表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
22/22

第一話 石橋の街『シュブリュ』現れる男 その5

「で、どうやっていくか決めたんか?」

「そんなもん門前直進。そのまま入ってブッ倒せばいいんだよ」

「そういう思てたでー。付き合い短いけどようわかるわー」


そう言うと、彼はニカっと笑う。鞘歌もそれを見てフフッと笑う。

それを見ていたナズナはいらっとした表情を一瞬するがすぐにいつもの無表情に戻る。


「というか創像機って簡単に呼べるの……」

「……あれ以来呼んだことないよね」

「あ、それもそうだな――」

『私を呼んだかね?』

「ってむうわぁっ!?」


突然喋り出したイマジナフングに驚き、彼はその場に転げ倒れる。

そして、むっくりと立ち上がると壁に立てかけてあったイマジナフングをつかむ。


「お前、何突然話出してんだよ!」

『私を呼んだのは君たちだろう』

「まだ呼んではないだろ! おれはまだ呼ぶなんて言ってねぇ!」

『では再び――』

「休む必要もねエヨ! っとと」


頭を押さえると、掴んでいたイマジナフングを離す。


「とにかく、今回は敵兵器に対してお前を使うぞ」

『ああ、それがいいだろう』

「やけに素直だな」

『私はいつでも素直さ。創像機を呼べばいつでも現れる。では私はこれで――』

「あっ、おい!」


話が終わるとイマジナフングは再びしゃべらなくなった。

それがわかるとシュテルは顔をしかめながら再び壁に立てかけた。


「こいつは一体何なんだ……」

「なんか謎が多いわなぁ。凄いって事はわかるねんけど」

「とりあえず呼べば来ることがわかったのですから、それでよいのでは?」

「まぁ、そうなんやろうけどな……」


話が終わるとナズナは食べ終わっていた皿を集め、キッチンへと向かう。


「まぁ、これで準備はOKだ。あとはやるだけ」

「せやね。あとはやるだけや」

「やったろぜ……」

「……おぉ」

「へっ、しまんねぇなぁ~」

「フフッ、そうやね~」


部屋全体に二人の笑い声が響き渡った。

そして部屋にいる全員はこれから始まる戦いを胸にしていた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ