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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第七章

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調査開始、現れた黒い魔物

「よし、バインド解除!」


「あっ!外れた!」


「こっからはシュリちゃんにお任せっしょ!お仕事頑張ってくれよな!」


「うん!任せてよ!」


 揺れ動く馬車から僕はそっと降り、びー君と一緒に馬車から距離を取った。


「大きい……シュリちゃん、ここが目的の場所?」


「うん。間違い無い、ここから黒い霧が広がってるんだよ。」


 僕とびー君の後ろにシュリちゃんが付き、一緒に湖に近づいていく。馬車の先頭にはカズハさん、中ではラーチャオさんとサキさんが待機中だよ!



「二人とも、気をつけてくれ!あまり遠くに行ってしまっては援護できないからな。」


「はい!まずは短い範囲で周りを探って来ます!大丈夫そうなら馬車を進めて下さい!」


 僕達は馬車を目視できる範囲内で、少しずつ歩く。それに合わせて馬車もゆっくりと後をついてくる。離れ過ぎないように、ちょっとだけ進むんだ。














「ティムっち!シュリっち!聞こえる?」


「ラーチャオさん!敵ですか!」


「ああ!こちらに三つ、高速で近づいてくるし!準備をヨロシクー!」


「了解です!シュリさん、来ます!」


「わかった!ここは任せてよ!」



 僕達は周りを確認、……来た、うっすらと影が三つ!真っすぐこちらに向かって来てる!





「びー君、お願い!」


「びー!」


「先手必勝!ホーリーヴェール!」



 シュリちゃんが魔力を込めた杖を振るう。すると僕達の前に、白い壁が現れた!襲って来た魔物はゴツンと頭をぶつけて怯んでいる。……黒いモヤがかかってる、何の魔物なんだ!?



 ガンッ!ガンッ!



「どう!すごいでしょ!」


 怯んだ魔物は壁に頭をぶつけて壁を壊そうとしてる!でもそれに集中してる今、攻めるチャンスだ!


「シュリちゃん、僕達の攻撃はここを通る?」


「もちろん!私が認めた人ならここを通れるようになってるんだ!」


「なら、これでどうだ!」


 カズハさんが弓を構えると、矢が黒く変色する。その後黒い炎に包まれ、太くなった!






「行くぞ!ブラック……アロー!」


 掛け声と一緒に矢が飛び出す。それは魔物の一体に当たって……体を粉々にした!?


「ウガァァァ!?」


「ガァァァ!ガァァァ!」


「今だ!」


 今度は僕の番だ!壁を超えて魔物の後ろにジャンプ。びー君の短剣を握り、敵に打ち込む!


「ガァァァ!?」


「ウガァァァ……。」


 それから急いで壁の中に戻る。魔物は壁を攻撃してるけど、だんだん勢いが落ちていく。毒が効き始めたんだね。


「ハァッ!」


「これでトドメだ!」


 放たれたカズハさんの矢が、まず一体に当たる。そしてもう一体、僕は真正面から短剣を構えて突進だ!



「ウガァァァ!?」


 慌てて後ろを振り向き走り出す魔物。でも毒で弱った今なら、僕の方が早い!



「うりゃぁぁぁ!」


 空中から短剣で一閃すると、魔物が真っ二つに。僕は地面に着地し、その相手を見た。









「勝った!……でも、この魔物は一体?」


 僕は倒れた魔物を確認しようと近づく。魔物のモヤは無くなっていて、その体が見えてきた。


「あれは……ブレードウルフ!?」


 倒れた魔物はブレードウルフ……間違い無い、さっきシュリちゃん達の馬車を襲ってた魔物だ!




「皆さん!こっちに来て下さい!」


「おっ、終わった?おつかれー!」


「お、お疲れ様です!」


 ラーチャオさんとサキさんも馬車を降りてこっちに来てくれた。カズハさんは馬車に戻り、馬と一緒に合流だ。








「この魔物、さっきのブレードウルフですよ!馬車を追っていたウルフです!」


「本当か?妙だな。随分姿が違っていたようだが。」


「間違いありません!だって、頭を見て下さい!」


「頭……傷があるな。この傷……これは私の矢か!」


 カズハさんが手持ちの矢を取って、傷口を確認する。……やっぱり、カズハさんの撃ち込んだ矢だ!




「やっぱり……。」


「ん?どしたのシュリっち?」



 深刻そうな顔でウルフを見下ろすシュリちゃん。ラーチャオさんが心配そうに肩に手を置く。


「あのね、今アースラでは、魔物の動きが活発になってるの。それで魔物が活動する時、そこには黒い霧が広がってて……魔物も種類が分からない位、黒いモヤがかかってるんだ。原因は調査中なんだけどね。」


「それで君がここに来たのか。」


「うん。国の魔法使いや冒険者、皆であちこちを調べてるの。私達がここの担当になったんだけど……。」


「なるほど、それで奴らが逃げた訳か。未知の魔物なら怖気づくのも分かるかな。……ラーチャオの予想もありそうだが。」


「と、とにかく原因を探しましょう!こういうのは、そう!一番気配が強い所に何かあるはずです!」



 議論は一度後にしよう。何か起きてるなら必ず原因がある。皆で手分けして……は危ない。本命を探すのはシュリちゃんを中心にして、僕達は周りの調査だ!



「また何か来たし!敵の数は……今度は四体!」


「迎撃しながら動くぞ!早く元を断たねばならないんだ!」


「シュリちゃん、さっきの壁で敵を止めて!僕達が倒すから!」


「分かった!無理しないでね!」



 敵を倒しながら、一斉に移動して辺りを調べ始める。早く探そう、僕達ならきっとできる!

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