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チート勇者ろうらく作戦  作者: 脆い一人
最終章:チート勇者ろうらく作戦
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チート勇者ろうらく作戦会議(1)

 魔王となったオーマは、自身の事情と今後について話を聞いてもらうために、反乱軍の幹部であるプロトスを通じて、同じく反乱軍の幹部であるデティットとアラドを魔王城に招いていた。

 そこでオーマは二人に対して、オーマが魔王なった経緯なんかを説明して、更に今後の方針も伝えた。

 今後の方針とは、帝国の皇帝であり、勇者となったルーリーをろうらくして味方に引き入れ、クラースたち第一貴族を断罪すること。

そして、人類と魔族との間に休戦協定を結び、和平交渉を行い、この大陸に平和を築くということだった。

 この方針をデティットとアラドの二人にこ理解してもらえると、オーマは二人とプロトスが滞在している間に作戦を決められるよう作戦会議を提案した。

これの了承も三人からもらうと、オーマは直ぐに今は魔王軍幹部となっている者達、勇者候補、サンダーラッツ幹部、ラヴィーネ・リッターオルデン幹部といういつもの主要メンバーを召集した。

そうして二日後の夜、魔王城の会議室に、勇者ルーリーをろうらくする“チート勇者ろうらく作戦”会議のため、魔王軍幹部達一同が集ったのだった______。



 「あの・・レイン様?ですから、そういうことは執事の私がやりますから・・・」


 魔王の住処である島と城を護る本土防衛部隊。

防衛隊長、兼執事のボロス______。


「だからいいですって。メイドとしての修行も兼ねているんですから。それに普段海の治安維持はシーヴァイスがしてくれていますから、結構暇を持て余しているんですよね。だから問題無いです!」


 エリスト海に展開する魔王海軍。

海軍総司令、兼メイド、兼オーマの嫁(自称)レイン・ライフィード______。


「まあ、普段はエルス海を行き交う商船の監視くらいで、たまに海賊が出ても魔法を使えない人間ばかりですので・・・」


 魔王海軍副司令、シーヴァイス______。


「それにしても納得いかないぞ!せっかくシーヴァイスのおかげでエルス海の治安が良くなったってのに!!」


 大陸本土を監視する魔王軍広域観測班。

班長、兼オーマの嫁(自称)ヤトリ・ミクネ______。


「何をそんなに怒っているのミクネ?」


 魔王城のそばに一部の信仰者達のための四大神を祀る神殿がある。

その神殿の官長。魔王軍魔導大神官、兼オーマの嫁(自称)サレン・キャビル・レジョン_____。


「サレン、それがね?人間側の世論では、エルス海の治安が良いのは帝国のおかげになっているのよ」


 魔王と参謀の下で魔王軍を運営する魔王軍作戦司令部。

その作戦司令部の班長達をまとめる司令部長、クシナ・センリ______。


「何故そんなことになっているのですか?」


 魔王軍対大陸用戦力であり、現在はワンウォール諸島で特訓、現地住民の支援をしている魔王陸軍。

魔王陸軍総司令、ロジ・レンデル______。


「人間側じゃあ、エルス海の治安が良いのは、ココチア海軍が強化されたからで、その後ろ盾をしているのが帝国だから、帝国の手柄になっているんだよ」


 魔王軍諜報部、大陸の各国から情報収集を行う情報収集班。

班長、フラン・ロープ______。


「そう。やっぱり世論操作は向こうの方が上」


 魔王軍諜報部、大陸の各国(特に帝国)に対してプロパガンダなどの工作活動を行う工作班。

班長、ウェイフィー・フィットプット______。


「それに加えて、こちらは魔王軍で、ただでさえイメージが悪いですから・・・」


 魔王軍の規律と治安を護る魔王憲兵隊。

憲兵隊長、ジェネリー・イヴ・ミシテイス______。


「まあ、普通に考えて、海の魔物達が海の治安を維持してくれているなんて、誰も思わないだろう」


 魔王軍の編成、新人教育をする魔王軍人事部。

人事部長、イワナミ・ムガ______。


「もーーーー!!だから人間なんて、どうでもいいじゃない!!私たち魔族が支配しましょうよ!!」


 空を飛べる魔族を主力にした魔王空軍。

魔王空軍総司令、兼オーマの愛人(何故だか公認)リデル・シュグネイア______。


「リ、リデル・・・ここに居る殆どが人間なのですが?」


 魔王軍諜報部、大陸の各国に諜報を行う潜入班。

班長、ミューラー・ヘルグイネン______。


「だがリデルじゃないが、正直、人間側の反応にはやりきれないものがあるぞ」


 魔王オーマを護る親衛隊。

魔王親衛隊長フレイス・フリューゲル・ゴリアンテ______。


「それって、どういうことですか?フレイスさん?」


 魔王軍作戦司令部、経理を担当する見積もり会計班。

班長、シマズ・マズマ______。


「シマズ、一週間ほど前の、ココチア海軍が偵察に来た件だと思いますよ」


 魔王軍作戦司令部、魔王軍のサポート、イベント運営を行う総務班。

班長、ナナリー・ユジュ______。


「ああ・・・迎撃した際、こっちが死者を出さない様に手加減したことに加えて、捕獲した奴も無事に開放したってのに、ギャーギャーわめいていた奴らだね」


 魔王陸軍副司令、アデリナ・ヴォルフ______。


「うむ。全員生かして帰してやったというのに、やれ“殺戮集団”だの、やれ“地獄の使者”だの、散々に言っていたな。人類のイメージでは、完全に我らは“悪の軍団”だ」


 魔王軍作戦司令部、副司令、アーグレイ・フォリス・フォルビッチ______。


「まったく!許せませんわ!!フレイス様に対して、あんな野蛮な言葉を!!いっそ、本当に魔王軍らしく殺戮してやりたいですわ!!」


 フレイスと共に強引に親衛隊に加入した副隊長、コレル・ヘンデルス・フィルソマー______。


「コレル。ノリがリデル殿と同じになっているぞ。それでは意味が無いだろう・・・」


 魔王憲兵隊、副隊長、サスゴット・ヴィーデル______。


「まあ、人類にとって魔族は完全に“悪”で“敵”ですから、当面の間はベルジィに頑張ってもらうしかないかと・・・」


 魔王軍作戦司令部、事務作業と担当する庶務班。

班長、ユイラ・ラシル______。


「ふぅ・・・仕方ないですね。最近、BLを読んでません。また積み本が増えますね・・・」


 魔王軍諜報部、特別顧問、ベルジィ・ジュジュ______。


「はーい!みんな揃ってる!?デティットたち連れて来たから、ぼちぼち始めるわよー?」


 魔王軍作戦司令部、司令長官(魔王参謀)、兼執政、ヴァリネス・イザイア______。


「よろしく」

「お邪魔します」

「では、オーマ。始めてくれ」

「ああ・・・こほん。ではー・・・・」


「「?」」


 そう言われて場を仕切ろうとしたオーマだったが、言葉が止まった・・・。


「どうしたの団長?」

「いや、会議を始める上で、魔王軍としてはこれが初めてのろうらく作戦会議だから第一回にするべきなのか、サンダーラッツ時代から計算して、“第十二回勇者ろうらく作戦会議”にすべきか迷った・・・」

「・・・・アホくさ」

「どうでもいい・・・」

「さっさと始めてくれよ」

「ひ、ひどいな・・・俺、魔王だぞ?」

「だから何だよ?魔王になっても団長は団長だろ?」

「ま、まあ・・・それは、そうなんだが・・・」

「ちょっとフラン!?魔王様に対して、なんて口の利き方してんのよ!!殺すわよ!!」

「うるさいぞ、リデル。俺は気にしてない」

「びえ~~~ん!!またそうやって私を邪険にするぅ!!私、魔王様のために頑張っているのにぃ!!ね?ボロスもシーヴァイスもそう思うでしょ?」

「申し訳ありません、リデル様。リデル様のお言葉でも魔王様のご意向に背くわけにはいきません。お静かに願います」

「同じく、大人しくしていましょう」

「びえ~~~~ん!!」

「あー・・っとに、うるさいわねぇ。団長がさっさと始めないからよ?まったく、しょーもないことで悩んで・・・」

「す、すまん・・・」

「い、いえ、でも魔王になっても団長らしくサンダーラッツ時代のことを思ってくれているのですから、僕は嬉しいです」

「ロジ・・・くすん。ありがとう」

「そうよねーー♪やっぱり魔王軍になっても私たちは私たちよねーー♪」


「「ウザ・・・」」


「だーーーもう!分かった!分かったから!とにかく第十二回勇者ろうらく作戦会議を始めるぞ!!」


「「は~~い」」


こうして、チート勇者ルーリー・イル・ラッシュのろうらく作戦会議が開かれた_____。

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