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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第十章

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王国防衛作戦、スタート!

「ゴギャァァァァ!!!ゴギャァァァァ!???」


「ギャァァァ!ギャァァァ!」


「グァァァ!」


 門の外では、黒い霧を纏った魔物達が集団になって門に突撃している。そして黒いドラゴンは体を変形させ、トゲを外した。


「ゴギャァァァァ!!!」


 隙間無く埋められたバリアに向けて、大きく口を開けるドラゴン。ブレスを撃つための準備動作である。



「ゴ……ゴギャァァァァ!!!」


 そして放たれた黒いブレスがバリアにヒビを入れた。無理な姿勢で放ったからか、体中に反動を受けて焦げついていく。


 それでもその傷はすぐに治り始める。強引に首を捻じ曲げ、貼られたバリアにブレスを撃ち続けていた。







 ピシッ……バキン!


「ゴギャァァァァ!ゴギャァァァァ!??」


 攻撃が続き、遂にバリアが破られる。ドラゴンはすぐに体の再生を終え、門に突っ込んでいった。













「……来ました!皆さん、お願いします!」


「はい!俺達の力を見せてやるぞ!」


 シュリとソードが敵の気配を感じると同時に門が吹き飛び、ドラゴンが姿を現した。




「作戦通りに行こう!シュリとウィーは後ろから攻撃してくれ!」


「はい!メガウインド!」


「え、ええ!ウインド!」


 二人の風の魔法でカインが加速。魔物を倒しながらドラゴンの上を通り抜け、後ろの魔物の群れに降り立った。


「さて、お前達の相手はこの俺だ!」


「ギャァァァ!ギャァァァ!!」


「何の魔物か判断つかないな。気をつけながら攻撃するか!」


 カインが話しながら剣を振ると、まずは目の前にいた魔物の大群が吹き飛ばされる。


「ギャァァァ!」


「当たらないな!」


 後ろから棍棒を持つ黒い魔物が迫るが、それを回避、剣で体を切り裂いた。


「はいっ、そこっ!」


 流れる様に魔物を倒していくカイン。彼は一度後ろを向き、剣を門に向ける。



「ドラゴンにはこれをぶつけてやる!ウインドブレイカー!」


 剣に渦を纏わせ、それを全力で放つ。渦は魔物達を巻き込みながら、ドラゴンの翼に直撃、大きく態勢を崩した。


「ゴギャァァァァ!」


「魔物は俺一人で充分だから!そっちは任せたよ!」















「ゴギャァァァァ!!ゴギャァァァァ????!」


「今だ、足を狙います!ソードラッシュ!」


 高速でドラゴンを斬りつけるソード。その後ろからアーマとラディの二人がそっと外へ抜け出す。


「俺達は彼らの邪魔をさせない事が仕事だ!頑張ろうぜ!」


「ええ!存分に暴れてやりますわ!」


 カインの攻撃から逃れた魔物達が走って来る中、二人は門の前に陣取った。


「ハァァァァァ!」


 まずはアーマが魔力を纏う。そこへ魔物が攻撃を仕掛けるが、彼はびくともしない。


「ギャァァァ!!ギャァァァ!!」


「俺の鎧は頑丈だぞ!さあお返しだ!」


 背中からハンマーを取り出し、魔物を殴りつける。この場で攻撃を受け、敵がよろけた所を狙う……アーマはこの方法で数を減らしていく。








「どうです!?時間稼ぎなら私達でもやれますわ!」


「グワァァァァ!」


「甘いですわ!アイアンナックル!」


「ギャァァァ!??」


「後ろ?いや、見えますわよ!」


 一方ラディは拳と足を魔力で強化し、ひたすら動き回る。強そうな魔物を見つけてかく乱し続け、それに追いつけない弱い魔物は動かないアーマを狙う……即興で考えた作戦だった。



「この調子ですわ!逃げるのは得意ですのよ!」


「た、頼むぞ!強いのが来たら俺じゃ手に負えないからな!」

















「ソードアッパー!」


「ゴギャァァァァ!」


「させません!ホーリーヴェール!」


「も、もう一回、ウインド!」


 ドラゴンを斬り、門の側で止めるソード。彼への攻撃は全てシュリがガードしている。ウィーはポーションを飲みながら風の魔法を連発し、足元を狙っていた。




「ゴギャ!!」


「はぁぁぁぁ!」


 体のぐらついたドラゴンへソードが攻撃すると、ドラゴンは地面に倒れ込んだ。


「いい調子です!このまま足止めを続けましょう!」


「こ、こんなに魔法を撃ち続けるなんて初めてよ!今のうちにポーション飲もう……。」


 ウィーは足元に置いたポーションを手に取り、口に運ぶ。


「ちょっと休憩……あれ?」


「ギャッギャッ!!」


 ウィーの目の前に入ってきたのは、黒い霧を纏ったゴブリンだった。










「キャァァァァ!?」


「ウィーさん!?シュリさんお願いします!ここは俺が!」


「はい!ホーリースパーク!」


「ギャッ!」



 電撃を浴びせ、ゴブリンを倒すシュリ。ウィーを連れて少し街の奥へ入る。


「も、もう入って来たのね。びっくりしたわ。」


「あれだけの数です、仕方ありません。私達は下がって、ソードさんの邪魔にならないようにしましょう!」


「わ、分かったわ!」


 ソードに補助魔法をかけながら、カイン達から逃げて来た魔物を攻撃する二人。今の所、戦いは順調に進んでいた。




今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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