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プロローグ 自分勝手冒険者参上! その6

道を歩いて行くと草木が生い茂った遺跡が目に入った。

シュテルはそれを見つけると足早々に向かっていく。

ナズナ達はそれを歩きながら追う。

シュテルは遺跡の前に着くと飛び上がり喜ぶ。


「いよっし! 突入するぜ――」

「待ってください」


ナズナの言葉がシュテルの動きを止める。

シュテルは振り向きナズナをみる。


「どうして――あん?」


シュテルは再び遺跡のほうを見る。


「誰かいるな……」

「先客でしょうか……」

「魔学コンパスもなしにここにたどり着いたやつがいるってのかよ」


ギリっと歯ぎしりを立てながらシュテルは遺跡を睨む。


「まぁ、いい。見つけたもん勝ちだぜ」

「はい。行きましょう」

「何が何かよくわかんない……」

「……気にしたら負けだよ」


一同は様々な思いを胸に遺跡の中へとはいって行く。


■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■■


「この遺跡の仕掛けはようわからんわぁ。これがこうなってるでもなし……これかな?」


遺跡に入ると、白衣を着た女性が何かをしゃべりながら壁を触っていた。

背中には大きな鞄を背負っている。

長く美しい黒い髪の毛がわっさわっさと揺れている。


「おい、あんた」

「ん?」


白衣の女性が振り向く。四角いフレームの眼鏡を付けていて整った顔立ちをしている。

白衣の下にはT黒いシャツと黒いジーパンというラフな格好であり、大きな胸が大きく目立っている。


「なんや、あんたら。なんでここに人がおるんや?」

「それはこっちのセリフ。あんたジャパグ人だな? なんでそんな国の人間がこんな国の。しかもこの遺跡にいるんだ」

「んなの、シリエルリューオ人がディゴットーオスの遺跡にいるのもおかしいやろが!」


シュテルと白衣の女性は睨み合う。

ジリジリと徐々に近づいていく。


「あの、とりあえず落ち着いてみればいかがでしょうか」

「「ん?」」


ナズナの言葉を聞くと二人は離れていく。


「あんたはジャパグとシリエルリューオのハーフやな」

「ええ、そうですが」

「そか。まぁハーフでもジャパグ人に会えたのもなんかの縁。自己紹介したるわ」


ビシッと左腕をあげてポーズをとりその場でクルリと回る。

そして左腕を前に突き出した。


「世界一の発明家! 戦 鞘歌(せん さやか)とはうちの事やで!」


鞘歌はフフンと鼻息を立ててドヤ顔をする。


「知ってるか?」

「いえ」

「知らない……」

「……知ってるわけないよ」


鞘歌はその場に崩れた。

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