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タンク・ワールド  作者: 米 三昧
6/65

第六話 マークⅢ

拙作を読んでいただき誠にありがとうございます。

取り急ぎできた分を投稿いたします。

 やってまいりました狩りポイントその2

 本日もデスベアー狩りだあ!

 狩った後、一々綺麗に清掃しているのが効果あるのか・・・それとも

単にデスベアーの習性か何かなのか?これも分からないが、とにかく

またやってくる。奴らが・・・まずい団体さんだよ。

 今までは全て単騎狩りを繰り返してきたわけだが、ついに団体さんに遭遇。

 ひのふのみのよのと・・・十匹いる。


 心の葛藤が半端ない剛志。

 いつものように狙撃したいが・・・一匹やった後に他のに逃げられたらもったいない気もする。

が、逆襲しようとしてきたら仕留めきれるか?一匹でもデスベアーは手ごわい。

一見楽に狩れているのも狙撃戦術のお蔭、プラス運と一匹づつ狩れていた事が大きい。

 よし、やるぞ。剛志は気合を入れた。ここでやらずに何がハンターか、人生賭けてやる。

 「頼んだぞ剛丸」

 咽頭マイクでそう呟くと、M82を構えた。

 どれを最初にやるか・・・よし、あれだ。

 一匹ぼおっとしてる上に群れにちょっと遅れている奴がいる。

 斥候役の一匹が横向いた瞬間を狙う。銃の昇順をあんぽんたん君に合わせつつ、

双眼鏡で斥候役の動向を見守る。結構きつい、でもやる。


 斥候役が子熊だろうか?にじゃれつかれた。ここだ。

スパン ・・・清音装置サイレンサーのお蔭でスリッパで思いっきり叩いた音がする。

 このぐらいならきづかれないか?

 あんぽんたん君の頭に着弾を確認。そのまま倒れる。

 次だ次だ、急げ。気付かれる前に何匹殺れるかが最初のポイント。

 あんぽんたん君の近くにいる奴に狙いを定めて・・・撃つ。

 よしこれもいったあ。源さんに感謝。M82の精度がいい。思った所に弾が飛ぶぞ。

 続けてもう一匹屠る。

 しかし、流石にここで斥候役にばれる。奴が警戒音を発する。

 凄い大声。唸り声というか怒鳴り声だな。

 よし、気付かれた以上次の標的はきみだ。

 素早くM82を動かして、狙う。こっちの位置はばれていない。いける。

スパン ・・・最近この情けない音が好きになってきた。

 ヘッドショット成功!

 「やばい、こっちに気づいたぞ?」


 一匹がこっちに気づいて突進してくる。こうなると狙いがつけにくい。

こうなると今の剛志の腕では当てられない。

 「剛丸。近づけてから仕留めるぞ!」

 剛丸に指令をだしておいて、連中の中でまだあたりをうろうろしてるおバカさんに狙いをつける

いただきます・・・スパン

 せめてもう一匹・・・スパン・・・やっべついに外した。まあ、こんなもんだろう。上出来上出来。


 上部ハッチから剛丸の中に入り、操縦席からキューポラを使って周りをみる。

何にも分からん。でも近づいているのはあきらか。

 そして、ついに奴らの姿が明らかになってきた。距離800?600?

 早い。熊は時速40キロで走れるというが、デスベアーは魔物なだけある。もっと速い気がする。

 「剛丸?この距離であたるか?」

 『当たらない事はないと思いますが・・・』

 「よし、腹を決めたぞ。接近戦だ!もっと近づけるぞ!」

 『了解』


 ん?数が少ない。5匹だ?・・・小熊がいない。大人の速度についていけないのか?

 しかし、仲間を殺られて殺意MAXの大人熊達はさらに加速しながらやってくる。

 こっちの場所を視認できたのだろう。敵を前にして戦意上昇というわけだ。

 流石殺意高いなあ。

 「射撃開始。」

 7.7mmオチキスM1909軽機関銃4台が火を噴く。

 もう値段とか関係ねえ!

 ヘッドショットにこだわる理由は毛皮のお値段が傷が少ないと高いから。

 でも身を危険にさらしてまでこだわる理由じゃない。

 殺れ剛丸。

  2匹がたちまち真っ赤に染まって倒れる。

 しかし、殺意の塊となった奴らはのこり3匹になっても襲ってくる。

 

 ドシンドシン。凄い揺れだ、流石サスペンションない戦車。揺れに滅法弱い。もう酔いそう。

 因みにやられているのはM25ドラゴンワゴン。剛丸は荷台だし、デスベアーからすれば

一緒みたいなものだろう。がんがんやられる。まずい、まだ借金が残っているのに!

さらに機関銃の掃射で2匹ぶっ倒れる。

 だが・・・まずい、一匹に剛丸の死角に入られた。

 剛丸・・・菱形戦車は360度回る砲塔はない。機関銃はお互いの死角を補う形でついてはいるのだが

それでもまだ死角があるという凄さ。


 ・・・よし、もう腹はくくっているんだ。

ベネリを背負って、M82を持って外へ出る。

 一応M82は腰だめで撃てる事になってる。こんな時のために練習もした。

正直狙いなんかつけられないが、これだけの大型銃だとかすっただけでも

ダメージを受ける。

 うおーーーっ、ほげええええーーーー。

 わけわからない雄叫びと共に飛び降りる。怖ええええ。

 デスベアーがこっち向いた。これでもくらえや!!


ズバン ・・・清音装置は外してある。近接戦闘するのには邪魔だから。


 一瞬噴煙で前が見えない。M82は反動を抑制するためのマズルブレーキが優秀なんだが

お蔭で噴煙が凄いというデメリットがある。でもいざというとき腰だめで撃てるのは

大きな利点だろうと思ってこいつを選んだ。でも狙いなんぞつけられないから、

頭なんぞ狙う暇ないので体の中心を狙った。

 どてっ腹に命中確認。

 でも流石デスベアー。まだ生きてるぜ。人間が食らったら一たまりもないんだが。


 M82はセミオートの狙撃銃。ボルトアクションが必要ない。

そこがこいつを選んだもう一つの理由。経験不足の剛志がいざというときちゃんと

ボルトアクションできんの?という不安からセミオートのこいつにしたわけだ。

ジャムったら最悪だが、ボルトアクション失敗率の方が高いと剛志は踏んだ。


 おりゃああああーーもう一発食らえ!!!!


 ズバン ・・・腰が、腰が痛い。でも頑張る。命かかってるし。

 ズバン 念のため確認しないで3発目も撃つ。噴煙収まるの待ってる時間はない。

M82を放り投げて。ベネリM3を構えつつ横っ跳びに転がる。


 しーんと辺りが静まり返っている。反撃がない?

 噴煙が収まった所で確認する。


 奴はぶっ倒れていた。2発目が腰骨を砕いたのだろう。動けないでいる。

 「恨むなよ?っても駄目か?・・・恨むなら恨め。」

 ベネリM3のスラッグ弾を奴の頭にお見舞いした。

 

 ところで、例の小熊はどこだ?

 「剛丸。最後の一匹の場所わかるか?」

 「・・・最初の場所から動いていないようです。」

 「へ?」

 変な声がでた。

 M82を拾って、壊れちゃったM25を登り、さらに剛丸の上に上がる。

上部ハッチから中に入り、双眼鏡を取り出してからまた剛丸の上に移動。

双眼鏡を覗いてみると・・・いた。何やってんの?てか腰が抜けたみたい。

なんか人間臭い恰好で座ってる。

 このまま放っておくと、他の魔物やらハンターやらの餌食になるだけだな。

 可愛そうだが・・・

 「いただきます!」

 M82を構えて良く狙い・・・撃つ


 「あれええ?」

 滅茶苦茶な方向へ弾が飛んだ・・・狙いがずれてる。

 あ、さっき放った時か?うわーーーん。

 慌てて手入れする。やり方は源さんに教わっているが。直るかなあ。

 時々双眼鏡で小熊の状態を確認しつつ、何とか調整。

 やっぱりいくらなんでも狙撃銃で近接戦闘とか無いな。

 銃自体は放ったくらいじゃ問題ないよ?

 でも狙撃に必要な精度が狂ってしまう。

 近接戦闘ためのベネリM3な訳だし、反省点だ。


 さて、殺りますか?


 はいはずれーーーー。でもさっきより近い。

 これならやれる。照準をずらしてもう一発。

 おしい。当たらんなあ。

 こうなったら頭狙うのは無しじゃ。

 どっか当たれや!

 三発目でやっと命中。しかも頭に・・・狙わないと当たるの?ま、世の中そんなもんか。


 剛丸をキュルキュル動かして、何とか十匹をM25近辺へ集めるが・・・

 まずい、重い。M25のウィンチはかろうじて動く。ラッキー。

 獲物の手当して、剛丸に乗せる。

 「あーあ」

 思わず声が出る。この狙撃ポイントは美味しかったが。当分使えない。

 血の臭いが強すぎる。もっとも、剛志がそう思っているだけで、関係なく魔物どもは

 やってくるのかもしれないが、剛志的には臭いはこの世界の重要感覚だと思っているので、

 重視したいのだ。

 

 M25も壊れて動かない。タイヤやられちゃってエンジンかかっても動かせない。

 いろんな所歪んじゃってるし・・・涙でてきた。

 今の剛丸じゃM25は牽引できない。馬力ないし。

 踏んだり蹴ったりだ。


 唯一の利点は・・・剛丸が一気に2段階進化した。嬉しい反面。

 そこまで弱い戦車扱いなの?と不満もある。


 マークⅡ雌型はマークⅢ雄型前期型へ進化した。

  マークⅡからⅢ前期型への変更点は・・・若干装甲が厚くなった。

  そんだけ。重くなったのでさらに遅くなった。

 

 さらにマークⅢ雄型前期型はマークⅢ雌型前期型に進化した。

  変更点はいつもの。砲2つが銃4つになった。


 スキルは追加がなかった。代わりに警戒がLv2に、射撃がLv2に上がった。

 成程、スキルが被るとそのスキルのレベルが上がるのか。


 M25から一応キーを外しておく。魔道戦車だらけのこの世界。もってく奴は

 ロックは銃でぶっ壊し、無理やり牽引してくだろうからただの気休めでしかない。

 ちなみにブレーキは効かない。ぶっ壊れてる。かちゃかちゃ音がするだけで動かない。

 でも、待ってろよ相棒。必ず連れ戻しにくるぞと心の中でM25に声をかける。


 町までここから16キロ。全力でも4時間以上かかるな。だって10匹のデスベアーのせいで

重たくなってるし、マークⅢで速力さらに降下。時速4キロでるかな?

 しかも尻が痛てえ。割れる。もう割れてるけど、今度横に割れる。

 でも、速く帰って、源さんにM25をレッカーしてもらいたい。

 焦る。気が逸る。いそげいそげ、フルスロットル。

 臭い、五月蠅い、ガタガタゆれる。気分は最悪。


 2時間ぐらいゆれて、もう駄目、吐く。と思ったその時。

 『敵接近』

 剛志は思いっきり油断していたが、剛丸は油断していなかった。

 警戒Lv2も効いているんだろう。

 剛志は慌てて操縦席へ移動し、キューポラから外を覗いた。

 おるわ、いっぱいおるわ、レッドドッグども。

 チャンスだ一台だぜとか思ったんだろうな。囲んでる。

 ・・・魔道戦車を舐めるなよ?射撃もLv2に上がってるってことを忘れてもらっちゃ困る。

 

 「停止」

 『了解』

 移動しながら射撃しても絶対当たらないので急停止。

 レッドドッグ共慌ててやがるが、ついに殺ったると思ったのか一気に近づいてきた。

 アホめ。

 「撃て、撃ちまくれ。」

 『了解』

 4つの軽機関銃が音をたてて弾をばらまく。

 次々にレッドドッグ共は撃ち倒されていくが・・・

 中には死角に回ろうとする頭いい奴がいた。

 「舐めんなこら!」

 上部ハッチから顔だすとベネリM3のスラッグ弾をお見舞いしたら吹っ飛んだ。

 デスベアー程の耐久力は持ってないようだ。

 『後方注意』

 おっと剛丸の警戒に引っかかった奴がいたか。

 実は後方は今に至るまで戦車の弱点。しかし、レッドドッグなんぞにやられるか。

 これでも食らえ。ベネリM3が火を噴いた。

 アドレナリン出まくり、俺と剛丸のコンビは無敵だぜー。

 『警戒。注意力が散漫になっています。』

 おおっといけね。しかし剛丸ちゃんは冷静ですな。

 また前から襲ってこようとしたので、振り向いて一撃。

 

 うわお、残り全部上部ハッチ狙ってやがる。駆け上ってきた。

 慌ててハッチを閉める。


 がんがん叩く音がする。

 「剛丸。残りはどのくらいだ?」

 『上部に上ったものが4匹。それで最後です。』

 よっしゃ、アホは死ね。

 ベネリM3に弾を込めなおすと、横のハッチを開いて外に出る。

 赤犬共は上でがちゃがちゃやってる。

 食らえ、散弾をばらまく。流石に大丈夫とは思うが、スラッグ弾はやめる。

 マークⅢの装甲は散弾ごときではびくともせん・・・でもスラッグ弾だとどうかなあ。

  うおっとう、一匹生きてた。慌てて横ハッチに飛び込んで閉める。

 弾を込めなおしてと。

 今度は上部ハッチを開けてでる。

 っしゃーおらーっ。

 敵は全滅である。


 てれってれってー。やりました。進化しました。

 って今日凄くね?


 三度も進化したよ。


 てれってれってー・・・四度?

 てれってれってー・・・どうなっているんだ?

 結局五度進化した事になるのか?

 経験値高くね?これが源さんのいってた集団ボーナスか。

 源さんの話によると、この世界では脅威力に応じて経験値が入る。

 1人より2人、2人より3人同時に相手にする方がきついから脅威力は加速度的に上昇する。

 つまり集団を一遍に倒すとかなりの経験値が入るってわけ。

 用はこの世界では雑魚でも侮れない。結構美味しい思いができる。

 赤犬共、お前らはアホだったが良いアホであった。

 多分だけど、臭いだろうな。剛丸からデスベアーの死体の臭いをかぎ分けたんだろう。

 犬だしな、魔物だしな、ありうる。ごちそうだと思ったんだろうな。

 実際には逆においしくいただかれてしまった訳だが。


 犬共の手当(血抜き、後処理等)を急ぐ。レッドドッグはデスベアー程重くないから何とか一人で

えっちらおっちら剛丸の中に運び込む。


 疲れた。M25たんはあはあ。このはあはあは萌えではない。息切れてるだけ。

 M25あればウィンチでつりさげるから手当も楽にできるし。荷台に放り込むだけ。

 全部剛志だけでやるのはつらい。体中痛い。

 しかし、急いでこの場を離れなくては・・・次またきたら体力的に限界。

 剛丸は全く問題ないけど剛志が倒れる。


 でも悪い事ばかりじゃない。

 売り捌けば結構な金額になるし、何より剛丸が進化した。


 本日3度目の進化により

 マークⅢ雌型前期型から

 マークⅢ雄型後期型になった。

 砲が40口径6ポンド砲から23口径6ポンド砲になった。・・・え、大砲小さくなったって?

 うん。そうだよ。

 6ポンド砲は艦載用の砲をそのまま積んだ代物。さすが英国海軍国。戦車の事を陸上戦艦なんて

言ってた時もあるだけのことはある。

 でもこの砲、すっごく取り回しづらい。とにかく内側に回らない死角多過ぎ。

そこで小型化して内側に回るようにし、死角を減らしたわけだ。(死角が無くなったわけじゃない)

 

 続けて本日4度目の進化により

 マークⅢ雄型後記型より

 マークⅢ雌型後記型になった。

 例によって砲が銃に変化。だがしかし、マークⅢ雌型後記型はそれだけではない。

 何と、雌型のスポンソンが小型化してマークⅣと同じものが・・・ってスポンソン?

 通常船舶用語で、船の横にある張出の事。それが戦車にもついてて砲を前後に回せるように

 なっているわけ。死角を無くすために左右両方にあるんだけど。

 ちょっと考えればわかるよね?死角無くなってないよね?


 スキルだが、3度目の進化により、脱出がLv2に進化。

 4度目の進化により、経験値取得料UPLv1が付いた。これもLv1だとほとんど無いに等しいが、

 レベルが上がると効果が出てくるみたい。


 そして、5度目の進化により・・・マークⅣに・・・しない。

 そろそろあっちに行っとかないとね。


 5度目の進化により・・・シュナイダー突撃戦車CA1へ進化したぞ。


 もう見かけが全然違う。菱形じゃないし。こいつはおフランス製の戦車。

 昔見た時は無いわ?とか思ったが。今見てみると現代風の兵員輸送車ににてる。

 何で英国からおフランスに行けるの?と思うだろうが、実はイギリスのマークⅠも

 このシュナイダーもある装軌車両をみた士官が発想を得て開発した。という点が同じで、

その機械の名前はアメリカのホウルト社の装軌式牽引車ホウルト・トラクターという。

 戦車工場の事を、トラクター工場なんていう隠語がつかわれた事があったそうだが。

 元々はトラクターなわけだから間違っていないね。

 この装軌車両という発想がアメリカから来ている訳は実は納得いく。

農業大国なんだよねアメリカは。だから農作業用の機械もいっぱいある。

そんな中、装軌車両という発想にいたった人がいたと言う事だろう。


 因みに、このホウルト社はこの装軌車両を戦闘用装甲車両へと発展させるんだが、

アメリカ政府は不採用にした。

 また、アメリカが第一次世界大戦に参加したのはかなり後だったので。

 最初の戦車開発国の称号は英国のものとなったわけだ。

 フランスは惜しかった。開発競争に負けた。タッチの差でマークⅠに先に実戦を

持ってかれた。


 そういう訳で、技術的つながりがあるので菱形戦車からおフランスへ行ける訳だ。


 でも、実の所。シュナイダー突撃戦車にしたもっと大きな理由がある。

 それは・・・時速8キロでるから。

 菱形戦車より速いから町に早く着くもんね。

 時速4キロ以下って歩いて追い抜ける。

 M25が無事ならこんな事には・・・


 過ぎた事を悔やんでも仕方がない。お蔭で剛丸は進化したし、実戦も経験したし。

敵の襲来には十分対処できた。


 ・・・できた。

 シュナイダー突撃戦車の砲塔は限定旋回式。なんと、20度しか回らないです。

 これは戦車か?突撃砲じゃね?と思わなくないが、戦車です。

 死角が、死角が増えた。

 でも砲は9.5口径75mmだ。

 9.5口径って短砲身。


 因みに余談だが、戦車砲及び対戦車砲の砲の大きさは口径ではない。銃とは異なる。

銃は、22口径なら小型銃。44口径なら大型銃とわかる。

 戦車砲の場合。例えば23口径40mm戦車砲とは砲の穴の大きさは40mmであり、

40掛ける23口径で920mmの砲身長(大砲の長さ)となる。

 口径聞いただけじゃ大きさが分からないわけだ。

 つまり、9.5口径75mmだと砲身長は712.5mm

 マークⅠよりシュナイダーの砲は短い。となる。


 英国式の砲の大きさは重さ、ポンド表記。弾の大きさはわかるので一見良さげだが。

戦車砲や対戦車砲は榴弾という爆発する弾と徹甲弾という固い突き刺さる弾を、使い

分けるのが基本なので・・・弾の重さ違う弾使う訳で・・・困る。

 しかも、弾の重さ同じでも弾の大きさ違うものもある訳で・・・混乱する。


 とにかく早く町に帰り、源さんに会ってレッカーしてもらわなければならない。

全速前進。


 ---2時間後---


 思ったより時間かかった。

ま、しゃあない。時速8Kmてのは舗装路だから。

 さらに言うと2度もレッドドッグの襲撃があった。

 2度目はよりによって町の近くだったので、町の警備隊に瞬殺されていた。

 が、この戦闘により本日6度目の進化達成。

 ま、これもしょうがない。だってまだまだ弱い戦車だし。


シュナイダー突撃戦車CA1はCA2にバージョンアップした。

 車体前面右側についていた大砲が(例の死角の多い奴)

 車体上部に旋回式砲塔47㎜へ変更された。これで大砲撃ちまくれる。

 *注意:全周旋回ではない。


 シュナイダー突撃戦車は素晴らしい発想の元にできた戦車だと思うが、

 車体が加熱されるとガソリンエンジンが発火するとか、装甲に使われた

 鉄の質が悪く、ドイツ軍の大砲や狙撃銃の弾がすぽすぽ抜けてくるため、

 初戦で半分ぐらいやられてしまい、戦車不要論が発生する原因となったらしい。

 視界もマークⅠ程じゃないだろうが悪い。

 しょせんは初期の戦車なのだ。早く進化させたい。


 スキルは走行時衝撃緩和Lv1 ・・・走行時の車体の上下移動を緩和する。

                 レベルで能力アップ。


 そう、この戦車にはコイルスプリング式のサスペンションがついてる。

 現代の地球の車に比べると最悪だが、マークⅠに比べると天国。

 これはよかった。


 さて、源さんの所へ急ごう。

どんどん進化させないと・・・せめてWWⅡぐらいまでいかないと。

まともな戦車戦ができない。でもたくさん戦車だしたい。ジレンマ。


2014/11/07 誤字修正

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