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真実の愛とは

「ヘレン、本当にいくの?」


 何となく不機嫌な様子でルイスが訊ねてくる。

(いや、本当は行きたくないんだけどさ……)


 内心でヘレンは本音を溢す。正直な事を言えば、このまま有耶無耶にして今日と言う日を終わらせたい。

 けれど、もしこのままヘレンが有耶無耶にした隙に運命の強制力が急にやる気を出してしまったら。そう思うと、それはそれで恐ろしい。

 カトリシアと関わることはラスボス悪役令嬢として機能してしまうことになるかもしれない。しかし、ゲームと掛け離れた事が起こっている今、正直現状を把握しないでこのままにはできない。


(こうなれば一か八かよ!)


「行きます。このままにしておいてもよくない気がするし、なにより気になるから」

「行かなくても、デュランやサータスに様子を聞いてきて……」

「ルイはしつこいなー」


 行くと言うヘレンを尚もルイスは引き留めていれば、サータスが会話に割って入りつつ勢いよくヘレンの代わりに救護室の扉をあけはなった。

「カトリシアー?いるー??」

「え、ええ!」


 そんなに突然ラフな感じで入るの?そこに……。

 思わずヘレンとルイスはサータスの行動に呆気にとられ、扉のまえで立ちすくんでしまっていた。


「あ、カトリシアまだ寝てるし、アクシル居ないみたいだよ?ルイよかったねー」


 扉の前で今だ固まるヘレンとルイスをよそにサータスはズカズカと救護室の中で寝ていたカトリシアの顔を覗き込み、ヘレン達に向かって声をだす。


「さ、サータス様!いくらなんでも寝ている乙女の寝顔をそんなにおおっぴらに見ちゃ行けません!」


 慌ててヘレンがサータスの前に立ちはだかり、カトリシアの顔を自身でさっと隠す。


「あ、そう?ごめんね。ヘンちゃんとルイがいつまでもウジウジしてたか僕が調べなきゃなんないのかなぁー?って思ってさ。それにルイも昆虫嫌いに拍車がかかりすぎ?ヘンちゃんに対して過保護すぎ?だしさ」


 テヘペロっと小さく舌を出すサータスに、ルイスは背後で盛大にため息をついていた。




(にしても……)


 ヘレンはチラリとカトリシアを覗き見る。


 カトリシアが今だ寝ているのは何故だろう。

 ゲームだと勝負の出だしに意識を取り戻すので、既に起きているはず。

(まさか、ここにきて運命の強制力がやる気をだした?)


「ヘレン?どうした?」


 カトリシアのそばで首を捻るヘレンにルイスが声をかける。

「あ、いや……。それよりも、カトリシア様は大丈夫?なのですか?」

「うん、医者の話だと確かに体を強打してはいるけれど大丈夫らしいよ。それに光魔法で回復もかけたんだって。ただ、どうしてか目覚めない以外は問題ないらしいよ」


 ヘレンの問いにサータスが答える。

「目覚めないのって大問題じゃないですか!?」

「そうだよ。問題だよ、全部君のせいだ」

「「!!」」


 3人の声以外が聞こえ、皆が一斉に声の方を振り向けばそこにはいつの間にいたのかアクシルが睨むようにしてたっていた。


「カトリシアが目覚めないのは全部君のせいだよヘンちゃん。君がちゃんと悪役令嬢として達振る舞ってくれないから、ゲームのシナリオから反れるから……」


 ヘレンに近づこうとするアクシルから遮るようにルイスがヘレンの前に立つ。


「ヘレンに近づくな」

「おや、殿下。そこにいるのはあなたの婚約者でも何でもない悪女ですよ?貴方はその女といても幸せにはなれない。親からきちんと愛情をもらえなかった殿下に幸せをもってきてくれるのはカトリシア――」

「だまれ!」


 アクシルの言葉にルイスの声が張り上がる。

 ルイスに庇われるようにして背後に立つヘレンからはその顔は見えない。けれど、ルイスの気配からはかなり殺気だって感じられるのは間違いないだろう。

 その証拠にルイスの声はなんトーンも低くなる。

 それこそヘレンが聞いたこともない程に。


 まさに一触即発。


 その雰囲気が怖すぎて思わずヘレンが助けを求めてサータスを見れば、彼は傍観を決めたのだろう。呑気に椅子を持ってきてドカリと座り込んでいるのを見た瞬間ヘレンの意識は吹き飛びそうになった。




「おや、黙れとは臣下に対して酷い言い種ではないですか、殿下」

「……そうか?お前は人の事についてペラペラ話しすぎだ、むしろお前が自身を臣下として言うなら主として今回は忠告で見逃してやる」

 金輪際ヘレンには近づくな。


 ルイスがそう言うと、アクシルは急に笑い出す。

「クククク、殿下!貴方は騙されて居るんだ、いい加減目を覚ましたらどうですか?貴方は自分の運命から目を反らしてはいけない!」

 アクシルはスッと腕を前にだし、魔法を唱える。

「……お前は何をするきだ?」


 ルイスが身構えたのが後ろにいるヘレンでもわかった。それもそのはず、見ればアクシルの手には魔法玉が握られている。

 そして、そのたまには深く濃い黒が広がる。


(闇魔法……)


「これはね、殿下。貴方を幸せにする祝福の魔法ですよ。貴方の目を覚まさせて、真実の愛に導いてくれるね!!」


 アクシルの手から勢いよく巨大な黒い魔方陣が解き放たれた。

 

(あれは……!!)


 魔方陣が目にはいると、ヘレンは無意識に体を動かしていた。

すいません

亀更新になってます、それなのにアクシル出てきてすいません。


下の☆でポンコツ作者のやる気スイッチ入ると思います。

よろしければ是非。土下座

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