謁見の後、特訓開始!
「皆おまたせー!」
「シュリちゃん!お仕事は大丈夫?」
「うん、バッチリ!ちゃんと出来たよ!」
「どんな人が来ていたんだ?」
「冒険者さんが四人!パーティーを組んでる人達で、今日は用事の内容を聞いてきたの!」
「私達と同じか。もし会えたら仲良くなれそうだな。」
ジュリア様への謁見が終わって外に出た僕達。しばらく待っていると、シュリちゃんがこちらに気づいて走って来た!それから一緒にシュリちゃんのお城へ帰る中、歩きながら今日の感想を話し合うんだ!
「そっちはどう?女王様、どんな感じだった?」
「私は思ったよりもずっと親しみやすい人だと思ったよ。威厳もあったが、それよりも優しそうな雰囲気が勝ったな。」
「俺、女王様ってもっと形式を重んじると思ったな。あんな風に話してくれるって分かってれば、緊張しなかったし!」
「そ、そうなの?ティム君は?」
こっちを見たシュリちゃん。僕の感想も教えてあげよう!
「うん。全然怖くなかった。説明が難しいけど……あの人が女王様だからこの国はまとまってるんだと思う。後はカズハさんの言うように、とても優しそうな人だったよ!」
「なるほど……うちの女王様はそんな風に見えたんだね。参考にしないと。」
シュリちゃんはメモをとってる。……これって本人に報告が行くのかな?
「あっ、これは個人的な物だから!別にダンジョンの許可には関係無いよ!……そろそろ私の家だね、今日は何食べようか!」
「任せるよ。これからしばらく時間がかかる。食事の後は役場に行って依頼を見てくるかな。」
「僕達は特訓しよう!シュリちゃん、お城の訓練場使っていい?」
「もちろん!他の人達とも勝負してみると良いよ!」
それから僕達は、シュリちゃんのお家でご飯を食べ……お昼は自由時間!いっぱい特訓するぞー!
◇◇◇
「来い!ティムっち!」
「はい、ラーチャオさん!行くよびー君!」
「びー!」
僕達は今、特訓の真っ最中だ。僕はびー君の背中を撫でて、力を借りる。
「行きます!」
「さあ、勝負だし!」
僕はびー君の力で空を飛び、まずは様子を観察だ。どう攻撃してくるんだろう?
うーん……ラーチャオさんはその場から動かない?
「あの、攻撃して来ないんですか?」
「無理無理!俺の攻撃じゃ届かないし、そっちが仕掛ける時に近づくっしょ?そこを狙えばいいのよ!」
「なら……これです!」
僕は短剣をラーチャオさんに投げつけ、スピードアップ!それを見たラーチャオさんは短剣を小盾でカードしながら、後ろへ下がっていく。
「やっぱり近距離じゃなきゃ効かなくね?早く突っ込んで来いよ!」
「分かりました、それなら!」
僕は魔力を体に込め、思いっ切り突撃する!手にはびー君から借りた短剣を握り、足元へ高速移動だ!
「速いな!」
「びー君!」
「ちょっ、後ろ!?」
びー君が毒針を飛ばす!それを小盾で弾くラーチャオさん、でもこっちが隙だらけだ!
「そこっ!」
「おわっ……ってね!」
足で僕の短剣を蹴り上げた!?
「くっ!」
「体格は俺の方がいいからな!」
そのままタックルで、僕は弾き飛ばされた。そこに小盾が
「ギャッ!?」
お腹に直撃!い、痛い!
「やっぱり俺の方が長ーく冒険者やってるからな!これくらい朝飯前っしょ!」
「まだ勝負は分かりませんよ!」
「うおっ!?」
僕は魔力をびー君の短剣に込めると、そこから斬撃を飛ばす!紫色の斬撃、ラーチャオさんは今度は避けた!
「危ね!ちょ、本気出し過ぎ……」
「今だ!爆発します!」
「な、何、何よ!?」
さっき放った短剣が爆発!そこから複数の短剣がラーチャオさんの元に!
「まだまだ甘いし!」
「びー!」
全部ガードされた!そこにびー君が針を連続で撃ち込む!
「今度はそっち!?」
「うりゃぁぁぁ!」
「おわぁぁぁぁぁ!?」
「し、死ぬかと思った……。」
「今のびー君の針は毒針じゃ無いですから、当たっても問題ありませんよ?」
「あの量刺さったら痛いし!でも、配信で見た時より、強くない気がするかな?」
「やっぱりレルが一番相性がいいんだなあ。でも、びー君と一緒なら、レルに出来ない事が出来る!今のうちに練習だよ!」
「びー!」
特訓はここでストップ、僕達は水を飲みながら地面に座るよ。うん、お水がおいしい!結構疲れたー!
「許可早く出ないかな?俺早くダンジョンに突入したいし!」
「今は待ちましょう!時間がかかるのはしょうがないですよ。」
「びー!」
「それもそっか。んじゃ、休憩したらまたやる?」
「はい!まだまだ強くならないと!」
「オッケー!たくさん試してみるといいし!」
のんびりとお喋りしながら休憩を楽しむ僕達。レルは今頃どうしてるかな?お腹の調子、良くなってるといいなー。




