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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第十章

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集う者達、王国会議開幕!

今回は今後に関わる……かもしれない王様達が登場します。よろしくお願いします。

「俺の席はあそこだな。よっと。」


 カインは指定された席に着席し、周りの様子を観察する。


「さあソード!お前の席は私の隣だ!よーく勉強しておくのだ!」


「は、はい!父上!」


 剣聖ガイアも息子のソードと一緒に着席する。豪快に構えるガイアと震えているソードを見て、カインはクスッと笑った。


「さて、他の参加者はっと……。」









「悪いな。隣失礼するぞ。」


「あ、ああ。」


 まず目に入ったのは、隣に座った褐色肌の女性。頭に角を持ち、赤い鎧を着たその女は、手元にグラスを持ち、何かを飲んでいる。その体の下、鎧の隙間から見えた足は毛皮で覆われていた。


「お前はカインだな!そうかお前も呼ばれたのか、大変そうだな。」


「貴方は確か……獣の国の王様、ですよね。」


「その通り、アタシは魔獣の王、ドレイクだ。よろしく。全くあの王は何を考えているのか。」


「さあ……今回はよろしく。」


 グランド王国以外の国からも呼ばれた有力者。その一人、ドレイクと顔を合わせたカインは少し冷や汗をかいていた。








(魔獣達を統べる王、ドレイク。その武力は世界中に響いている。本人は温厚だが……彼女はグランド王国とは敵対しているはず。恐らく今回来たのは、他の国との情報交換が目的だろうな。)


 彼女と同じ様にグラスに飲み物を注ぎ、口に入れる。カインは深呼吸しながら、会議に備えていた。















「いやー!元気してるか!みんな!」


 するとすぐ、入り口から大声が響く。そこに立っていたのは全身に機械の装備を着けている大男だった。



「会議とは実に重要!そんな場に呼ばれるとは実に光栄だ!そうだろうガイア殿!」


「おお!シンマ殿!貴方も呼ばれたのか!」


 ガチャガチャと音を鳴らし、ガイアと抱き合う男、シンマ。その見た目はどう見ても人間では無いが、穏やかな雰囲気を持っていた。


「この腕を見てくれ!最近新調したのだ!体の強化は実に良い!武器の収納も簡単に出来るぞ!ガイア殿もやったらどうだ!」


「私には無理だな!」








(あれは機械の王、シンマ……確か彼は全身が機械の魔物、だったかな?かつて王国と戦った時、無双の活躍を見せたと言われる男だ……初めて見たけど、そんなに怖い印象は無いな。)






「黙れポンコツ。お前も席に座ったらどうだ?」


「むむっ!その声はドレイク!元気にやっているようだな!実に良い!」


「早くしないと……やっぱもういい、来たな。」


「お邪魔するわよ。」


(また王が……本当に今回の会議には大物が呼ばれているみたいだな……!)


 次に現れたのは、緑髪の女性だった。彼女は淡々と席に向かい、そこで着席する。









(あれは地竜の国の王……ジュリア!)


「ジュリアも来たのか!皆元気そうで実に良い!」


「相変わらずね。でも、久しぶりに顔を見れてほっとしてるわ。」


「へぇ。で、何か言いたい事があるのか?」


「そうね。シンマの言う通り、皆元気で実に良い!って感じかしら?」


 和やかに話す王達。険悪な関係では無いのは一目で分かった。


「二人もここの王に呼ばれたのだろう?実に大変だな!」


「アタシは勇者の顔を見に来たんだ。当代の勇者はどれほどの者か……情報収集の為だ。」


「私は逆。王国に色々言いたい事があるのよ。機会があれば良いけどね。」


「その主役はまだ来ないようだがな。」



 グランド王国の王はまだ来ない。その間にも様々な人達が会議室に集まっていった。









「私の席はここか。失礼する。」


「あ、ああ。どうぞ。……あっ!」


 カインの隣に座った男は軍服を着た、真面目そうな男性。彼はカインを見て言葉を漏らした。






「貴方はカインだな。ティムの配信で見させてもらったよ。」


「やっぱり!それじゃ君は!」


 振り向いたカインに軽くお辞儀をする男性。それを見てカインはフーッと息を吐いた。



「君はカーノンの街のリーダー、フェイクだね!俺も配信で見たよ!そうか、君も呼ばれたんだな!」


「ああ。貴方も大変そうだな。まあ色々あると思うが、今日はよろしく。」


「よろしく!いや良かったよ。俺以外皆ヤバい人達ばっかりだからね。街のリーダーとして、よろしく!」


「何だ、アタシの隣で緊張してるのか?アンタはここに居る奴らと同じ位強いだろ?もっと堂々としていろよ!」


「……確か彼女は、他国の王だったな。」


「ハハハ……参ったねこりゃ。」


 そしてほとんどの席が埋まり、会議開始の時間が迫る頃……














「皆の者、よく集まった!これから王国会議を開催する!」


 遂に今回の主役、グランド王国の王が現れた。その隣には騎士団長と勇者が並び、共に席に座る。



「知っていると思うが、ワシはこの国の王である!ワシの会議に出られる事を喜ぶが良い!」


「そして!俺が勇者シャーユだ!魔王を倒す最強の男である俺も、今回同席させてもらうぞ!」


「私も同席する。万一があれば即座に対応するから、変な気は起こさない事だな。」








(騎士団長ジャンヌと、勇者シャーユ……役者はだいたい揃ったって事かな。あーやっぱり緊張するなあ!)


「カイン、息が荒いぞ。どうしたんだ?」


「ごめんフェイク。俺ちょっと心配事があってね……。」


 深呼吸しながら王を見るカイン。そして三人が席に着くと、会議室の扉が閉じられた。







「では、これより王国会議を始める!」



 グランド王国の王、彼の号令で王国会議の幕が上がるのだった。


今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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