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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第十章

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協力への第一歩。王国会議、終了!

今回で王国会議編は終了になります。よろしくお願いします。

「ラルフさん、戻りました!」


「わん!わん!」


「おっ先生、レルもお疲れ様!配信見ながら待ってたぜ!」


「二人ともおつかれー!さあ、ごはんを食べるよ!」


 僕達が座ると、ラルフさんとミーさんが机に食べ物を用意してくれた。ずっと動いてたから、もうお腹ペコペコ!


「ありがとうございます!レル、皆で食べよう!」


「わん!わん!」


「じゃあ久しぶりに四人でパーっとやろう!乾杯!」


「かんぱーい!」


 食事の最中、ラルフさん達は魔導カメラで配信中だ!僕もレルと一緒に!


「レル、皆で食べるとおいしいね!」


「わん!わふー!」


 そうだ、サリアは……うん、カインさんの所だね!話し込んでるから、僕はご飯を楽しもう!










「サリア、ギル、二人ともお疲れ!どうだった?」


「あーしにどうと言われましてもね……ティムは勇者について色々聞かれてたっすよ。」


「カイン、お前大丈夫なのか?かなりダメージを受けてるのではないか?」


「平気平気!ってわけじゃないけど、まあ落ち着いたよ。」


「ならば良い。では我らも食事にしようか。アオハとカズハはどうしている?」


「他の冒険者さん達と休憩中だよ。後でちゃんとお礼を言わないとな!」


「ウム!サリア、腹が減っただろう。思う存分食べるといい!」


「ギル!アンタが食べたいだけっすよね!まあ、あーしも食べますけど。」


「はい用意しておいたよ!では、いただきます!」


「「いただきます!」」



















 ◇◇◇


「さて……情報は集まったか。では、そろそろ会議をまとめるタイミングじゃな。」


「き、貴様!ここは王国だぞ!魔王がこの場を仕切るとは許せん!騎士達よ、奴を始末しろ!」


「黙りなさい!そろそろ私も怒りますよ!」


「よいよい。ルー、お前も落ち着くのじゃ。」


 王国会議の場。テイマー二人への質問を終え、魔王ライアが話を切り出す。そこでグランド王国の王と魔王のメイド、ルーが言い争いをしていた。


「見ての通り……いや、聞いての通り……?ど、どっちもじゃな。勇者シャーユ、お主随分と悪さをしてるようじゃな。先生も驚いていたのじゃ。」


「だ、黙れ!俺は勇者だぞ!俺の言う事は絶対だ!テイマーは悪だ!人間の世界に魔物は不要だ!」


「そうか……では会議を纏めるとしようか。」


 ライアは深呼吸をしてから、周りに座る参加者達に話しかけた。






「ここに飛んできたドラゴンの首、色々話をしていたのじゃ。……いつか奴らと戦う日が来るかもしれぬ。そこで一つ提案じゃ。」


「何だ魔王、アタシ達に何か頼みがあるのか?まだ完全にお前を信用したわけじゃねぇぞ?」


「聞くのは構わないけど、内容によっては時間がいるわよ。私達だって色々考えないと。」


「無論メリットがあるなら乗ることもあろう。その辺り、簡潔に話してくれ。」


 それぞれ注文をつけるドレイク、ジュリア、シンマ。それを剣聖ガイアはじっと観察している。





「では遠慮なく。儂ら…………」





















「ここで一度、儂らの関係を見直したいのじゃ。」


 ライアの言葉に、王達は固まり、そして腕を組んだ。




「アタシ達との、関係?どういう事だ?」



「いや、儂って魔王じゃからな。昔から勇者に狙われていたのじゃ。もちろんお主達にも警戒されていた。不思議に思った事もあったが……これはあの豪魔とやらの企みと分かった。だがらここで考えたいのじゃ。」


「関係って言っても、私達一応交流は続けているわよ?仲が悪いわけじゃ無いわ。」


「その通り。我らはそこまで険悪では無いぞ?調整は要るが、力を合わせる事は何とか出来る筈だ。」


「それは分かっている。儂が言っているのはお主じゃ。人間の王よ。」



 ライアの視線はグランド王国の王に向いた。



「な、何だと?王国と貴様ら魔物が手を組むと言うのか!?」


「そうじゃ。皆で協力……最低でも交流の環境が整えば、ある程度連携出来ると思うが、どうじゃ?」


「ふざけるな!魔物は人間の敵、それは決まっている事だ!これは絶対に変わらない!」


 自信満々に言い放つ王。それにシャーユとジャンヌも頷いて同意する。









「……別にお手々繋いで仲良くしようとは言わぬのじゃ。それにこちらを優遇しろと言うつもりも無い。悪い魔物を殺すなとは言わないし、こちらも酷い人間が居れば捕らえてお仕置きする。今まで通りで構わぬ、当たり前じゃ。」


 ライアは王へ笑いかけ、もう一度口を開けた。






「ただ、ほんのちょっと歩み寄れれば良いのじゃ。全部を敵視しないで、出来る範囲でちょっと仲良くなる。それが奴らの恐れる事じゃからな。勇者も考えてみる気は無いかのう?」


「なら、お前達が王国の属国になると誓え!そうすれば協力してやろう!」


「どうしてそうなった!?アタシ達は独立した国だぞ!何で上下関係が出てくるんだ!」


「フン!魔物は下等な存在だ!貴様らに頼らずとも、こちらには勇者がいる!負ける事は無い!」


「…………どうしても出来ぬのかのう?」


「当たり前だ!常にグランド王国が最上位、これは変わらぬ。」


「そうだ!このシャーユ様が居ればあんな化け物、一瞬で倒してやるぜ!だろ、ジャンヌ!」


「その通りです!流石です勇者様!」


「そうか……。」


 王達の表情を見て……ライアは悲しそうに顔を下へ向けた。







「お嬢様……。」


「……これも答えか。ならば。」



 魔王ライアは顔を上げ、この会議の場を見渡した。


「皆はどうじゃ?儂、皆と争うつもりは無いのじゃ。仲良くしたいとも思っておる。だから……」



「良いわよ。この話、持ち帰って考えてみるわ。」


「私達もだ。皆と力を合わせる事は、こちらの利益にもなる。検討しよう。ドレイクはどうだ?」


「分かってるよ!アタシ達もアンタと戦う気は無いさ!今は少し時間をくれ!」


「……ありがとう。話を聞いてくれて、感謝しかないのじゃ……!」


「では魔王よ、少し良いかな?」








 会議が落ち着き、ライアは嬉しそうに笑う。そこへ手を上げる人物が一人。


「それは王で無くても参加できるのかな?もしそうなら、この剣聖にも考えさせてくれないか?」


「ガイア殿、お主も参加してくれるのか?」


「優先すべきは私達の民だ。緊急時にそちらの応援には行けないかもしれない。それでも良いなら私達も参加できると思うが、いかがかな?」


「も、もちろん歓迎じゃ!ありがとう!」


 ライアは賛同してくれた人達のもとへ走り、手を握る。






「では、会議はこれで終了じゃな。書類はルーが用意してくれたから持って行ってくれ!内容を整理したのじゃ!」


「随分早いな。勇者の事、テイマーの事、それと……豪魔の事か。分かった、持ち帰るよ。」


「こっちも了解よ。どんな結果になっても一応伝えるわね。……ここに返事を送ればいいのね?」


「早速検討だ!実に楽しみだな!」


 王達は書類を荷物に入れ、椅子に深く腰掛ける。







「他に何か言う事がある奴は居るか?」


「あー、一つ忘れてたわ。」


「どうしたジュリア?」


「フフッ、さっき良い人達を見つけたのよ。見込みのある冒険者が三人。あんな勇敢で頼もしい人達、是非来て欲しいわ!」


「ほう。ジュリアが言うのだ、良い冒険者なのだな。」


「そうなの!後で交渉しないとね!」


「よし、終わりだな!なら……」


 王達の話が終わり、ドレイクはグラスを取り出す。それを持っていない者に渡し、ワインを注ぎ始めた。




「せっかくだ、ここで一杯やっていかないか?その……交流の第一歩って事で。魔王もどうだい?」


「もちろん飲むぞ!じゃんじゃん持ってくるのじゃ!」


「私は果物でも出しましょうか。配信してるわけだし、ウチの特産品のアピールに使わせて貰うわよ!」


「ガイア殿、ここは飲みくらべといこうではないか!どちらが勝つか、一戦お願いしたい!」


「良いだろう、受けて立ちましょうシンマ殿!」


 会議が終わり、この場は一瞬で宴会場に切り替わった。参加者達がくつろぐ中……







「何ですかこれは!?お嬢様も、他の皆様も!やるなら閉会の宣言をしてからにして下さいよ、もー!」


「父上まだです!会議が終わってからです!」


 会議が配信される中、ルーが絶叫し、ソードはガイアを押さえていたのだった。




今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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