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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第六章

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少女テイマー、新しい依頼へ

今回からは魔王襲撃の後、サリアと以前の閑話で出てきた謎の魔族のお話になります。4、5話ほどの予定で、この後本編に行ければと思っております。よろしくお願いします。

「よいしょっと。久しぶりの地上だー!」


「うけー。」


 地面の割れ目からにゅっと顔を出したのは、青い髪をした、ちょっと耳の長い少年。その隣には、眠そうに目を細めている鳥の魔物が居た。


「行くよ!僕の予想は多分こっちだ!」


「うけー。」


 駆け足で走る少年と、のんびりとついて行く魔物。二人の向かう先には、テイマーの少女が暮らしている街の姿がぼんやりと見えていた。
















 ◇◇◇


「サリア、こっちは終わったぞ!お前はどうだ?」


「あーい。あーしも終わったっす。どうもこういうのは苦手っすね……。」


 あーしはサリア。この街、ストーレに拠点を構える配信者っす。この街は現在半壊状態、早く復興させる為にひたすら修理とクエスト配信に挑んでいる状態っす。

……ティムは今頃、のんびり過ごしているはず。羨ましい。落ち着いたら遊びに行くっす!







 そして家の修理を何とか終え、あーしはパートナーのギルに声を掛けた。ギルは全然疲れて無さそうっす、やっぱり丈夫っすね。


「ギル。少し休憩するっす。あーしはもう疲れたっすよ……。」


「分かった。流石に我もきつくなってきた。ここで一度、休みを入れるべきだな。」


 あーし達は外のベンチに座り、飲み物を飲みながら机に顔をつける。木の机の冷たさ、気持ち良いっすねー。



「サリア。次のハイシンの予定はあるのか?」


「そこは悩むっすよね。復興資金はたくさん欲しいですから。高難度のクエストがあれば、ついでにそこで撮りたいっす。」


「ウム!ならば我がクエストを見て来よう!お前はそこに居ろ。何を持って来るか、楽しみに待っているがいい!」



 ギルは一度街役場に向かって歩いてくっす。何かいいクエスト入ってないっすかねー。









「……こ!……たよ!」


「……けー。」



 ん。何か聞こえてきたっすね。






「あそこあそこ!やっぱりそうだ、見つけたよ!」


「うけー。」


 ……知らない声っす。だんだんと近づいて来てるっすか?








「ねぇねぇ、そこのお姉さん!僕の話を聞いてくれない?」


「うけー!」


 ……何ですかこれ?








「何処のどなたか存じませんが、あーしはナンパはお断りっす。他をあたって下さいっす。」


 あーしが顔を起こすと、目の前には青い髪の男の子と白い鳥の魔物が二人、こっちを見ていた。



「うけー。」













「サリア!良いクエストがあったぞ!早速お前にも……貴様達は誰だ!?」


 あーしがじっと二人を見ていると、役場からギルが帰って来た。ナイスタイミングっす!




「ギル!いえ、この二人にナンパされてしまったっすよ。ギルの知り合いっすか?」


「知らん。貴様達は一体何者だ?」


「フフン!教えてあげるよ!僕達は」




「サリア、ギル!こっちに来てくれ!」


「あっ呼ばれたっす。一度行ってくるから、アンタ達はそこで待ってて下さいっす。」


「え?あ、はい。」


「うけー。」


 二人を置いてあーしとギルは声の方へ。この声は……。









 やっぱり。走って来たのはこの街のリーダー、カイン!結構慌ててるっす、もしかして何かあった?


「ギル!さっき渡した依頼書、あれはストップだ!他の冒険者さんに任せるから、こっちを受けてくれないかい?」


「何だと!?何かあったのか?」


「ああ!今依頼書を確認したらこんなのがあったんだ!いい報酬だし、受けてもらえるかい?」


「良いぞ!見せてみろ!」


 ギルはカインから依頼書を受け取り、それを眺める。





「……ほう!悪くないな、この依頼受けてみるか?」


「どれどれ、ちょっと借りるっすよ。」



 そこに書かれていたのは、小さい街からの依頼だった。どうやら、最近寝不足で困っているらしいっすね。


 ……寝不足!?知らないっすよそんなの!?




「これが依頼っすか!?お医者さんに診てもらう方がいいでしょう!?」


「お、落ち着いてサリア!どうやらこれはただの寝不足って訳じゃないみたいなんだ。ここを見てよ!」


「ここ?……ああ、なるほどね。」


 依頼書の下の方、そこにはある一文があった。





「数日前に何かの詠唱が聞こえてきて以来、皆眠れなくなった……確かにこれはお医者さんでは難しいっすね。」


「分かった、我らで対応しよう!お前達は他の依頼を頼むぞ!まだまだ資金が足りぬのだからな!」


「こっちは任せてくれ!じゃあ、お願いするよ!準備が出来たらすぐに向かってくれ!」


「「了解!」」










 あーしとギルは一度、二人で家に帰る。準備を済ませてレッツゴーっす!



「ま、待ってよー!」


「うけー!」


「貴様達は……。」


 さっきの人達っす。すっかり忘れてたっす……。




「街のリーダーさんの話聞いたよ!それで、お願いがあるんだけど……。」


「何なんですか?あーし達は準備で忙しいっす。帰って来てからでは駄目ですか?」


「うん!僕のお願いはね……。」


 男の子はこっちを見て一言。








「僕達もそのクエスト、ついて行っていい?」





 はい!?何で!?

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