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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第九章

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不穏な空気、教会での出来事

「な、何ですかこれ!皆倒れてるじゃないっすか!?」


「ど、どうして!?ギル、ここは安全じゃなかったの!?」


「わ、わん!」


「我にも分からぬ……とにかく依頼者を探すぞ!」


 僕達の目の前に現れたのは、教会の中で寝かされている人達。寝ているみたいだけど、体が黒っぽく変色している!これはどう見たって普通じゃない!



「いた……こっちっす!」


「サリア、今行くぞ!」


 サリアの側に寝ていたのは、一人の男の人。この人が依頼を出した人なんだ!



「う、うー。」


「大丈夫っすか!起きて下さいっす!」


「あ、あなたは。」


「起きたか!一体何があった!?」


「み、皆さんも……。」


 男の人は体を起こし、ぼーっとした表情でこっちを見る。


「はい。皆ここに避難していたのですが、何だか急に眠くなってしまって……他にも体調を崩した者が居たので、神父様に相談したのです。そうしたらここで休んだ方が良いと。」


「特に何とも無いですか?体が痛いとか、動けないとかは?」


「え、ええ。大丈夫です。さ、サリアさんこの子は?」


「彼はティム、あーし達が応援を頼んだ子っす。こう見えてとっても強いんですよ!」


 普通に会話出来てるし、体以外に問題は無さそう。大丈夫かな……そうだ!


「あの!神父さんって今どこにいますか?」


「神父さん?今は教会の奥にいらっしゃると思います。私達の為にお祈りをしてくれるらしくて……本当に感謝しかありませんな。」


「じゃあ神父さんに聞くっす!ちょっと用事があるので、ここで失礼するっす!」


「は、はあ。」





 僕達は奥に駆け出す。予想外の事態、神父さんにも協力をお願いしなきゃ!











「ここだ!サリア、開けるよ!」


「ええ!急ぐっすよ!」


 ちょっと奥に進むと、大きな扉があった。僕達はここを押して……よし開いたぞ!


「いた!あそこだ!」


「よし!神父さーん!緊急でお話があるっすー!」


「おや?君達は?」



 神父さんがこちらを振り向く。手には杖をもっていて、どこか神聖な感じが漂ってくる。


「緊急事態っす!魔物が押し寄せてきて、霧も濃くなってるっす。ここから早く逃げた方が良いっすよ!」


「こ、ここから離れる?そんなに酷くなってるのか?」


「あまり時間は無い。今ならここを抜けられる奴が居るのだ。敵も一度追い払った。早くしろ!」


「そ、それは出来ない!もうすぐなんだ!」






 神父さん?何か後ろを気にしているみたい。



「もうすぐ?何か用事の最中ですかね?ならあーし達も手伝いますか?」


「駄目だ!これは私一人の仕事だ、今はここを離れるわけには行かない!」


「余程大事な事らしいな。良いだろう、我が護衛してやる!他の奴らは先に外に逃がすぞ!」


「了解っす!ティム、戻るっすよ!」


「うん!」


「駄目だと……言っているだろうが!邪魔をするなぁぁぁ!」


「……貴様一体何をしているのだ!?このままだと全滅だぞ!?いや、待て……この感じ……まさか……!」


 えっ!?ギルがいきなり手を鎌に変化させて……神父さんの方へ加速した?



「フンッ!」


 ギルの鎌が……神父さんを斬りつけたの!?


「な、何してるんですかギル!?」


「貴様……サリア、ティム!これを見ろ!」


「「えっ?」」






 神父さんは頭への攻撃を腕で防いだ。でも腕が……え、何で!?


「い、痛いじゃないか!?どうしてこんな事を!」


「……今のが痛いで済むものか。まともな人間ならな。」


 ギルの攻撃は腕を吹き飛ばしたはずだった。なのに……腕がもぞもぞと動いて、再生を始めている!?あれは回復魔法じゃない!


「し、神父さん!今のは……。」


「……全く。困った事をしてくれる。もう少しなのに……。」



 周りの空気が変わった……この人ただの神父さんじゃない!






「ここの人間達は供物なのだ……ここから動かれる訳にはいかない!」


「レル!構えて!」


「ギル!行くっすよ!」



「わん!」


「任せろ!」



 神父さんが手をこちらに向けると、黒いビームが!僕はジャンプして攻撃を避ける。


「レル!」


「わん!」


 空中に居る僕の足に、レルがブレードをぶつける。僕はそれを足場にして……奴に一直線だ!


「そこだっ!」


 ブレードを首に叩き込む!でもこれは片手で止められた!


「人間如きが……私に勝てると思うか!」


「ええ!あーし達は勝つっすよ!」


 続いてサリアが鎌を振るう!狙ったのは足元だ!


「ふう。」


「……チッ!」


 黒い霧が足に纏わりついて、鎌を弾いた。すかさず飛び退いた僕は、状況を整理……違うそれどころじゃないよ!とにかく、あの神父さんは街の人達を殺そうとしている、それを止めるんだ!



「サリア!あの人何の目的があってこんな事を?」


「考えるのは後回し!後ろには寝ている人達が居るのよ。ここで仕留めるわ、ギル、力を貸して!」


「分かっている!全力でやれ!」


 サリアが目を閉じ、魔力を鎌に込め始める。そして目を開けると、敵に向かって走り出した!



「喰らえ![魔技]シャドウサイス!」


 すぐに高速移動で背後に回り込み、魔力の鎌を地面に撃ち込む!その地面にあるのは、奴の影だ!


「何!?か、体が動かぬ!?」


「その首もらった!」


 サリアが鎌を思いっ切り振ると、奴の首に命中だ!これで


「効かぬわ!」


「……えっ?」


 鎌の先には黒い霧!?攻撃が当たってない!


「ハアッ!」


「しま、キャッ!?」


「わふっ!」


 レルが背中でサリアをキャッチ!もう一度距離を空けて、一度呼吸を整える。



「サリア大丈夫!?」


「平気よ。私の事はいいから、まずはアイツを倒す事だけ考えなさい!」


「分かってる、でも無理はしないでね!」


 今ここに居るのは僕達とサリア達の四人。早くしないと街の人達も危ないんだ……お願い!マイラさん、リッチ!異変に気づいて……!

今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。


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