第2章「目的」(5)
時刻は17時を過ぎて、日も大分傾いてきた。
「じゃぁ、今日はここまでね。ねぇ、希々さん明日はどうするの?」
「え、明日?いつも通りなら家で勉強するつもりなんですが」
明日の予定をアリシアさんが聞いてきた。
まぁ明日は土曜日だし、塾に通っているわけじゃないから空けることはできるけど。
「あくまであなたを護衛する任務といっても、あたしたちは今日からこの学校の友人ってことになるから親睦会みたいなことをしたくて・・・」
「あ、なるほど」
へぇ、親睦会かぁ、でも待ってそうなると・・・。
「良いですけど、他のAIsたちがいつ襲ってくるかもわからないのに、親睦会なんて開いて大丈夫なのですか?」
「問題ないわ。シャロン、あれお願い」
「リョーカイ!」
そう言ってシャロンさんが出したのは鉛色のゴム製っぽいブレスレットだった。
「これはAIsがあなたを探す時に放っている特殊な電磁波を打ち消すものよ。これがあればあなたは間近で発見されない限りは彼らに見つかることはないわ」
「こんな便利アイテムが・・・」
世界一の超大国の科学力は素晴らしい。
とりあえず右腕にそのブレスレットをはめてみた。これで敵さんが来なくなったらいいなぁ。
「というわけで、明日の午前11時万博記念公園駅前にて集合ね!」
「わかりました。」
「それじゃ、みんなお疲れ!解散!!」
というわけで、私たちはそれぞれの家路へと向かった。
「東さん、折角なので一緒に帰りましょうよ!」
「はい、もちろんです!」
私は東さんと一緒に帰ることになりテンションが上がったけど、お一人何か不満げな顔をしていた。
「ちょっち待ちぃ!ウチは結局どうなるんや!!」
「あ・・・」