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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第十一章

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テイマー一行、竜の助けを受ける!

「がおー!」


「ぐおー。」


「ぐおおー!」


「うわっ!」


 現れたワイバーンは二体、ゆっくりとこっちに降りてきた。僕は一度地面に着地して様子を見る事に。でも聞こえた声は三つ、どこかで聞いたような……



「がおー!」


「あっ、ドラゴン君!?」


 ワイバーンの上から、小さいドラゴンが降りてきた。あの子は……もしかして!


「やっぱりここに居たんだ!おーい!こっちだよー!」




「あっ、この声前に聞いたぞ!」


「ミーも聞いたよ!きっとあの子だ!」


 僕もラルフさん達と同じ感想。ドラゴン君と上から聞こえた声の正体は、間違いなく彼女達だ!






「ティム君ー!久しぶりー!」


「シュリちゃん?どうしてここに!?」


 ワイバーンから降りた女の子は……アースラの国の魔法使い、シュリちゃんだ!


「予想通り、やっぱりここで止まってたんだ!そっか、ラルフとミーも一緒なんだね。」


「ま、待ってどういう事?」


 シュリちゃんはすーっと息を吸ってから、その理由を教えてくれた。






「あのね、私達女王様から指示を受けて、ここへ向かう資材の手配をやってたの。急だったけど、アースラって自然が豊富でしょ?木材の質には自信があったから、それを運んで船にしたんだよ!」


「なるほどな。魔王や王様達が事前に準備をしてるから、ここへ参加者が集まるって予想出来てたって事か!」


「でも、皆ワイバーンに驚いてたよね?今まではどうやって来たの?」


「それは船だよ!一気に資材を運べるからね!それらが終わったから、私達は一足早く……って言っても、予備試験が始まってからだもんね。ワイバーンに乗って目的地に向かう所だったの。」


 胸を張って説明するシュリちゃん。確かに国の偉い人だから、事前に場所を知ってても不思議じゃないね。


「あ!待った!それってフライングだろ!?皆より先に知ってるのはずるいぞ!」


「そうは言っても、事前に用意してるからこそ、皆船に乗れるわけだし……そもそも私は参加しないから、そんなに影響無いと思うよ?」


「そうなんだねー。じゃあ、シュリもミー達と同じで、今から目的地に向かうんだよね?」


「うん!この様子だと、ここに居る人達は皆、場所は分かってるみたいだね。」


 ワイバーンが整列して並んでるのを、他の冒険者さん達はじっと見てる。でもシュリちゃんの事は前の配信で皆見てるから、ここで戦闘が起きる事は無いね。安心したよー!



「ティム君達ならここに来ると思ってたんだよ?だからワイバーンを連れてきたわけだしね!」


「シュリちゃん?それってどういう事?」


「フフフフ……。」


 シュリちゃん、手で口を隠して笑ってるね。きっと僕達に自慢したい事があるんだ。


「それはね……」


 それは……?











「もし皆が良ければ、ワイバーンの力を貸してあげるよ!」


「「「えっ!?」」」


 シュリちゃんから出た提案、それは僕たちにとってはまさに渡りに船の内容だった。




「本当!?でも、どうして?」


「それはね……」


 シュリちゃんはまた息を吸って、それからこっちをじっと見た。




「ティム君達がアースラで、私達の事を助けてくれたからだよ!この闘技大会が始まるって決まった時から、ティム君達が出るのは分かってたから。だから……もし困っていたら、今度は私が助ける番だって思ったの!」


「シュリちゃん……!」


「もちろんこの子達にもちゃんと許可を取ったよ、でも会場については知らせてないから!ティム君達が案内するんだよ?」


「シュリちゃん、本当にいいの?」


「うん!きっとこの試験はね……ううん、やっぱり何でもない!さあ、どうする?」


 今の僕達には魅力的な提案、これは乗るしかない!




「お願いします!力を貸してください!」


「ミーもお願いします!」


「お、俺も!頼む、力を貸してくれ!」


 ミーさん、ラルフさんと一緒にお願いすると、シュリちゃんはにっこりと笑ってから、ワイバーンに指示を出していた。



「皆さん、そういう訳ですから、お願いします!」


「ぐおー。」


「ぐおおー!」


「うん!ありがとうございます!ティム君、この子達に乗って!力になってくれるから!」


「ありがとうシュリちゃん!必ず目的地に着いてみせるよ!」



 それからすぐに、シュリちゃんは小さくジャンプ。か、体が浮いてる!




「これで良しっと!私は自分で飛んで行くから!待ってるよー!」


「がおー!」


「わん!わん!」


「かめー!」


 ドラゴン君はレル達に挨拶して、シュリちゃんの胸の中に入っていった。


「では!さらばだーってあわわ、動いちゃ駄目だよー!?」


「がおー!がおー!」


 ふらふらしながら空を飛ぶシュリちゃん……あっ、姿勢が綺麗になった。バランスが取れたんだ。









「良かったー、これで間に合いそうだね!」


「わん!わん!」


「彼女が力を貸してくれるのは、ティムが頑張ったからだね!ありがとうティム!」


「ああ、ありがとう先生!じゃあ、行こうか!って言っても、ワイバーンは二体、俺達は三人か。」


 ラルフさんはちょっと考えてから、手をポンと叩く。いい方法が見つかったんだ!


「なら、俺はさっき言ったボートで行くか!ワイバーンに繋いでくれれば、レルとタルトも一緒に乗れるだろ?」


「確かに!二人が乗るとバランスが取れないし……ラルフさん、お願いします!」


「任せてくれ!早速準備だ!」


「ミーも手伝うよ!」
















「出来たー!」


 ラルフさんがワイバーンの尻尾にロープを繋いで準備完了!僕とミーさんはワイバーンに、ラルフさん達はボートに乗り込んだ!


「先生、こっちは俺に任せてくれ!そっちも気をつけて動いてくれよな!」


「はい!じゃあ……お願いします!」


「ぐおー。」


「これで行けるぞ!しゅっぱーつ!」


「ぐおおー!」


 ゆっくりと翼を広げて空を飛ぶワイバーン。彼らの力を借りれば、余裕を持って会場に到着出来る!



「皆進むぞ!俺の後に続けー!」


「わん!わん!」


「かめー!」


「ミー達はラルフの前にいるよ!」


「皆さん!目的地まで、油断しないで行きましょう!」


 空に浮いて加速するワイバーン。僕達はしっかり乗って、目的地に向かうんだ!

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