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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第六章

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突入、真夜中の死闘!

「ハァ……まさかこんな事になるなんて……。」


 フォージャーは裏口の鍵をゆっくりと開けて、街役場の中に入り込む。どこを見ても真っ暗闇、その光景を見ながらため息をついていた。


「ロットンの言う通りならリーダー……私は貴方を捕まえなくてはならない!」


 手に剣を握り、辺りを警戒しながら彼は少しずつ進み始めた。











「よっ、ほいっと。」


 ボコンと言う音と共に、地面からロットンが現れる。彼の出た先は、街役場の入り口だった。


「ちゃんと入り口から入るのがマナーだからな。フォージャーさんは別方向から探ってるし、俺はこっちから調べるか。」



 そう言うロットンの後ろには、鍵のかかった扉がある。彼は外から地面を掘り、ここまでやって来たのだった。



「さて……まずは受付からだな。」


 ロットンはまず、敷いてあるじゅうたんで入って来た穴を隠す。そして足音を立てずに受付の棚へ。



「どれどれ……。」


 書類を調べるが、特に不審な物は無い。


「こっちはどうだ?」


 別の棚も見るが、やはり怪しい物は無い。




「流石にここには無いか。なら次だ!」


 ロットンは部屋を次々と開け、証拠になる品を探している。だが、いくら探しても証拠は見つからなかった。









「……やはり、置くのは自分の執務室か。」


 応接室だけでなく、武器の保管庫、食料庫……調べ物を進めていく中、ロットンはフェイクの部屋に辿り着く。


「気配は……大丈夫だな。周りも……良し。んじゃ。」


 扉をそっと開け、中に入り込む。周りには実績を強調するように、珍しい武器や表彰状などが置かれていた。



「机はあそこか。トラップは無いか?」


 ロットンは石をシュッと投げつける。するとその石は机の上を転がり、そのまま落下した。



「何も無しか。だが一応……。」


 今度は魔力で作った玉をゆっくりとぶつける。しかしこれにも机は反応しない。


「異物にも魔力にも反応無し。なら……さっさと終わらせよう!」



 ロットンは足音を立てず、慎重に机の側に立つ。そしてしゃがんでから引き出しに手を掛け……。

















「そこで何をしている!」


「っ!?」


 ロットンはゆっくりと目線を上げると、そこにはフェイクが立っていた。



「やはり貴方か……。一体何の用だ?」


「何の用、ね。いえ、トロールの被害と人さらい達の襲撃、その関連性を調べてましてね。」


「関連だと?」


「ええ。」


 ロットンは立ち上がり両手を挙げる。それを見ながらフェイクは、腰から何かを取り出した。



「それで?何か見つかったのか?」


「さあ?貴方にそれを教えるつもりはありませんな。」


「言わないつもりか。まあいい。」



 フェイクが取り出した物。それが月の光に照らされて正体を表す。黒く光るその物体は、筒の下に引き金のついた武器……銃である。









「やはり早めに消すべきだったか。ここまで探られるとはな。」


「メッキが剥がれたな。それがアンタの本性か。」


「何とでも言え。とにかくお前には、ここで消えてもらう!」


 引き金を引くフェイク。だがロットンの方が一足早く、地面に手を着けていた。


「グランドウォール!」


 放たれた銃弾は土の壁にめり込み止まる。しかしフェイクは空中に飛び上がり、ロットンに向けて更に銃弾を撃つ。



「死ね!」


「甘えよ!」


 ロットンは片腕に土の鎧を被せて、銃弾を凌ぐ。そしてもう片方の腕を地面に着け、魔力を込めた。



「グランドアッパー!」


「何っ!?」


 地面から現れた腕がフェイクを殴りつける。フェイクは吹き飛ぶが、地面に着地。すかさず銃を構える。








「やはり強いな。だか……何故私を疑ったんだ?」


「怪しい所が多すぎんだよ。前リーダーの不審死、敵の侵入を監視する門番を案内人にする、何故か開けられた牢の鍵、俺の尋問中に人さらいの皆殺し!どう見たって役場の関係者じゃねぇと出来ねぇだろ!」


「そうか。……だが何故私を?それなら職員全員怪しいはずだが?」


「お前の指示が無きゃ出来ねぇだろうが!」


 ロットンは高速移動でフェイクの懐に入り、地面に手を着ける。そこから突き出した土の壁がフェイクに突き刺さるが、一瞬でその壁はバラバラに砕け散った。






「ここでは分が悪い。私は退かせてもらうぞ!」


「おい!待ちやがれ!」


 走って部屋を出るフェイク。それを慌てて追いかけるロットン。彼が廊下に出ると……。






「待っていたぞ!これを喰らうといい!」


「なっ!?」


 フェイクが手にしていたのは……ガトリング砲。それをロットンに向けて、一気に弾丸を撃ち込む。


「危ねぇ!?」


 土の壁を作り、攻撃を防ぐロットン。フェイクは少しづつ近づいて来ていた。



「お前には聞きたい事があるのだ。早く諦めろ!」


「ふざけんな、逆だ逆!俺がお前をとっ捕まえてやるさ!」


 防御している間、ロットンは打開策を考え続けている。だが土の壁にはヒビが入り始めた。




「しっかしどうするか……予想外だ、早く対処しねぇとな!」



今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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