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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第九章

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教会での戦い、敵の目的は

「おーいマイラー!皆入り口に移動したぞー!」


「ご苦労さまです。私もこれで……ええ、できましたよ。この人達です。」


 マイラとリッチ、二人は教会の中に居る人々を出入り口に移動させていた。リッチは魔力を使い人々を運び、マイラは床を切り抜き、そのまま移動……短時間で準備を整えた。


「ワシはラルフ達に伝えて、一緒に外まで連れて行こう。マイラは魔力を貯めておいてくれ。この人数じゃ、お主にも負荷がかかるじゃろう。」


「問題ありません。私は一度奥に入りますから、ここは任せますね。」


「お、おお?どういう事じゃ?」


 マイラは教会の奥を見て、腕を組む。


「これだけの人が倒れているのです。きっと神父も厳しいはず。ここに居ないようなので奥を見て来ますよ。」


「奥はサリア達が行っておるぞ?」


「……ええ。とにかく行ってきます!」


「ええ!?……も、もう仕方ないのう!皆の者、ちょっと待っててな!すぐに来るからの!」



 二手に分かれて、リッチとマイラはそれぞれ動き出すのだった。

















 ◇◇◇


「クソッ!何なのよコイツ!斬っても斬っても再生してくるわよ!?」


「サリア危ない!」


 僕はサリアの前に出て、ブレードを構える。そこにビームが飛んで来て……


「う、うりゃぁぁぁ!」


「ティム!」


 弾いた拍子に僕達も吹き飛ばされる。立ち上がる僕達を、神父さんはうんざりとした表情で見つめていた。



「全く……余計な事をしてくれた。魔物達を使えば、より早く復活が出来たものを!」


「ふ、復活?何の事だ!?」


「お前達には関係無い!」


「ならば力ずくで聞かせて貰うぞ!」


「わん!わん!」


 上空からギル、地上からはレルが同時に突撃する!二人同時に鎌とブレードを振り下ろした!


「効かぬ!」


「わふ!?」


 ギルの攻撃は肩を掠ったけど、ブレードは黒い霧に止められた!レルは力を込めてるのに前に進めないよ!


「次は貴様だ!」


「我を舐めるなよ!」


 ギルは空中に飛び、もう一度斬りつける!


「何度も同じ手が通じると思うな!馬鹿が!」


「馬鹿は貴様だ!何度も同じ手で来ると思うか!」


 今度は鎌に炎を纏う!それを振ると火の斬撃が奴に襲いかかる!


「燃えろ!フレイムサイス!」


「し、しまった!?」


 慌てて顔の前に黒い霧を被せる神父さん。それが斬撃を止める。炎が進まない……あの霧、魔力を込めた攻撃が効きにくいんだ!


「捉えた!」


「ぐあっ!?」





 き、霧の中に腕を突っ込み、神父さんの首を握るギル……手に傷がついてるけど、ギルは気にしてない。


「貴様が黒幕と言うわけか……色々聞かせて貰おうか。」


「ぐ、苦しい……は、離せ!」


「フンッ!」


「ぎゃ!」


「バインドサイス!」


 地面に転がる神父さん。そこにギルが拘束用の魔法を掛ける。体の周りに鎖をかけたんだ。繋がった鎖は鋭利な刃物になっている……動いた瞬間に攻撃出来るから、これで安心……かな?












「さて、貴様が黒幕なのは分かった。これはどういう事か、きっちりと話して貰う。死にたくなければ正直に答える事だ。」


「貴様ら……こんな事してタダで済むと思っているのか!?」


「残念だったわね、私達はそんなの知ったこっちゃないのよ。さっさと教えて貰うわよ。」


 サリアとギルが鎌を突きつけ、神父さんに迫る。神父さんは無言のまま。さっき言っていた復活って……




「神父さん!復活って言ってたけど、あれは何の事なの!?」


「わん!わん!」


「誰が教えるものか!」


「……困ったわね。」


「ならば、奴の気にしていた物を調べてみるか。犬っころ、一緒に来い!」


「わん!」


 ギル達はさっき神父さんが気にしていた、お祈りしていた場所を調べる事に。


「気にしていたのはこれか。二人とも、見つけたぞ!」


「わん!わん!」


「今行くよ!サリアも!」


「ええ!何を見てたのか確認してやるわ!」


 二人は祈りを捧げる台を見つけ、僕達を呼ぶ。そこにあったのは……何だろう?変な生き物をかたどった象がある。



「ギル?これ、魔物かな?何か知ってる?」


「我には分からぬな。犬っころ、どうだ?」


「うー。わん?わん!」


 二人とも分からないみたい。




「何か隠しているかもしれない。壊してみるか。」


「や、やめろ!そんな事をしたら今までの苦労が!」


「なら早く話せ!貴様も死にたくは無いだろう!」


「待って、これ光ってない?」


 ギルが神父さんに掴みかかると、象が黒い光を出して輝き出した!


「こ、これはいったい何なんだろう?不安になってくるよ……。」



「…………フハハハ。」


「……何笑ってるのよ!」


「選ばれた!私は選ばれたのだ!」


「え、選ばれた?」


「遂に、遂にこの時が来たのだ!フハハハハ!!」


 狂ったように笑い出す神父さん。体を揺らしながら喜んでいる……刃物が体に食い込んでるのに、痛くないの!?


「お前達!さっき聞いていたな、復活とは何かと。いいだろう!冥土の土産に教えてやろう!」


「冥土の土産?我らはこんな所で死ぬつもりは無いぞ。」


「アハハハハハハ!」


「……ギル、どうする?」


「今はこの神父が情報源だ。……早く話せ。」


 ギルは情報を引き出す事を優先したんだね。僕達で警戒を続けながら、奴が次に口を開けるのを待っていた。









 そして奴は……ポツリと一言、口にした。



「復活させたいのは……最強の生命体だ!」

今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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