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配信テイマー、我が道を行く!〜戻って来いと言われても知りません!僕は大切な仲間と一緒に冒険してるんだから!  作者: ゆん。
第一章

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少年テイマー、家を借りる

 それから更に数日後。ラルフさんは足の怪我を治すため、しばらく村に滞在していた。でも、怪我をしながら魔物を探せていたんだから、戦士って凄いんだな……。僕ももっと体を鍛えないと。


「……うん。行けるな。これなら問題無しだ。」


「かめー。」


「タルトも心配してくれるのか?優しいなー!」


「かめ!」


 ラルフさんはサンドタートルに、タルトと言う名前をつけた。タルトは足をペタペタと触り、心配しているようだった。


「おはようございます!ラルフさん!」


「おはよう、ティム君!君のおかげでほら、足の怪我も良くなったよ!」


「ありがとうございます。それでは……。」


「ああ、そろそろ俺は帰ろうと思う。」


 ラルフさんは自分の街に帰るため、準備を進めていた。彼の寝ていたベッドの側には、武具や食料の入ったカバンが置かれていた。


「何だか寂しくなりますね……。」


「そう言うなよ。リースちゃんから定期的に依頼を受けてるから、また来れるさ!」


「僕もそろそろ旅の準備をしないと。いつまでも迷惑をかけるわけにはいかないですし。」


「あー。その事なんだけどな。」


 ラルフさんは僕の手を取って、一階のキッチンへと向かう。


「リースちゃん、君に言いたい事があるらしい。一度聞いてみたらどうだ?」


「言いたい事ですか?なんだろう?」











「お二人共、席に着きましたね。まずはこちら、リンゴのジュースになります。」


「「頂きます!」」


 僕達はリースさんからジュースを貰い、それをぐっと飲み干す。すると彼女も椅子に座り、真剣な表情で話し始めた。



「ティムさん、貴方にお願いがあります。」


「は、はい!何ですか?」


「ティムさんは、お家を探してませんか!?」


「はい、探してるところです。それで数日後にも街に行ってみようかと思ってます。」


「でしたら……ここに住みませんか?空き家があるので、こちらで良ければ是非!」


「本当ですか!?それなら住みたいです!……でも、どうしてですか?」


 僕は気になって質問すると、リースさんはジュースを注ぎ、自分もグイッと飲みながら話を続ける。


「ティムさんに助けてもらったのに、私はまだお礼を出来てません。ちょっとお料理を作った位ではまだまだです!だから、家を探してるのでしたら、こちらでお世話させて下さい!」


 ペコリと頭を下げるリースさん。これは願ってもない条件!僕の方こそお願いしなきゃ!


「こちらこそ、お願いします!ここでしばらくお世話になってもいいでしょうか?」


「はい!それでは後で案内するので、一緒に来てくださいね!」


 彼女はそう言って、僕の手を握る。こんなに親切にしてくれるなんて、嬉しいな……。リースさんに迷惑かけないように、自分のお金は自分で稼げるようにしなきゃ!




「話は終わったかな?それじゃ、俺はそろそろ行くよ。二人共、世話になったな!」


「また来て下さいね、ラルフさん!」


「もちろんさ!それとティム君。」


「はい!」


「テイマーの事、色々教えてくれてありがとうな!俺の配信でテイマーについて触れるようにしてみるよ!頑張るから、君も頑張ってな!」


「よ、よろしくお願いします!」


 そして話を終えたラルフさんは、自分の住む街へと帰って行く。その背中にはタルトがしがみついていた。










 それから僕達は、リースさんの案内を受け、一つの空き家に来た。そう……ここが僕達の新しいお家なんだ!


「ティムさん、ここが貴方の住む家です!」


「ここが、僕達の家……!」


「わ……わん……!」



 木で出来たお家は少し古くなってるけど、後で掃除すれば大丈夫だよね。僕はレルと一緒にぴょんぴょんと飛び跳ねていた。


「やったやったー!僕達のお家だー!」


「わふー!わふー!」


「喜んでもらえてよかったです。それでは、何かありましたら相談してくださいね!」


「ありがとうございます!」



 リースさんと僕は改めて頭をペコリと下げ、それぞれの家に戻った。……よーし、まずは掃除だ!それからサリアに手紙も書かないと!僕も早く、配信をやってみたいな。そんな気分で箒を持ち、まずは部屋のホコリを掃除しに向かっていった。

今回も読んで頂き、ありがとうございます。続きが気になる、面白かったと思って頂ければ幸いです。もしよろしければ、ブックマーク、評価を入れて頂ければ嬉しく思います。

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