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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第六章

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配信者三人、疑惑の街役場へ

「まだかなー。早く来ないかなー?」


「かめー?かめ。」


 俺はラルフ。今はティム先生とミーを待ってるんだけど……日が傾いてきたな。早くしないと夜になっちまうよ!俺は一緒に居るタルトを撫でながら、扉の側で座ってるんだよ。




「かめ……かめ?かめー!」


「タルト?もしかして二人が帰って来たのか?」


「かめー!」


「分かった!今出るからな!」


 俺は扉を開けて外に出る。するとそこには先生とミー、レルの三人が居た。


「間に合ったな!先生、大丈夫だったか?」


「え、ええ。何とか。」


「わん!わん!」




「ミーの方はどうだ?」


「ちゃんと終わったよ!卵も返せたし、これで一安心だね!」


 明るく返事をくれるミー。っておい!顔真っ青になってるぞ!?


「何かあったのか?顔色が悪いぞ?」


「う、うん。何か責任を感じちゃったんだ。ミーが早く卵を返していれば、ここがトロールに襲われる事は無かったんだよね……。」


「なら早く謝ってきた方がいい!時間はまだあるんだ、今のうちに済ませて来いよ!」


「うん!分かった、行ってくるよ!」



 ミーは扉を開けて外に。ちゃんと出来ると思うから、俺は準備をしておかないと!


「かめ?」


「ああ!これは街で買った剣だよ。今までのよりも頑丈だから、ぶつかり合いにも強いと思ったんだ!」


「かめー!」


「頼りにしてるぜ、よろしくなタルト!」


「かー!」














 ◇◇◇


「よ、よし……やるしかないよね……。」


 ミーは村の人達に声を掛けて集まってもらったの。だって、ミーのせいでこんな事態が起きちゃったんだから。駄目でもいい、一度謝らないと!



「どうしたんだい?お嬢さん?」


「あ、あの!ここにトロールが来たのは……たぶんミーのせいなの!」


「な、何と!?」


「そうなのか!?」


 ざわつく村の人達。早く事情を説明しないと!







「その……山の奥にロストガルーダっていう魔物が住んでいてね、その卵を狙って悪い人が襲っていたの。だから、ミーが卵を取り上げて逃げたんだ。

 後で返すつもりだったんだけど……結局返せなかった。それで、ロストガルーダが山で暴れて、他の魔物が外に来ちゃったの……。」


「そ、そうだったのか……。」


「本当に、本当にごめんなさい!」


 ミーは頭を深く下げた。本当に、早く卵を返せていれば……。






「お嬢さん、頭をあげて!わし達は怒っておらんよ。」


「えっ……?」


「そりゃあ、初めはトロールが来て驚いたよ。でも、事情があるのはティムさんの説明で分かったし、彼らが悪い魔物じゃないのも分かったからね。だから大丈夫だよ!」


「でも……。」


「それなら、その悪い奴を捕まえておくれ!そいつが居なければ、君が卵を取る事も無かったんだろう?お願いするよ!」


「う……はい!」















 ◇◇◇


 僕達が帰って来てから村で少し休憩していると、日が落ちてきた。そろそろ出発だ!


「レル!準備はいい?」


「わふ!」


「俺も行けるぞ!」


「かめ!」


「ミーも大丈夫だよ!」


 ラルフさんもタルトも、ミーさんも準備完了。これなら行ける!




「では、出発です!」


「待った!ミー、これを持ってけ!」


「えっ?」


 ラルフさんが渡したのは、卵のような丸い石。



「ラルフさん、これは?」


「ああ、お店で売ってたんだ。何でも魔力を込めるとピカッと光るらしいんだ。おまもりとして使えるかもしれないから、一応渡しておくよ。ほら、先生も!」


「あ、ありがとうございます。」


「きれいー!ありがとラルフ!」




 そして僕達は外に出て、街に向かって走り出す。この時間なら絶対に間に合う!


「さあ、行くぞ!俺達でロットンを助けるんだ!」


「「おおーー!」」


「わん!」


「かめ!」















 ◇◇◇


 ここはカーノンの街。日が沈んだ後、夜の静けさの中で、ロットンとフォージャーは街役場の外に立っていた。



「ほ、本当にやるんですね、ロットン。」


「ええ。ここで何とかしないと、また人さらいが溢れる事態になりかねませんからな。何が何でも証拠を掴んでやりますよ。」


「分かりました……では、行きましょうか。」


 ロットンとフォージャーは二手に別れて、それぞれ街役場への侵入を開始する。


「……昼間の間に概ね部屋の位置は把握できてる。急がねぇとな。」



 黒幕を暴く為、作戦がスタートするのだった。


今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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