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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第七章

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異形の魔物、再び!

「来てるし来てるし!もうすぐだし!」


「分かっている!あまり声を出すな!」


「霧が晴れてきた、あれです!」


 こちらに来るのは、巨大な生き物。……息抜きをしてたのか、湖からひょっこりと顔を出したその生き物は……つぶらな瞳の魔物だった。


「あ、あのー。」


「ぴゅー?」


「僕達、ここでお仕事してるの!ちょっとだけ静かにしててね!」


「ぴゅー!」


 あっ、僕の声に反応して出てきた。お、大きい。その魔物は湖から足を出して、ドスンと音を出しながら陸に上がった。大きい翼に水色の体色。これは恐らく……。








「ぴゅー。」


「な、何だこの魔物は?私は見た事が無いな。」


「俺は知ってるし!レイクドラゴンって奴だろ?」


「レイク……ドラゴン?……ドラゴン!?」



 レイクドラゴンは水辺に住んでいる、珍しい魔物。街や国を滅ぼす程の強さを持つと言われるドラゴン……その中では下の方のドラゴンだ。


「落ち着いて下さい!こっちが何もしなければ無害ですから!」


「しかし、ドラゴンだぞ!?あのドラゴンだ!本当に大丈夫なのか!?」


「カズハっち落ち着けし!騒いだら気に障るかもしれないでしょーが!」






 レイクドラゴンは確かに「ドラゴンの中では」下の方。でも、魔物全体から見れば凄まじい強さを持ってるんだ。実際、魔物が暴れ出すこの黒い霧の中で、影響を全く受けずに遊んでたんだから……。





「皆さん、ここは静かに!僕達は何もしないよ!だから、少しだけここに居させて!お願い!」


「ぴゅー?ぴゅ!」


 分かってくれたのかな、レイクドラゴンは陸地に寝そべって、ごろごろと転がっていた。











「もう少し、もう少し……。ティム君、ラーチャオ!そっちは大丈夫?」


「平気平気!ちょっとドラゴンが居ただけだし!」


「そうなの?なら問題無しだね!こっちももう終わるよ!」


「問題無し!?そ、そうだ。君は龍の国に住んでるんだ、ドラゴンには慣れているんだよね。」


 シュリちゃんのお仕事ももうすぐ終わりだ!そうしたら、報告の為にアースラに帰るはず。一緒について行っていいか、お願いしてみよう!



「うん!せーのっ!」


「眩しっ!?目を塞いで!」


「うわっ!?」


 ラーチャオさんが手で僕の目を塞ぐ。急に真っ暗になったからびっくりした!










「ハァァァァ!ホーリーブレイク!」


 杖の先がピカッと輝き、白いビームが出てきた!?それが黒い玉に当たって……ヒビが入った!


「負けないぞ!うりゃぁぁぁ!」


 ピシッと音を立て、黒い玉が割れていく!……たぶん。目を閉じていても、このビームの強さは分かるよ!僕は音で判断してるけど、きっと上手くいってる!










「みんなー!終わったよ!」


「本当?よかったー!シュリちゃんお疲れ様!」


「シュリっち、お疲れっしょ!でも、俺も褒めてほしいし!頑張ったんだぜ?」


「ありがとラーチャオ!よーしよーし。」


「何をしてるんだお前は……。」


 シュリちゃんの報告を聞いて一安心!彼女の前には粉々になった玉の破片が散らばっている。空を見ると、黒い霧が……












 晴れてない。薄くは……なってない?周りを見るけど……どこも変化ない!?



「霧は残ったままか。これが発生源だったのではないか?」


「うん。そのはずだよ!私が完璧に対処したんだから!」


「なら、もうすぐ晴れてくるさ。配信はちゃんと出来ているな。」


「はい!ちゃんと映せてますよ!」


 しばらくすれば晴れるんだよね。なら、今の僕達に出来る事は無いかな。






「なら、ちょっと休憩して出発するし!俺達の本題はこれからだ!」


「本題?そう言えば、皆は何であの道に居たの?結構険しい道だったと思うけど。」


「ああ。その事で君には頼みたい事があるんだ。よければ聞いてくれないかな?」


「頼み事?うん、いいよ!手伝ってもらったし、出来る事なら何でもやるよ!」



 するとラーチャオさんが馬車から食べ物を持って来た!あれはマスターさんが用意してくれたご飯だ!


「んじゃ休みながら話ししようぜ!早く馬車へ行くし!」


「はい!びー君行くよー!」















「びー!び、…………びー?びー!びー!?」


 びー君?羽をパタパタさせて、空中をぐるぐる周っている。……何か焦ってるんだ!


「皆止まれ!何か嫌な予感がする!」


「どしたのカズハっち?……いや、その通りだ!何かヤバいぞこれ!?」


 皆も何か感じたんだ!僕達の目の向かう先、そこには砕けた玉の破片が散らばっている。そこから、煙が出てきた?






 煙がくるくる渦を巻き、だんだん形になっていく。これは……







「あっ……あ、あれって!?」


「びー!?びー!びー!」


「どうした二人とも!あれが何か分かるのか!?」


「皆気を引き締めて下さい!これは今までの相手とは違う!」


「びー!」



 異様な気配、これは以前にぶつかった事がある!これは、この感じは……!


















「ピギャァァァあぁ!?、ぁ!」


 あの時の……異形の魔物だ!


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