加速、僕達は一番後ろのミミックを狙う!


「ミミミッ!?」


「とりゃぁぁぁ!」


 ミミックの前方に短剣を投げると、びっくりして一瞬止まる。それから右を向いて跳ねていった。他の三人から離れた、まずはあのミミックだ!


「レル、挟み撃ちにしよう。お願い!」


「わん!」


 僕はミミックの後ろについて、レルは勢い良く加速してミミックの前に飛び出した!


「ミミミッ!」


「わふっ!?キャウウン!?」


「あっ、レル!」


 レルも吹き飛ばされちゃった……やっぱり追うのは難しいかな……。












「……おいどうする?あんなの捕まえられないぞ?」


「困ったわね。」


「このままじゃ全員失格だぞ!何とかしろよ!」


 皆焦りが見える。予想よりも難しいぞ……!









「おーい!ティムー!」


 あっ!参加者さんの中から声が聞こえた。この声はアオハ君!そうだ、アオハ君達にも相談してみよう!


「アオハ君ー!今行くよー!」









「ティム、いよいよ大会始まったね!僕達も準備は出来てるよ!」


「うけー。」


 アオハ君とシロメと一緒に、休むミミック達を観察中。向こうが疲れるまで追い掛ければ……それだと僕達もヘトヘトだ、何か良い手を!


「そう、僕達は大会の準備は出来てるんだ。でもミミックを捕まえるなんてね。」


「うけー。」


「止めるなら強い攻撃を当てるか、何か気を引ける物を探さないと!ティムは何か知らない?」


「一応宝物をあげれば……でも宝石とか、珍しい道具が好物なんだ。そんなの今は無いよね。」


 なら強い攻撃を……それだと動きを止めなきゃ……これじゃ堂々めぐりだ、結局同じ問題が出てくる!





「ならカズハに任せようよ!遠くから狙い撃てば、ミミックも気づかないんじゃない?」


「た、確かに……やってみよう!アオハ君、カズハさんは今どこにいるの?」


「あそこ。」


「あそこ?」


 アオハ君の指差す方は、会場の端にある柱。その上に……カズハさん!?


「いきなり攻撃されると困るから、離れた場所に登ったんだよ!あれなら気づかれないよね?」


「うん!タイミングはカズハさんに任せるから!」


「分かった!カズ……静かにしようか。」


 カズハさんに向けて、弓を引くジェスチャーをするアオハ君。カズハさんは弓を触っていたけど、こっちに気づいたみたい!軽く頷くとすぐに、弓をミミックに向けた。




「これでいいね?後は怯んだミミックの口を開けて、この紙を入れればいいんだ!シロメ、準備はいい?」


「うけー!」


「僕達もだよ!」


「わん!」


 睨み合いを続けるミミックと参加者さん達。僕達は魔力を足に溜めて加速の用意……後はカズハさんのタイミングだ、ここはお願いします!














 ◇◇◇


「ティム?アオハと合流したのか。ラルフ達と別れたなら、何か考えがあるんだろうね。」


「分かった!カズ……」


「この声はアオハか。結構小さいが、何を言おうとしていたんだ?」


 弓の調整は出来た。アイツは何をしようと……あれはジェスチャーだね。



 弓を引けという事か。ルールは聞いていたが、参加者同士の戦闘が無く、ミミックを狙い撃つなんてね…………警戒心が強いから、遠くに居る私に頼んだ訳だ。


「他のミミックから一体はぐれているな。奴を狙う!」


 弓を引き、魔力を込める。頑丈さは知っている、私も全力で撃つだけだ!



「行くぞアオハ!ブラック……アロー!」


 魔力を込めた黒い矢が、一直線にミミックの元へ飛ぶ。今こちらを見ていない!これなら……!










 ◇◇◇






「来た!あれが当たれば!」


 ミミックは周りを順番に警戒してる。こっちを見るまで後少ししかない!



「ミ……ミミミッ!」


 こっちを見た!でも矢はすぐそこだ!


「ミミミッ!?」


 ガチンと音がして、ミミックがひっくり返った!口を開けたぞ!


「今だよ!走って!」


「うん!」


 僕達はパートナーと一緒に走る!倒れたミミックはじたばたしてるけど、まだ平気そう!



「これで決まりだー!」


「うけー!」


 アオハ君とシロメがまず紙を入れた!僕達もすぐに紙を放り込む!


「アオハ君、ミミックを押さえるよ!皆のチャンスでもあるんだ!」


「勿論!さあ皆、落ち着い」


「入れるチャンスだ、俺が先だー!」


「どきなさいよ、私が入れるのよー!」


「押すな、ここは」



「ギャッ!?」


「ほわっ!?」


 つ、突き飛ばされた!待って、今ミミックを抑えないと!


「ミミミッ…………ミー!」


「「「「「「「「「「あっ。」」」」」」」」」」


「ミミミッ。」


 お、起きちゃった……









「アオハ君、カズハさんの紙を入れないと!今度は僕達で止めるよ!作戦考えるから!」


「分かった!カズハー!合流しようー!」


「……もう声を出して良いのか?ならそちらに向かう!待っていてくれー!」


 まだ始まったばかり、何が何でも皆の紙を入れて、次の舞台に進んでみせるぞ!


 きっと大丈夫、僕達なら出来る、僕達なら出来る!











 ◇◇◇


「速いな。ティムとアオハ達四人、もう決めてきたぞ。サリア、お前はどうするのだ?」


「ええ。ちゃんと見てたっすよ。今度はあーし達の番っす!ギル、一緒にやるっすよ!」


「遠距離から狙うのか?」


「まさか!正面突破ですよ!」













「先生ずるいぞ!先に入れちゃうなんて!」


「ラルフ、これはティムの友達、カズハの勝ちだね。遠距離射撃、ミーじゃまねできないよー。……ロットン?」


「強引にこじ開けるか……俺ならどうするかな?」











「ティム様凄い!流石です!リッチさんもそう思いませんか?」


「サキ、感心してる場合じゃ無いぞ!ワシらも負けてられんよ!」


「びー!びー!」


「びー君、毒針は刺さらないと思うぞ……」















「早速動いたな、俺も動くとしようか!」


「おや、では私も動くとしましょうか。」


「…………えっと。マイラ、だよね?どうして俺の側に?」


「手合わせしたい冒険者の情報収集の為です。カイン、貴方はサリアの所へは行かないのですか?」


「あの二人は大丈夫だよ!自分の心配が先さ!」


「では私も自分の心配をしましょうか。」













「兄上お見事です!俺も負けられない!何とか隙を見て入れないと……あ、あの二人は?」




「ケビン、行けそう?」


「何とかなるだろう。マーチ、援護は頼むぞ。」


「任せなさい!ティム達には優勝は譲らないわよ!」





「元勇者パーティーの二人……絶対に負けられない!兄上、見ていて下さい!俺はソード、剣聖なんだ!俺なら出来る、俺なら出来る!」











「がぁぁぁぁぁ!!!クソがっ!ティムの奴、また目立ちやがった!ふざけやがって!」


「落ち着いて下さい勇者様。ここは身を潜め、機会を伺うのです。このジャンヌもお供致します!」


「そ、そうだな。このシャーユ様が大会を制して、王国の力を示してやるぜ!」



















「おおっ?何とか間に合ったけど、皆張り切ってんねー。俺はもう少し様子見っしょ!」

今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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