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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第七章

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旅の途中 冒険者一行、馬車を発見する

 出発してからしばらく経った。今は馬車を飛ばしながら、道をひたすら疾走中!風が気持ちいいけど、落ちないようにしっかりと掴まってるよ。


「退屈だしー。ティムっちもそう思わない?」


「退屈なのがいいんですよ。何も無いのが一番です。」


「ラーチャオ、ならお前は寝ていろ。うるさいのは御免だ。」


「じゃ運転は任せるわ。俺は寝るー!」


 ラーチャオさんとカズハさんが口論になっている……のかな?ラーチャオさんは気にしてないみたい。







「ところでティム。一つ質問させてくれないか?」


「はい。」


「君のパートナーはブレードウルフでは無いのか?今連れているのはポイズンビーと、助手さんだろう?」


「あっ!はい。レルはお腹を壊しちゃったみたいで今はお休み中です。今回は友達のびー君……ポイズンビーに来てもらったんです。」


「そうか。早く良くなるといいな。」


 僕は後ろからカズハさんを見ると、彼女は一切よそ見をせず馬を走らせている。すごい真面目な人だ。一方……。




「ぐーぐー。ぐあー。」


 ラーチャオさんはのんびりとお昼寝をしていた。











「!」


 僕は急に気配を感じて、前をじっと見る。何だろう、何かがこちらに迫っている!



「……起きているか、ティム。」


「は、はい。」


 ……この感じ。カズハさんも気づいたのかな。


「前が気になるか?」


「はい!もしかして……誰か居る?」


「何とも言えないが、少し速度を上げよう。それっ!」



 カズハさんは馬に鞭を入れて、スピードを出す。するとすぐ、僕達の前には分かれ道が現れた。



「分かれ道か。どちらに行けばいい?」


「はい。アースラに行くには左の方へ、でも気配は!」


「分かった!」


 馬車は右に曲がり、うまく道に入った。速度を上げ、ひたすら進むと…………倒れた馬車がある!



「あそこだ!」


「ラーチャオさん起きて!前が大変です!」


「んにゃ?俺まだ眠いから。」


「起きろ馬鹿者!この状況、貴様でも感じるだろう!?」


「んー?……おっ、何かドンパチやってるっぽい?」





 ラーチャオさん、すぐに気配を感じれたんだ。この人は一体……。


「人数はざっと八人……馬車の影に二人、周りを囲んでるのが六人くらいっしょ。」


「……お前、人数まで予測出来るのか?」


「だって俺タンクだし?……敵の数と守る数は把握しとくべきでない?」



 この人!短時間でそこまで分かるの!?




「どっちを守るべき?指示出してちょーだい!」


「……まだ判断つかない!一度突っ込むぞ!」


 急いで準備だ!僕はブレードを……今回はレル居ないんだった!


「びー君!背中撫でさせて!」


「びー!」


 僕はびー君を撫でて力を借りる。出てきたのは……紫色の短剣!これだ!



「そろそろだ!皆構えろ!」


「うし!任せろし!」


「はい!」


「わ、分かりました!」


「びー!」



 馬車をすぐ近くに止め、僕達は一斉に外に飛び出した!













 倒れた馬車、その周りには大人の冒険者が!そして馬車には女の子が腰かけてる!こちらに気づいた女の子は、手を振って声をかけてきた。


「あ、あの!貴方達は旅の方ですか!」


「ああ!貴方達は?」


「わ、私達は」


「お前達、何者だ!」



 しまった、周りの人に囲まれちゃったよ!?


「あ、あの!僕達ここで人の気配を感じて来たんです。何かトラブルがあったんじゃないかって!」


「嘘をついても無駄だ!このお方をどなたと思っているのだ!」


「そうだ!貴様達も刺客に違いない!」


 周りの人がこっちに剣を向けてくる。戦うしかないのかな……。





「や、やめて下さい!」


「し、しかし!この者達は敵かもしれないのですぞ!」


「お、お願いします!私の言う事を、聞いて下さい!」


「………分かりました。おい、剣を降ろせ!」


 冒険者さん達は一斉に剣を降ろした。話を聞いてくれる気になったんだ、よかった……。








「こんな女の子が森の中を……。貴方達はどうしてここを通っているんだ?」


「お前達には関係無い。俺達はあるお方の命令で、このお方を指定の場所まで連れて行く所だ。」


「どこに行くんだ?」


「何故貴様らに言わねばならんのだ!?さっさと帰れ!」


 冒険者さんは馬車を立て直し、馬に跨った。今すぐ出発するみたいだ。


「ではさらばだ!もう会うことも無いだろう!」


「あ、あの旅のお方……。」


「行きますぞ!さあ!」


 あっ。女の子が引っ張られて馬車に乗せられた。そのまま馬車を走らせて、この場を離れて行く。










「な、何だ奴らは……?」


「わ、分かりません……。」


 気配を感じて来たら、怒られちゃった。機嫌が悪かったのかな。


「びー?」


「そうだね。急いでたみたいだし、僕達も先に進もうか。」


「びー!」


「そうだな。行くぞラーチャオ。」


「痛っ!引っ張んなよー。」


 僕達はもう一度馬車に乗り直し、元の道を進む。早くアースラに向かわないとね。







 それにしても、何であそこで馬車が倒れてたのかな……?

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