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第1章「転入生」(8)


「彼らは人工知能を搭載した自立型兵器で私たちは彼らをAIsoldier、もしくはAIsと呼んでいるの」

「はぇー・・・」

「そして、AIsが保有するスーパーコンピューターから70億人以上いる人類の中から最も知能、身体能力、健康状態が平均的な存在として鹵獲対象としてある1人の人物を選んだ。それがあなた」

「・・・!?」


私は一瞬背筋が凍った。あの殺戮兵器に人類代表として選ばれていたのだから。


「彼らについてより詳しく話すのはまた別の日にしますが、大雑把に話すとそれが事実です」


さっきから太浪さんがあのロボット・・・AIsのこと「彼ら」と言っているのが少し気になっていたがもしかして・・・。

そんな疑問が浮かんだ時にとどめを刺すように続けて加藤さんも言った。


「それにあの一体で終わりではありません。少なくとも現在日本国内にAIsは10体以上潜伏していると考えたほうがいい良いです」

「あ・・・あんなのが10体以上も・・・」


私の身体を狙っているのロボットがまた襲ってくると思うととめまいがして、私は再び尻込みしてしまった。


「ちょっ・・・希々!」


瑠琉が心配そうな顔で尻込みしている私に駆け寄る。


「ごめん・・・でも、あんなのがこれからも私を狙ってくると思うと・・・」

「心配しないで!そのために私たちARMOR・ARMYは彼らの魔の手からあなたを守りに来たの!」

「さっき東さんが戦っていたのを見ましたよね。少なくとも今の戦闘能力は私たちのほうがはるかに上です。」


途方にくれている私を、太浪さんと加藤さんが励ましてくれた。


「ありがとう・・・ございます・・・よろしくお願いいたします」

「あまりウチは関係ないかもしれへんけど、ホンマありがとう・・・ウチの親友を守ってくれて」


私と瑠琉は2人に感謝を伝えた。


「ところで東山さん・・・放課後時間ありますか?」


加藤さんが少し申し訳なさそうな表情で私に訊いた。


「あ、はい。ありますよ。帰宅部だし・・・」

「それなら丁度良かったです!放課後に私たちについてのことと残り2人のメンバーとも顔合わせしましょう!」

「あれ?残り2人?その・・・2人というのは、もしかして今日入ってきた転入生ですか?」

「そうですよ」


やっぱり今日の転入生は全員私をAIsから護衛するために日本へやってきたARMOR・ARMYのメンバーなのか。

そういえば、残り2人はアメリカ人だったことを思い出した。


「わかりました!これからのことを思うとあなたたちのことをもっと知っておきたいです!」

「はい!これからよろしくお願いします東山さん!」

「こちらこそ!」


気持ちを切り替えた私は加藤さんとぐっと厚い握手をした。

それを太浪さんは何故か少し羨ましそうに見つめていた気がした。




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