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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第十章

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会議スタート!少年テイマー、注目される

今回から、久しぶりに魔王が登場します。よろしくお願いします。

「わくわくしてきたのじゃ!お前も早く来るのじゃ!」


「ま、待って下さいお嬢様!本当に乱入するつもりですか!?」


「もちろん。有力者が集まる王国会議……これがどういう事か、お前も分かるじゃろう?」


「ま、まあ。」


「儂らずーっと隠れていたから、この辺りで一度挨拶をしておかねばな!」


「お嬢様!?もう!」


 王国会議が始まる直前。二つの影がスピードを出して空を駆け抜けていく。


 一人はドレスを着た金髪の少女……魔王ライア。もう一人は銀髪のメイドであり、ライアの側近、ルー。そんな二人の目の前にはグランド王国が見えていた。









 ◇◇◇



 王国会議の始まり、そのタイミングで扉が閉じられると、中に居た騎士達が配置につき、大量の魔導カメラを宙に飛ばした。


「この会議は世界に配信されている。何か事が起こればすぐに伝わるから、せいぜい大人しくしていると良い。映像に残るから言い逃れも出来ないだろう?」


 ジャンヌは得意気に話し、それから騎士に指示を出す。




「では始めようか。まずはその紙を見てもらおう。」


「あ?何が書いてあるんだ?」


 周りを見張る騎士達から紙を受け取り、参加者達はそれを見る。そこに書いてあったのは黒い霧を纏った魔物の報告であった。


「貴様達も知っているだろう?最近の事だ。謎の魔物達が各地に現れ猛威を振るっている。この対処について貴様らに話がある。」


「ほう!それで我らを呼んだか?興味深い話だが……我らも対応に追われていてな。」


「何だと!?貴様王に逆らうつもりか!」


 シンマの発言にジャンヌは剣を抜く。しかし彼は全く動じていない。


「血の気が多い騎士団長だ。会議の場で剣を抜くとは、つまり我らと戦いをしたいと?」


「……くっ!」


 剣を収め席に着くジャンヌ。それをシンマが見てから再び話し出した。




「一応聞かねばな。どういう事なのだ?」


「どうもこうも無いわ!黒い魔物達がこの国の周辺にも現れた!騎士団達で対応に当たっているが、何とか抑え込んでいる状態……何か策は無いか!?」


 するとドレイクが手を挙げる。グラスを揺らしながら、鋭い目を王に向けた。


「策だって?アタシ達も知りたいくらいだよ!そっちは勇者が居るだろ?最強なんだから倒してもらえばいいじゃないか。」


「ぐっ……ま、まだ俺の出る幕じゃない!俺はピンチになった時に颯爽と現れるのさ!」


「……ふーん。今が大変なのに出撃しないとは、まだまだ余裕があるのか。ならアタシ達の助けなんていらないだろ?」


「それは困る!貴様達、王国の危機なのだぞ!?どうにかしろ!」


 二人の言い合いをシンマは落ち着いて聞いている。ガイアはノーコメント。ここではカインとフェイクも黙っていた。










「あー…………それね。こっちは対処法を見つけて実行中よ。」


 そこで地竜の国の王、ジュリアが一言ボソリと呟く。すると参加者の視線は一斉に彼女の方を向いた。








「何だと!?貴様は」


「ほう、それは実に良い!どうやって倒してるのだ!?」


「さあ?でも……少しずつだけど浄化を進めてるわ。最近見つけたんだけどね、本当に助かってるのよ!」


「おいおい本当か!?そうならアタシ達にも教えてくれよ!こっちも困ってるんだよ!」


「ここで貴方達に恩を売っておくのも良いかもね。分かったわ。……元々そのつもりだし。何か大きな板は無いかしら?」


「板?……持って来い!」


「ハッ!」


 ジャンヌが騎士に指示を出し、大きな板を用意する。するとジュリアが取り出したのは……魔導パソコン。それを操作しながらある映像を映し出した。





「これは私の友達の配信なんだけどね……彼のおかげで魔物への対抗策が見つかったのよ!」


「彼?ジュリア、一体それは誰なのだ?」


「慌てないでよシンマ。すぐに分かるから。」


 魔導パソコンから流れるのは、地竜の国のある映像。そこには黒い魔物と戦う冒険者達の姿が映されていた。







 ◇◇◇


「少し余裕が出来たな。今のうちに挨拶を済ませておこう、そうすればどこの配信かがすぐに分かる!」


「はーい!こほん。こんにちは!私はシュリって言います。私は今湖の調査に来てます。何か魔物が暴れてるんだって!だから私が調べにきたの!……こんな感じかな?」


「いえーい!視聴者さんみてるぅー?俺ラーチャオ!いやー悪いねぇ、俺今両手に華の絶賛ハーレム状態っしょ!こんか」


「黙れ!……私はカズハ、狩人をしている。見ている君達とは初めてだな。よろしく頼むよ。……フンッ!」


「グボっ!?いや、冗談、冗談だし!?カズハっちやめて!?」


「皆さん!?あ、あの!僕はテイマーのティムです!今回は旅の道中で出会ったこちらのシュリさんと一緒に、森の調査に入ります!その、よければ見てくれると嬉しいです。」





 冒険者達は自己紹介をした後、森の探索に入った。そこで会議に上がっている、異形の魔物と戦闘に入る。




「びー君、力を貸して!」


「びー!」


「ピギャァァァァァァ!!!?!」


「行かせないし!ウォークライ!」


「ピッピギャァァァァァァ!?」








「ピギャァァァァァァ!!?」


「ホーリーヴェール!」


「ピギャァァァ!!!??」


「毒が効くのだろう?ならこれならどうだ!」


「ピギャァァァァァァ!?!?」


「これはとっておきだ!敵によって矢は使い分ける、今回は毒を仕込んだ!とくと味わえ!」





「ぴゅー!ぴゅー!」


「ピギャァァァァァァ!!?!?」






毒の攻撃で動きが鈍った所を攻撃する冒険者達。苦戦はしていたがきっちりと倒した場面、ここで映像が一度止まる。




 ◇◇◇




「お、おいおいマジかよ……奴ら毒に弱かったのか!?お前よくこんな映像確保できたな!」


「この子達、中々やるではないか!ジュリア、彼らが友達なのか?」


「ええ!皆いい人達で、私も勉強になったわ!」


「それに、最後の方に居たのはレイクドラゴン、だろ?アタシ達でも扱いは難しいのに、あの子はちゃんと力を引き出してたよな?」


「それはそうよ!だってティム君はテイマーだからね!」



「「「!」」」


 ジュリアの発したティム、そしてテイマーという言葉……これにグランド王国の三人がピクッと反応した。


「何だと!?俺よりもアイツが優れているっていうのか!?」


「何よ急に怒鳴って。私は事実を言ったまでよ。それにこんな配信もあるし。」


 ジュリアが次に出したのは、地竜の国にある神殿の調査を撮ったものである。そこでは多くの冒険者達が異形の魔物と戦闘し、勝利した場面が映っている。



「毒に弱いっていうのを見つけたのはティム君なのよ!一度戦った経験があるみたいなの。彼らのおかげでだいぶ負傷者も減らせたし、何よりデータを取れたのが大きいわ!それに、カズハやラーチャオ達も…………」


(流石ティムだ!やっぱり強いな!)


(彼ならあれ位は問題無いさ。それに一緒に居る冒険者達の協力もあってこそだ。貴方も知っているだろう?)


 ジュリアはティム達の強さを熱弁し、カインとフェイクはそっと呟いていた。







「「「…………。」」」


 王達は黙ったまま。するとドレイクが机に乗り出し、ジュリアへ顔を向ける。


「おいジュリア!あの子アタシに紹介してくれ!色々話を聞いてみたい!」


「えっ!そ、それはちょっと……だって彼は」


「そうじゃぞ。無理強いはいけないのじゃ。先生が困るからのう。」


「そんな事言わずに頼む!アタシ達の仲じゃないか!」


「ちょっと待って。今他に誰かいた?貴方の後ろから声が聞こえたわ。」


「は?」


 ドレイクとジュリアが壁を見ると、そこには……












「楽しそうな会議をやっておるな!儂も仲間に入れてくれると嬉しいのう!」


「皆様、ここからは私達も会議に参加させてもらいますね。」





 二人の女性が壁の側で手を振っていた。

今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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