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力の限り入江さん  作者: 渡邉鍋大
9/19

通帳主のお姉さん

 通帳主のお姉さんは、

 ちょー優しかった。


「あの私、ほ、本当にごめっ、ごごごごめんなさいでした――ッ!」

「あらまぁー。こーんな可愛らしいお嬢さんが犯人だなんてー。いいえ、お気になさらないで。あなたのような可愛い子に罪なんてないのだからー」


 入江の罪をかき消す方法。

 それは入江が『社会的な』犯罪者となるのを未然に防ぐこと。

 名雪は、入江とともに被害者のもとを訪れ、入江が盗んだ通帳を返した後、頭を下げたまま一つ差し出がましいお願いをした。

 

 ――あなたの指示で警察の捜査を中止させてほしい。


 と。


 失ったはずの通帳は探してみりゃタンスの引き出しにありました。

 全部私の勘違いでした。だからもう犯人の捜索はいいです。大丈夫です――と。

 そう、警察の人に告げてほしいとお願いした。

 そんなちょーお騒がせで、何のメリットもないマヌケ役を引き受けてほしいと、彼は図々しくも頼んだ。

 そして、


「もちろんいいわよ」


 優しい優しいお姉さんは、快く承諾してくれた。


「た・だ・し」


 とある交換条件とともに――。


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