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此岸と彼岸の狭間で  作者: 大正成平
1/1

警官と美女

人の死、それは常に予期せぬものかもしれない。

さまざまな死が百里遊目に見せる、この世の不平等。

残酷描写があることがありますので、ご了承ください。

銃口が火を噴く。人が倒れる。

ナイフが刺さる。人が倒れる。

崖から落ちる。人が飛び散る。

水に沈む。人が溺れ死ぬ。

首を吊る。苦しげに死ぬ。


あぁ…この世はなんでこんなに人が人を殺すのだろう…



朝目を覚ますと額に汗が滲んでいる。そんなときは限って夢を見ている。夢、ただの夢にしか思えないがあまりにもリアルなのだ。たいていが悪夢…というかオチが最悪なのだ。


俺、百里遊目(ももざとゆうめ)は1ヶ月に2、3回悪夢のようなものを見る。あまり人には言えないような内容なので俺はこれは魔差し夢と勝手に呼んでいる。今朝の魔差し夢は…


あるところに1人の警官がいた。特に見栄えがいいわけでもない、特に位が高そうでもない、そこらへんに転がってそうなただの警官だ。おそらく駐在員だろう。よく見れば  交番と書いてあるように思える。昭和初期の頃のような建物が並ぶ夜の街にポツンとあかりがともっているのがそこだ。ただ字が旧字体なのと、あたりが暗いので交番の前の文字がよめないのだ。

戸口がガラガラというきしんだ音を立てながら開く。そこにはちょうど二十歳をすぎたくらいの女性が立っている。現在のような世の中ならおそらく女優でやっていけそうな顔立ちである。

しかし顔は青白く額に汗が滲んでいる。今は冬のようで走ってきたのだろうか、少し息も荒い。

「た、すけてく、ださい…」

と、美女が警官に頼めばすぐにでもどの警官も助けに行くだろう。無論、あの駐在員と思われる彼もそそくさと近づいた。

「どうされました?」

と、聞いたときにはすでに警官は美女の顔にしか注意がいっていない。当然といえば当然だろう。そろそろ三十路に差し掛かる警官は独身のようで指にはなにもついていない。美女もどうように想い人はいないようだ。あくまで推測だが。

とりあえず駐在員は彼女を交番に入れようとした、そのとき、

「まてやこらっ…」ドスの利いた声がすぐ近くでした。それは年齢は25くらいだろうか、いかにもヤクザやってますという風体の男である。

駐在員は腕に自信もありそうでない。締め出そうとしたが美女の顔を眺めてる時間が長すぎ、男は駐在員の手の届くところにいた。そのまま引っ張り出され床に転がされる。

美女はそれを呆然と見ている。

「勝手にひとのもん盗るとは警官としてどうなんだ…?」

というがはやいか、

顔面に衝撃がきた。鼻がおれる。血が吹き出す。それでも殴るのは続く。そしてそのまま駐在員は闇に落ちていった。

最後になにか胸に刺さるものを感じた…あぁ、鉄のようだ…鋭いものだ…

最後に美女の顔を拝みたいな…という思いを最後に。


そして、朝日が差し込んだ。

ふぅ、これが今朝のものだ。まだ美女に何もされてなくてよかった。何で人は勝手に人を殺すのだろう。おそらくあれはヤクザが美女に逃げられて、警官のところに行ったが、ヤクザはあれを美女のオトコと思ったのだろうか、勘違いも甚だしいが。あの程度の男にあんなオンナがいるならおれだって美女とつき合えるかもしれない…などと自虐的になりつつ思った。

ただ、いずれはあんな美女を手に入れたいななんておもいながら高校に行く準備をするのだった。

次はいつかは分かりませんが続けていこうと思います。よろしくお願いします。

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