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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第二章

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少年テイマー、冒険者証を更新する

 サリアとギルがやって来た次の日。僕は勇者パーティーの街とは違う街へと来ていた。いよいよ配信!の前に、まずは冒険者証の更新を目指す。更新はパーティーを抜けた時や入る時に必要な手続き。これが無いとダンジョンとかの危険地帯には入れないから、僕は真っ先に役場へと向かった。



「ここの街も広いなー。行こう、レル!」


「わん!」


 僕はリュックを背負って役場へ入る。そこではたくさんの冒険者が集まり、依頼を探したり、パーティーの募集をしている。……あった、あそこが受付だ!


「すみませんー。誰かいませんかー?」


「はーい!今行きますー!」




 やって来た受付の女性は、僕の前のカウンターに入り、話しかけてくれた。


「いらっしゃいませ!本日はどんなご用件ですか?」


「はい!冒険者証の更新をお願いします!」


「かしこまりました。それではこちらに今の冒険者証を出して下さい。」


「これになります!」


 僕は冒険者証をリュックから取り出し、受付の女性に渡した。彼女はそれをじっと見ている。偽物かどうかを確かめてるのかな?





「名前はティム、テイマーのスキル持ち…………。失礼ですが、貴方は勇者パーティーの一員のティムさんでよろしいでしょうか?」


「はい。でも、今は元になります。一人になったので改めて冒険者証の更新をお願いしたいです!」


「しばらくお待ち下さい。」


 受付の女性は何だか怖い顔をしながら奥の部屋へと入っていった。するとしばらくして彼女は、身なりの良い男の人と一緒に戻って来た。



「こちらの方になります。」


「ウム、マスターの私が対応しよう。君は下がっていなさい。」


 女性は奥の部屋に戻り、受付には今来た男性が立つ。……何だろう?凄く不安になってきた。冒険者証の更新って、こんな偉い人が出て来てやってたっけ……?


「……一応仕事だからな。冒険者証の更新はやっておいた。ホラ。」


「あっ!?」


 男性は僕の冒険者証をぽいっと投げて来た。それを拾うと、彼は凄く怖い顔で僕を睨みつけてきたんだ。




「悪いが君に出すクエストは無い。君は勇者パーティーを追放されたんだ。そんな汚いテイマーの面倒を見るほどウチには余裕は無い。帰りたまえ。」


「えっ!?あの」


「聞こえなかったか!さっさと消えろ!」


「ま、待って下さい!」


「しつこい奴だ!あまり付き纏うと力ずくで追い出すぞ!」


 思いっ切り机をバンと叩く男性。僕は怖くなって外に逃げ出してしまった。どうしよう……この街ではクエストが受けられないのかな……。と、とにかく一度村に戻ろう!ここに居たら危ない気がする!












「そ、そんな……それではクエストは……。」


「はい……受けられないと思います。」


 僕はリースさんの料理を食べながら、さっきの事を報告していた。勇者パーティーで行動してた時から色々言われる事はあったけど、リースさんに言われたように、世間的にはテイマーって悪いスキルだって思われてるんだ……。


「これからどうしよう……。」


「それでは……それではこういうのはどうです?」


 リースさんは机の上に紙を出す。その紙は……クエストの依頼書だった。


「リースさん、これは?」


「私はラルフさんによくクエストの依頼をします。でも今はラルフさんは居ません。だから、今度はティムさんにそれを依頼しようと思います!」


「そ、それって大丈夫なんですか?」


「心配ありません!個人の依頼なら自己責任になりますが、街とか国を通さなくても問題無いです!」


 リースさんは胸を張って僕に答えてくれた。それなら僕もクエストが受けられる!


「ですが、個人的な物なので報酬はあまり多くは出せません。よろしいでしょうか?」


「はい、お願いします!」


「ありがとうございます!それでは用意しておきますから、しばらく待っててくださいね!」


 リースさんはそう言って、僕の手を握ってくれた。迷惑かけてばっかりだ……早くクエストに行かないと!僕の中で、少しずつ焦りが出始めていた。

今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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― 新着の感想 ―
[一言] 誤解や事情がどうであれ、ギルドのマスターに因果応報のザマァが起きますように!
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