表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第六章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

112/281

帰還の日、次に向かって

「すう……すう……。」


「うにゃぁぁぁぁ……。」


「ぐー、ぐー。」









「わん!わん!」


「かめー!かめー!」


「ひゃっ!?何、何!?」


「レル!起こしてくれたんだね!」


 パーティーが終わってからさらに数日後。朝になって、レルとタルトの声が部屋に響き渡る。驚いたミーさんがガバっと起き上がり、僕も体を起こした。


「わん!わん!」


「ありがとう、じゃあ早速ご飯にしよう!ロットンさんを呼んでくるね!」


「わん!」






 僕は部屋を出てロットンさんに挨拶に行く。隣の部屋をノックすると、すぐにロットンさんが出て来てくれたよ!



「おはよう諸君!昨日は良く眠れたかな?」


「はい!バッチリです!」


「ならラルフの奴はどうだ?アイツは朝なかなか起きれないんだよ。」


「はい。ラルフさんはまだお休み中です。」


「ま、今日は早いからな。仕方ないか。」



 僕達は今日、いつもよりも早く起きたんだ。その理由は街の入り口にある門にあった。僕達は早めに食事を済ませて、門に向かう事になってるんだ。





「かめー!かめー!」


「痛い!タルト叩かないでくれよー!俺はまだ寝たいんだよー!」


「かめー!」


 ラルフさんも早起き出来た、そのタイミングでロットンさんが料理を持ってきた!


「全員起きたな!じゃあさっさと食っちまおうか!頂きます!」


「「頂きます!」」


「い、頂きます。」


 今日のご飯はサンドイッチ!僕達は近くにある物をとって口に入れる。さあ、早く食べて準備をしちゃおう!













「……来たか。」


「ああ!ちゃんと来たぜ!」


 門の前にはフェイクさんと街の職員さんが待機していた。職員さんが門を操作している間、フェイクさんとロットンさんが話を始めた。



「ロットン、今回は本当に感謝しているよ。貴方達が居なければ、この街がどうなっていたか……。」


「そんな気にすんなって!俺達は元々別の依頼で来ていて、たまたま巻き込まれただけだから!きっと俺達が居なくても、お前なら上手く解決できたと思うぜ?」


「それならいいのだが……。」


 フェイクさんは帽子を取り、顔をこっちに向ける。やっぱりかっこいいなぁ。




「こっちも感謝してるぜ!今回の報酬、相当色をつけてもらったからな。」


「まだ足りないくらいだ。何か必要ならすぐに用意するから、気軽に連絡をしてくれて構わないさ。」


 この二人、役場の調査をしてから急に距離が縮んだんだ。男の友情だね!









「そうだ!ラルフ、ミー、ティム。君達は配信者だろう?機材や装備を整える資金はちゃんとあるのか?」


「ミーは平気だよ!配信で収入があるし、冒険者としてクエストもこなしてるからね!」


「僕は……ちょっと足りないですね。でも、今回の報酬で余裕が出来ました!」


「俺もちょっと足りないかな?」


「そうか……。」



 フェイクさんは頷きながら何かを考えている。そして数分後。手をポンと叩いて僕達の所へ!



「ならば、いい報酬があるぞ!聞いてもらえるだろうか?」


「いい報酬?」


「そうだ。もし良ければ……。」












「この私が、君達のスポンサーになる、というのはどうだろう?」


「「「え?」」」


 少しの沈黙。それを破ったのはラルフさんだった。




「ま、マジか!俺まだ未熟だからそんなの受けられないよ!」


「気にするな。これは感謝の気持ちだ。それに今、君達三人はちょっとした有名人になっているはず。トロール退治も、フォージャーの事も配信しただろう?

 だから君達に我らの名産品を宣伝してもらった方が、こちらにも利益が出るのさ。」


「そうなの?ミーは別にいいよ!質の良い装備とか、家具とかも使えるって事だよね?」


「ああ。ちゃんと報酬も出すが、どうだろうか?」



「「やります!」」


 僕とラルフさんは同時に返事をしていた。やっぱり良い装備は欲しいし、普段の生活にも使える物なら無理なく配信できる!今度やってみようかな?






「では決まりだな。後はラルフ用に大砲を手配すれば完了だ。これで報酬関連の話は終わったか。」


「だな。では……そろそろだな。」




 僕達は開いた門を抜けて、一歩前に。カーノンの街を離れる時が来たんだ……。







 ロットンさんが真面目な顔をしてる。最後はきれいにまとめるつもりだね。


「では……今回の依頼が終わったので、私達は帰ります。お世話になりました!」


「「「お世話になりました!!!」」」



 僕達も同時にお辞儀をする。するとフェイクさんは街の職員さん達と横一列に並んで、敬礼をしてくれた!



「今回の活躍に感謝を込めて!今後の貴方達の活躍を祈って!皆の者、敬礼!」


「「「「ハッ!」」」」





「じゃあな!また来るぜ!」


「待ってるぞ、ロットン!」



 二人は声を掛け合い、それを聞いた僕達は外に歩き出した。









「いやー!今回は色々あったけど、何とかなったな!」


「本当だよな。最初は俺の昇格試験の筈だったのに、どんどん話が大きくなるんだから。」


「でも、これならラルフは昇格確定でしょ!」


「ま、そうだと良いがな。結果は後で出るから、楽しみにしとけよ!」






 ウギャァァァ。


「……わん!わん!」


「あっ、見て下さい!あれ!」



 レルが聞こえた声に反応した!そっちを皆で見てみると、草むらの中に隠れていた物がこちらに向かって来る。……ロストガルーダの親子だ!


「ウギャァァァ。ウギャァァァ!」


「うぴゃぁぁぁ!うぴゃぁぁぁ!」


「ぴぃぃぃぃぃ!ぴぃぃぃぃぃ!」





「……ティム君、何て言ってるのか分かるか?」


「ええっと、卵を助けてくれてありがとうって言ってますよ!」


「本当にごめんなさい……。」



 ミーさんは顔を伏せるけど、ロットンさんがポンと肩を叩いた。


「まあまあ、無事に解決できたんだから良かったじゃねえか!次は気をつけろよ!」


「わん!」


「じゃあ、俺達は行くからな!お前達も気をつけろよ!」




「ウギャァァァ!」





 ロストガルーダは森に帰っていった。これで一件落着、だね!










「さあ、俺達も帰るぞ!ひとっ走り行こうじゃねぇか!」



「あ、馬鹿急にスピード上げるなよ!」


「かめ!」



「追いかけっこ?いいよ、ミーも負けないよ!」



「僕達も負けないぞ!レル!」


「わん!」




 さあ、競争だ!皆に負けないよう、僕は力を込めて走り出した!



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ