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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第二章

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少年テイマー、隠し通路を発見する

「それでは皆さん、これから僕達は更に奥へと進みたいと思います。よろしくお願いします。」


「わん!」


「びー。」


 僕達はカメラにお辞儀をして、ダンジョンの奥へと足を進める。洞窟のゴツゴツした岩場を想像してたけど、思ったよりはずっと進みやすい。現れる魔物を倒しながら、僕達はどんどんと進んで行った。


「この鉱石きれいだなー!リースさんに持って行ってあげよう!」


「わふー!わん!」



 僕は道に落ちている鉱石をリュックに詰め、レルは匂いを嗅ぎながら後ろを警戒している。ポイズンビーは……肩に止まって休憩してるね。



「わん!ガウッ!」


「了解!任せて!」


 レルが激しく吠えた先には、十匹くらいかな……麻痺毒を持った魔物、パラライズバットが迫ってきていた。想定よりもずっと強い魔物……間違い無い、ここは高難度のダンジョンだ!


「ガァァァ!」


「!?」


 レルはパラライズバットの一匹を捕まえ、地面に押し倒す。パラライズバットは麻痺毒を吹きかけてきたけど、それを華麗に避けてどんどん打ち落としている。これなら大丈夫そうだ!


「僕も負けられない!レル、伏せて!」


「わん!」


 僕はブレードを持ちながら一気に走り込む。パラライズバットの攻撃をブレードで防ぎ、振り回す事でまずは一匹!


「シャァァ!」


 ブレードを地面に置き、パラライズバットを手で掴む。それを地面に叩きつけて……二匹目!


「「シャァァ!」」


 突撃してきたもう二匹をしゃがんで避ける。そして壁を蹴って、死角から殴る!


「そこっ!」


「「シャァァ!?」」


 よし、四匹倒した!レルの方は!?



「わふ!?わーー!?」


「シャァァ!」


 えっ、速い!?パラライズバットがレルの体に噛みついた!レルは体を振るって敵を落とすけど、尚も噛みつこうと接近してくる。


「びー!」


「シャァァ!?」


「わん……ガァァァ!」


 レルが再び噛まれる直前、ポイズンビーが毒針でパラライズバットを突き刺す。パラライズバットは動きが鈍り、その隙を突いてレルが押し倒した。




「あ、危なかった!ごめんねレル、傷は大丈夫!?」


「わふー。わん!」


 元気そうに振る舞ってるけど、肩からは血が流れてる。僕は包帯を傷口に巻き、その場に座り込んだ。


「どうする?怪我は軽いけど、痺れてない?」


「わん!?わん!わん!」


「まだ行ける!?……ううん、やっぱり駄目!一度引き上げよう!」


「わん!?」


 傷は深くなかったけど、ここのダンジョンはレベルがかなり高い。迂闊に進めば僕達でも全滅するかもしれないし、一旦退却すべきだ!


「索敵は僕がやるよ。レル達は後ろに!」


「うー。わん!」


「びー。」




 僕達は急いで帰り道を進む。敵は一通り倒しているから、特に遭遇する事も無く、入り口近くまで戻って来られた。レルはいち早く外に出て、日差しを浴びている。


「今日はお疲れ様!敵の情報は掴めたし、調査依頼としては大丈夫だと思うよ。もし足りなければ、近いうちにまた来よう!」


「わふー!」


「びー……。」


 ポイズンビーは元気が無い。そうだよね、仲間を見つけられなかったんだもん。ごめんね……。







「びー……びー!びー、びー!!」


「ん?どうしたの?」


 ポイズンビーは入り口の壁を仕切りに叩いている。何かあるのかな?僕はそれを覗いてみることにした。



「これは、ボタン?」


 壁に埋まっていたのは赤いボタン。何でこんな物が……。




「びー。」


「あっ。」


 ポイズンビーが体で赤いボタンを押し込んだ。すると、僕の足元からガタンと音が響く。もしかして罠!?僕は慌てて外に出る為足を動かす。


「あ、あれ?僕、浮いてる!?」


 地面を蹴った手応えが無い!?地面が抜けたんだ!


「ちょっ、……わああああああああああ!?」


「ひ、びー!?」


「わ、わん!?」


 僕は地面の抜けた穴に真っ逆さまに落ちていく。それをポイズンビーが追いかけて、一緒に穴に入ってしまった。


「わ、わん!?」


「うわああああ!?レルは一度リースさんの所へ帰って、この事を伝えてー!お願いー!」



 ガタン。




 僕達は落ちながら上の床が閉まるのを見た。……閉まっちゃった!?嘘でしょ!?そのまま僕達は下に落下する。そこには大量の水が張っていた。








「ぼふっ!……ぶくぶく……ぷはぁ!」


「び、びー?」


「だ、大丈夫、平気だよ……。」


 危なかった……水が無かったら大怪我だったよ……。


「ここは……隠し通路かな?」


 水場から上がった僕は、そこから伸びる通路を見つけた。上には戻れないし……ここを進むしかない!


「こ、こうなったらとことん進むよ!君も準備はいい?」


「び……びー!」


「ブレードも一緒に落ちてきたから、武器は大丈夫。うん!行こう!」


 僕は肩にポイズンビーを乗せ、ブレードを持ちながら隠し通路へと入っていった。

今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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