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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第六章

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配信者三人、役場へ潜入する!

「二人とも急げ!もう夕方だぞ!」


「ラ、ラルフさん……。」


「ほら!もう少しだから、頑張ろうぜ!」


「ラルフ……。」


 僕達は今、カーノンの街へ走っている。でも時間に余裕はあるし、疲れると作戦に影響が出るから、早歩きくらいで進んでるんだ。でも、ラルフさんは元気いっぱい!その理由は……。







「わん!わん!」


「「レルの上で言われても……。」」


「かめー。」


 そう。ラルフさんは今、レルの上に乗っているんだ!

 ラルフさんは僕達よりもちょっと疲れやすいから、万全の態勢で作戦に入れるよう、今は休んでもらってるよ。タルトは僕の背中に乗ってるんだ!




「わ、悪い。ミーが元気無かったから、俺が盛り上げようと思って。」


「そ、そうなの?……ミーの方こそごめんね。でも、おかげで元気が出たよ!」


「僕もです!それなら、皆で少しペースを上げましょう!」


「おー!いいねいいね!どんどんいこー!」



 ラルフさんの元気に負けないよう、僕達はペースを上げてレルを追い抜く!


「わふー!わん!」


「おわぁぁああ!?」



 もう少しでカーノンの街だ……でも大丈夫、僕達なら出来る!














 ◇◇◇


 そしてカーノンの街へ着き、僕達は門をそっと抜ける。大勢の人達が街の中へ入っていく、皆帰る時間だからかな?




「おや?君達はロットンさんの所の子だね?戻って来たのかい?」


 僕達はフォージャーさんとは別の門番さんに声を掛けられる。ここは僕が対応しないと!


「あっ、はい!僕達ちょっと忘れ物をしてしまったので、取りに来ました!」


「そっか!気をつけてね!」


「ありがとうございます!」



 僕達は簡単に手続きをして、そのまま街へと入った。




「先生?見られちゃったけど、良かったのか?」


「はい。下手に忍び込もうとすると、絶対に捕まります。それに悪い事をしてるわけでは無いので、堂々と入りました!」


「そっか!なら問題無しだな!でも……ロットン大丈夫かな……。」


「ロットンなら心配いらないよ!それより今は、ミー達に出来る事をやろう!」


「わん!」


「かめー。」













 そして、遂にこの時が来た。夜になって、僕達はカーノンの街役場にやって来たんだ。



「い、いよいよだな。」


「ラルフ?今までノリで着いてきたけど、本当に一緒にやる?考えさせてって言ってたけど……。」


「ああ!覚悟は決まってるぜ!俺の友達が頑張ってるんだ、俺も頑張らないと!」


「では、作戦はこうです。」



 僕は地図を広げて、二人に作戦を説明した。



「ここがフェイクさんの部屋になります。おそらくここに証拠をしまっているはずです。そこで、ここにはミーさんに行ってもらいます。」


「わかった!ミーに任せてよ!」


「僕は近くで他の場所を調べます。もしも職員さん達に気づいたら、こっちで惹きつけますからすぐに脱出して下さい!」


「わん!」


「で?俺は?」


 ラルフさんが目を輝かせている。そんなラルフさんには……。






「はい!ラルフさん達には入り口側で待っててもらいます。」


「おお!張り切って……え?外?俺外なの?」


「かめ?」


「はい。今回ラルフさん達にはもしもの時の切り札をお願いします。」


「き、切り札!?」


「か、かー!?」


 ラルフさんには今回、一番重要なポジションを担当してもらうんだ!







「これは侵入に気づかれてる場合の保険です。もし同時に侵入がばれても、僕とミーさんの二人に敵は集中します。ラルフさんは外から様子を見て、援護をお願いします!」


「お、俺が切り札……。」


「はい!でも……どうしますか?やっぱり待機は駄目でしょうか……?」


「やるやる!俺達に任せてくれ!な、タルト!」


「かめー!かー!」






 うん!これで大丈夫だ!でもこの作戦は……ラルフさんに責任が出ないようにする為なんだ。僕達二人で上手くやって、ラルフさんの出番が無ければ一番良い!





「じゃあ行ってきます!」


「いってくるねー!」


「わん!」


「おおー!俺も頑張るからな!」


「かめ!」















 僕達は街役場の裏口へ。すると、すでに開いた扉がゆらゆらと揺れていた。


「あっ……ここの鍵開いてる。ロットンさん達はもう入ってるんだ……。」


「じゃあ、お邪魔しちゃおっか!」


「はい。レル?周りに敵は居ない?」


「わん!」


「ありがとう!じゃあ、僕はあっちを!」


「ミーはこっちだね!」



 僕達は二手に別れて、街役場の探索に入った。絶対に証拠を見つけ出してやるぞ!












 ◇◇◇


「さーって、ミーの本領発揮だ!」


 ミーは重要なお仕事をティムに任されたんだ。ここで証拠を手に入れて、悪い人達をみんな捕まえちゃうよ!


「そーっと、そーっと……。」


 ミーは足音を立てずに廊下を走る。……あっ、誰か来た!?


「よっと!」


 ミーは天井に張り付き、下を見る。あれは……フォージャー?やっぱりロットン達はもう役場に居るんだ!



「フォ……」


 あっ。ミー達はもう帰った事になってるんだよね。ミーはそっと口を閉じたよ!




 フォージャー、何か慌ててたみたい。フェイクが悪い人なら、自分で何とかしなきゃって思ってるんだ。なら、早く証拠を見つけて教えてあげよう!怒られるけど、証拠があれば大丈夫……だよね?











「こ、ここだ。フェイクのお部屋……。」


 上手くここまで来れた。いよいよだ。いよいよ、突入するんだ……!


「では、お邪魔しまーす。」


 そっと入るとそこには……あれ?随分すっきりした部屋だね?もっとこう、高級そうな物がたくさんあると思ってたけど。




「まあいいや。早く机を調べちゃおう!」


 ミーは天井に張り付き、腰から石を机に投げる。それが机に当たると、カチャンって音がして、壁からナイフが飛んで来た!









「トラップはやっぱりあるよね。これで平気かな?」


 ミーはそっと地面に降りて引き出しを見ると、何か細い線が張ってある。


「これ……触ったらトラップが作動するよね……早めに処理しちゃおう。」


 ミーはさっき飛んで来たナイフで線を切り、すぐに移動!すると大量の銃弾が机に飛んで来た!?凄い轟音……これはまずいよ!


「い、急がないと!」


 ミーは引き出しをさっと開け、中の書類に目を通す。すると……あった!



「ロストガルーダの卵……取引額は……一千万ゴールド!?」


 これだ!このお金でフェイクは工場をパワーアップするつもりなんだ!




「じゃあ、取引相手を……お、王国!?」


 た、卵はグランド王国に売るつもりだったの!?もしかして、あの人さらい達も王国から……?


「と、とにかく急いで離れよう!早くしないと誰か……え?う、うそ……。」



 取引の相手はグランド王国、品物を用意する人物の欄、そこに書いてあった名前は……。



















「フォ、フォージャー?な、何で……!?」




今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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