表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第二章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/278

少年テイマー、配信準備をする

 ラルフさんが街に戻って数日。僕は借りている自分の家の掃除を終え、レルとのんびり過ごしていた。


「レルー。ちょっともふもふしていいー?」


「わん!わふー!」


 僕の声を聞き、レルは足元にやって来る。レルの背中に顔をうずめて、ちょっと休憩!もふもふして気持ちいいなー!このままずっともふもふしたいよー!






「……何してんすか。ティム。」


「あっ。……あああああああああ!?」


 びっくりした!家の中にサリアがいる!?もふもふしてるの見られちゃった!?


「なーに驚いた顔してるんすか。あーしに直接来てって書いたのはティムっすよ?」


「そうだぞ。犬っころをもふもふするのは構わんが、我の苦労も少しは労ってくれ。」


「う、うん。レルは休んでて、僕が行ってくるから!」


「わん!」


 そうだ、僕が手紙を出したんだった。サリアと一緒にギルも来たし、全部見られてたよね……恥ずかしいな……。







「そこだ。そこが気持ちいいんだ!流石ティム、よく分かってるではないか!」


「それは良かったよ。荷物重かったでしょ?本当にありがとう!」


「礼など不要だ。お前になら手を貸してやらんでもない。何かあれば言ってくれ。」


「その時は頼りにさせてもらうね。」


 今、僕はギルの肩を揉んでいる所。配信者に必要な道具を彼が背負って持ってきてくれたんだ。だからこれぐらいは僕もやらないとね。



「それでサリア。配信者ってどうやるの?」


「ほい。これを使うっすよ。」


 サリアは僕の机に道具を投げ込む。目の前に現れたのは……四角い箱?真ん中にレンズが付いてる、不思議な道具だなー。


「それは魔導カメラって物っす。箱の上にボタンがあるっすよね。それを押すと、そのタイミングからレンズの向いてる方向の映像を撮れるっすよ。」


「凄い!こんな便利な道具があるなんて!……僕、ずっとパーティーの下働きとか索敵とかで疲れて寝てたから、あんまり最新の道具に触れられなかったんだよ!ありがとう、サリア!」


「……チッ。」


「サリア?」


 サリアが一瞬、苦虫を噛み潰したような顔をしていた。変な事言っちゃったかな……。


「それから、左にもボタンがあるっすよね。それを押すと、リアルタイムで映像を中継出来るっすよ!」


「リアルタイム?」


「簡単に言えば、今その瞬間を直接映して見せられると言う事だ。よりその場の雰囲気が伝わる手法だな。」


「配信者になるなら基本はこっちを使うっす。簡単だから早めに覚えるといいっすよ!」


 ギルが解説を入れてくれる。これは本当に凄い道具だ!早く使い方を覚えないと!


「続いてこれ。魔導パソコンって言う物っす。他の冒険者の配信を見れるから、戦い方とか流行の確認に使うといいっすよ。」


 更に渡された物は、水晶の板が貼られた機械。他の配信者さんはどんな内容でやっているのかな?機会があったら使ってみよう!


「後は撮影用の三脚。使うか分からないから一応持って来たっす。」


「我はいらないと思うがな。ティム程のテイマーなら、戦いながら撮影するのも簡単だろう。」


「確かに……僕なら出来るかもしれない!」


「絶対に駄目っす。カメラが壊れたら一瞬でオシャカになるっすから。もし必要無いなら、中継はこれを使って下さいっす。」





 サリアがくれた物は……金属の棒?先っぽが四つ、羽みたいになってる。


「これはプロペラっす。カメラにつけると浮遊するっすから、それで手を塞がずに撮影出来るようになるっすよ。」









 サリアに注意されながらも、僕は順調に説明を聞いていく。やがて一通り説明が終わり、道具も運び終わった。


「説明も終わったし、これで大丈夫っすかね。」


「ありがとうサリア!本当に助かったよ!」


「お前は引っ越しをしたばかりだろう?機材以外に食料や家具も持って来てやったから、当面は困る事は無いはずだ。」


「じゃあ、あーし達はそろそろ戻るっす。ティムはどうするっすか?早速配信してみるっすか?」


 サリアが僕の顔をじっと見て質問する。もちろん!早速やってみたいな!


「うん!早速や」



「あ、あのー。」


 その時、家の扉を開けて入ってきたのはリースさんだった。手には果物の入ったカゴを持っている。


「ティムさん。こちらの方々はお客さんですか?」


「はい!僕の友達のサリアとギルです。サリアはテイマーをやってるんです。とっても強いんですよ!」


「いやー、照れるっすね!あーしはサリア。ティムがお世話になってるっす。」


「我はギルだ。……では、そろそろ行くか?」


 ギルがサリアに促すと、彼女はこくんと頷いた。



「そうっすね。ティム、何かあったらすぐに呼ぶっす!すぐに駆けつけて、パパッとお悩み解決するっすよ!」


「その時はお願いするね!今日はありがとう!」


 そして二人はリースさんにお辞儀して、村の外へ向かって行った。僕の部屋には、サリアが持って来てくれた道具と、ギルの用意してくれた食べ物が置いてある。


「あのお二人もティムさんと同じ、テイマーなんですね。」


「はい。僕達は最強のテイマーを目指して頑張ってる仲なんです。僕も負けないようしないと!」


 そして僕達は果物を食べながら話を続ける。いよいよ配信だ!……あっ、その前に他の街で冒険者証を更新しないと。ラルフさんもサリアも冒険者なんだよね。不便が出ないように準備しておこう!



今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ