地図に載らない村
お久しぶりです。
本を読むのは楽しいけど、やはり執筆というのは難しいですね。
うーむ、本の世界を作り出す人はすごいです・・・。
村人が寝静まり、あたりが静寂に満ちた頃。
村のはずれにある一軒の小屋に人が集まり始めた。
『アルカンゲリー様、全員集まったようです』
初老ぐらいの男が老婆に声を掛ける。
老婆は美しく輝く満月から目を離し、ゆっくりと男の方に顔を傾けた。
『さようか。では始めるとしよう』
小屋の中に入った時には6人の大の男が円をなして座っていた。
彼女はそのままゆっくりと上座に腰をおろし、ひと息ついた。
『さて、皆をここに呼び出したのはアンゲリー候補のことだ。・・・見てわかるように私は女性としての己を取り戻しつつある。死期が近いのであろう』
その言葉に男たちが小さく首を垂れる。
『ここに、ルイスとシャロンを』
老婆の言葉に男たちが一斉にざわめきだした。
『シャロンはともかくルイスですと!? たしかルイスはアンゲリー候補ではありませんでしたな・・・?』
『ルイスは一番初めにアンゲリーに目覚めた子だが、アルカンゲリーには最も遠い位置におる』
『でしたら、何故ルイスをここに・・・』
男が、たった今入ってきた長身の青年を見ながら不安そうに小さくつぶやいた。
青年も小さくつぶやいた男の方に少しだけ視線を向け、少女と共に老婆の目の前に立ち止まる。
『大きくなりましたね、ルイス』
『お久しぶりです、アルカンゲリー様』
老婆はそのまま嬉しそうに微笑むと、そのままルイスの横に立つ少女に目を向けた。
少女は彼女と目が合うと、少し不安そう瞳を潤ませ、そのままスカートの裾をつまんでお辞儀をした。
『はじめまして、アルカンゲリー様』
『貴女がシャロンね。とても利発そうな子だわ』
放置してばっかりだけど、何とか進めていこうと脳みそ絞って頑張ります(笑)