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プロローグ 自分勝手冒険者参上! その8

一行がついた先は大きな広場につながっていた。

何もない大きな場所に一つだけ光るものがあった。


「アレや! アレが創像剣や!」


その光るものの正体は一行が探し求めていた創像剣そのものだった。

ただひっそりと台座に突き刺さっているだけだ。


「アレがおれ達の求めていたもの――」

「さっさと取りに行くでー!」

「えっ。あっちょっ!」


再び手をつかまれ共に創像剣へと向かって二人は走っていく。


「――妬ましい」

「……うん」

「わかってたよ……」


ヴェルクとツォイクは何かを察したような表情をして先行する二人を追いかけた。

ナズナは二人を見ながら歯ぎしりを立てた。


「ですが――いえ……」


そう言うとナズナも創像剣のある台座へ向かった。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


「さ、ついたで」

「もうツッこむのも疲れたぜ……何にも言えねぇ」


呆れた表情でゼェゼェと息を荒げる。

それをよそにニコニコと鞘歌は創像剣を見ている。


「これが創像剣かぁ。たしか伝承によると一人では抜かれへんとか」

「何?」

「あ、知らんできた? 見ててな。んーんーんんんんー!」


鞘歌は一生懸命に創像剣を抜こうとするが一向に抜ける気配はない。

ハァハァと息を荒げている。


「でも、二人やと抜けるらしいで」


そう言ってガシッとシュテルの手に創像剣を握らせる。


「せや、この先生きててあるかないかの機会やしみんなで抜こうや」


そう言うと周りにいた全員に創像剣を握らせる。


「いっせーので抜くでいっせーのーで」

「いつの間にか話がかなり進んでるなこれ」

「想像していた光景とまったく違います」

「楽しければいいよ……」

「……そうだね」


全員が創像剣を見つめる。

その表情は様々なものだ。

シュテルはいよいよといった昂揚感を表す笑顔。

ナズナは無表情だがシュテルの事を考えている。

ヴェルクとツォイクは無邪気にニコニコとしている。

鞘歌は全員がちゃんとつかめているか確認している。


「んじゃいくでー。いっせーのっー――」

「「「「「でっ!」」」」」


全員が創像剣を引き抜く。

すると辺りは光に包まれていった。

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