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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第六章

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黒幕の野望、見えた正体

「フォージャーの名前が、何でここにあるの!?」


 ミーは手元の書類を見ながら驚いてた。だって、フォージャーはいい人だよ!?こんなの間違いだよ!


「で、でも……まずはロットンに相談しなきゃ!」


 ミーは外に出る為、慌てて扉に。でも、扉から足を踏み出した時に、誰かとぶつかっちゃった。


「痛った……え?ミー!?」


「フォ、フォージャー!?」


 ど、どうしよう。フォージャーが目の前に!









「ミー!?何でこんな所に!帰ったんじゃなかったのかい!」


「う、うん。ちょっと忘れ物をね……。」



 ミーは慌ててポケットに書類をねじ込んだ。何とか言い訳を考えないと!まずはロットンの所に行かなきゃ!


「ほ、ほら!フェイクへの報告で応接室に入ったでしょ?あそこでお金を落としちゃったみたいで、だ、だから馬車を借りられなかったの!」


「それでここに来たのか……暗いから仕方ないか。分かった!すぐに取って来るよ!」


 フォージャーはミーに背を向けて歩き出す。ここで逃げたら怪しまれる……そっとついて行こう。







 そして何歩か進むと、急にフォージャーの足が止まった。


「ん……ちょっと待って?ミー、応接室って一階だよ?」


「……えっ?」


「……道に迷ったとしても、階段を上ったか位は分かるよね?」


「そ、そうだったかな?」


「ミー?」


「わ、わっ!?」



 フォージャーはミーの方を向いた。ミスしちゃった!これは疑われてるよ!でも、後ろに下がろうとしたら転んじゃった……。


「ミー?……ミー!その足元に見えてるのは何だい!?」


「足元?」


 ミーの足元には、ラルフがくれた丸いおまもりが転がってる。それを見たフォージャーは……凄く怖い顔をしてた。


「これは……ロストガルーダの卵を!?何でこれを君が持ってるんだ!?」


「え、いや、これは」


「これは没収だ!これのせいで街が大変な事になったんだよ!……もしかして君が、人さらいの仲間か!?」


「ち、違うよ!それはフォージャーだもん!」






 あっ……言っちゃった……。







「わ、私が人さらいの仲間……?」


「あ……あの……」


「…………。」


 フォージャーは顔を下に傾け、何かブツブツ喋っている。な、何か怖い!こうなったら……


「えいっ!」


 ミーは高速移動でこの場を離れるよ!早く皆に合流しないと!













「逃がすものか!」


「えっ!?」


 フォージャー……ち、違う!この気配は……。










「ハァッ!」


「ぎゅっ!?」


 ミーの背中に強い力がかかり、立てなくなっちゃった!?こ、これは……あの時の……


「まさか貴様のような小娘に計画がバレるとはな。」


 フォージャーはミーのポケットから書類を奪い取る。



「これを見たのか……ならば、生かしておく訳にはいかないな。」


「こ、この!離して、離してよー!」


「フン!」


 フォージャーはミーを地面に振り下ろす。あの魔力……間違い無い!山でミーを捕まえた奴だ!



「ロットンが勘違いをしているうちに終わらせたかったが……こうなっては仕方ないか。」


「か、勘違い?」


「冥土の土産に教えてやろう。私はこの街が欲しかったんだよ。その為には金と……椅子が必要なんだ。」


「い、椅子?」


「そう!リーダーの座だ!だから私は前のリーダーを始末し、その椅子を空けたんだ!それがフェイクの仕業に見えるようにな。」







 な、何言ってるの……こんなのフォージャーじゃない!フォージャーはこんな人じゃ……。



「元々リーダーとフェイクは武器の生産について争っていた。だからいい機会だと思っていたのだ。だが、次の椅子に座ったのはフェイクだった!」


「そ、それと今回の事件に関係があるの?」


「工場の改良には金がいる。だからそれを利用したのさ。まずは人さらい共を集めて山を調べる。そこで金になる物を見つけ、フェイクに献上する。

 後は違法な取引で得た物として没収……奴を牢に送り込むつもりだった。」







「て、適当じゃない、その作戦?フェイクなら、すぐに気づくよ?」


「ああ。今ならそう思うよ。だが……山での収穫は私の予想を遥かに超えていた。ロストガルーダの卵!これがあれば、私は街だけでない、巨万の富を手に入れられる!」




 フォージャーはそう言って、ミーの顔をじっと見ている。こ、怖くて動けない、凄い威圧感だよ……。




「しかも私は運が良い!卵を奪ってから起きたトロールの事件、これのおかげでお前達が来たんだ!私はこれを使う事にしたんだ。ロットンがフェイクを捕まえれば、椅子は私に回ってくる。」


「め、めちゃくちゃだよ……。」


「まあ、バレてしまったなら仕方ない。お前にはここで消えてもらって、卵は回収するとしよう。では……さらばだ!」



 そ、そうだ!おまもり、ラルフのおまもりがあった!ミーは転がったおまもりを取り、魔力を込めて握りしめた。


「お願い!誰か助けて!」


「神頼みか?無駄な事を!死ね!」


 フォージャーの手が迫る中、おまもりがキラッと光る!びっくりして、おまもりを手放しちゃった……。















 ◇◇◇



「ミーさん!大丈夫ですか!?」


「ティム!」


 ティムはフォージャーとミーを見て、すぐにこっちに来てくれた!



「ティム!?何で君まで!?」


「あっ……ミーさんの忘れ物を探して色々歩いてたんです。この事をロットンさんに報告しないと!」


「ま、待って!それよりロストガルーダの卵が見つかったんだよ!」


「ロストガルーダの卵?」


「そうなんだ!ミーが人さらいの仲間だったんだよ!」


「え?ち、違うよ!?」


 フォージャー何言ってるの!?悪いのはフォージャーなのに!







「……ミーさんがですか?」


「ああ!あそこにある丸いのが卵なんだ!私はこれを回収するから、君はミーを拘束していてくれ!」


「は、はい!」


 するとティムは短剣を取り出し……ミーのおまもりに近づくフォージャーを攻撃したの。








「ティム!?何するんだ!?」


「ご、ごめんなさい!手元が狂ってしまって。」


「ああ……びっくりした。じゃあ、私はこれを持って行くね!」


 そして、フォージャーがティムの前に来た時、ティムはフォージャーの腕を掴んだ。


「フォージャーさん。一つ聞きたい事があるんですがいいでしょうか?」


「何だい?早めにお願いするよ。」


「はい。フォージャーさん……。」













「どうしてロストガルーダの事を知ってるんですか?」


「……は?」


「いえ……ロットンさん達と報告をした時には、ロストガルーダの事を言ってなかったので。それに……あの場に居たのはフェイクさんだけですよ?」


「そ、そうだっけ?……そうだ!君達が帰った後、ロットンがリーダーの所に残ってただろう?あの時に一緒に聞いたのさ!」








「それはねぇな。」


「へ……?」



 この声は……ロットンだ!















「俺はフェイクが怪しいと睨んでたから、奴と一対一で話す為に子ども達を返したんだ。その時アンタは居なかっただろ?」


「ろ、ロットン……。」


「フォージャー……お前が黒幕だったのか!?私とロットンの同士討ちを狙っていたのか!?」


 銃を構えたフェイクも部屋に入って来た。この状況でフォージャーは……。






「ハハハ!いい機会だ!この場で全員皆殺しにしてやる!そして証拠を消し去り……この街は私が頂く!」


 い、一気に魔力を放出した!この感じ、やっぱりフォージャーはあの時の男だ……!






「ミーさん立って!」


「ティム!」


 ティムの手を取り、ミーは立ち上がる。……怖い。でもミーには仲間が居るんだ!


「来るぞお前ら!気を引き締めていけ!」


「ロットン、力を貸してくれ!フォージャー、お前は……ここで止める!」


「ハハハハハハ!やってみろ!出来るものならな!」



 黒幕との戦い……負けるわけにはいかないんだ!

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