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解かれた封印

 同時刻、山奥の封印の祠がある洞窟にて15人程の盗賊団が子供たちを奴隷商人に引き渡す為に縄で縛り、一か所に留めていた。

「うぇ~ん!」

「家に返して!」

 13人の7から10歳位の子供たちが泣き、救いが来る事を祈っていた。

 すると短気な男が騒がしさに耐えきれず怒りを露わにした。

「うっせーぞガキども!」

落ち着きのある男が治めに入った。

「まあ落ち着け、というかそろそろなれたらどうだ?」

「すんません兄貴、ですがガキを誘拐するなんてつまらないことをする為にここに入ったんじゃないんすよ!」

「気持ちは分かるが上が決めたことなんだから仕方ないだろ」

 すると銀髪の少女を担いだ真面目そうな男のとはっちゃけてる男と寡黙そうな男の3人が入って来た。

「おっ早いな…てそいつはまさか」

「雪女のガキです」

「マジか、よく連れてきたな」

「この2つのアーティファクトのお陰でなんとかなりました」

 真面目な男の左腕には3つの魔法陣が刻まれた水晶をはめてある腕輪と、左中指に紋章が刻まれひび割れた指輪をはめていた。

「その指輪使ったんだな」

「はい、成体の雪女がこいつを捕また瞬間に現れて戦ったんですけど…あまりにも強力な個体だったので使わざるを得なかったんですよ」

「それほどのやつだったのか?」

 落ち着きのある男が疑問に思った。そしてはっちゃけてる男が口を開いた。

「こういうことがあったんすよ~」

 少し遡る…。


 雪山にて3人の盗賊はターゲットとなる雪女を情報を基に追求していた。

「本当にいるのか?」

 はっちゃけてる男が疑問に思う。

「はぁ…忘れたのか?雪女が希少で会うこと自体一生であるかないかだぞ」

 真面目そうな男が呆れたように語った。

「うん?お前ら静かに…こっちに来て隠れろ…」

 沈黙そうな男が何かに気づき茂みに身を屈めた。

「あれを見ろ」

沈黙そうな男が指をさした所には、ミニ丈の着物を着てる銀髪の少女が魔法で少女の背丈ほどの雪だるまを作っていた。

「むぅ…まだこの大きさかぁ…お母さんみたいにもっと大きくてもっと固いのがのが作れたらなぁ…」

 だが少女は知る由もなかった。3人の自身を狙う者が迫っていることに…。

「さてと…そろそろ帰ろっと」

 3人から見て後ろを向いた瞬間沈黙そうな男が少女に急接近し、首の後ろに手刀を食らわし少女を気絶させ、少女を抱えた。

「はえ~さすがだな」

 関心するはっちゃけてる男。そして真面目そうな男が転移の準備に入った。

「よし早く戻ろ…っ⁉」

 突如、猛吹雪が3人を襲った。

「なんだ…なんだ急に⁉」

「くっ…来たか…」

 すると3人の前に雪のように白く美しい女性が現れた。

「私の娘を誘拐しようとはいい度胸だな人間ども」

「なぁ…たしか雪女ってそこまで強くないはずだよな…」

 はっちゃけてる男が不安そうに聞いた。そして沈黙そうな男が否定した。

「いや…この個体は間違いなく…イレギュラー…」

「ひえ~まじかぁ…玉が縮んじまうぜ……」

「……転移の時間をかせいでくれないか?」

 真面目そうな男の提案に2人は承諾した。

「美人だけど仕方ねえよ…な!」

 はっちゃけてる男はナイフを投げたが氷で防がれた。その隙に沈黙そうな男が横から切りかかるが、雪女がつららを飛ばし距離を取り吹雪の中に姿をくらました。

「転移の準備ができ…」

 雪女が真面目そうな男の後ろに出現し息を吹き方瞬間2人が壁となった

「くああああ!」

「ぬぅ…」

「っ⁉…ここで使うか…」

 真面目そうな男は指輪をはめた手を雪女にかざした。すると指輪が怪しいひかりを放ち、雪女は胸を押さえ両膝をついた。

「な…に…これ…」

 3人と少女の下に魔法陣が展開した。

「まっ…て……ふ…りな……」

 指輪の効力は絶大で、雪女は弱り切っていた。そしてどうすることもできず4人は転移した。

「てことがあったんすよ~」

 はっちゃけてる男はへらへらとしていたが、少し物悲しい様子だった。

「それほどの個体だったのか。この目で見てみたかったが…どうした?」

 落ち着きのある男が聞いた。

「いやあうわさに聞いてた通りすげぇ美人だったからもったいないと思って。ていうかこの祠になにが封じ込まれてるんだろうな?」

 はっちゃけてる男は祠に置いてあったクリスタルを持ち上げた。突如クリスタルにひびが入り完全に砕け散り中から黒い煙が噴き出て気付けば地面に黒髪ボブヘアでパーカーにショートパンツ、ハイソックスにスニーカーというこの世界観合わない服装の11歳程の子供が倒れていた。

「こいつが…封印されてたやつってのかよ……はは…脅かせやがって…」

 はっちゃけてる男はは安どしたが。

「まて触れるな。見た目はガキだが封印されてた以上油断ならねぇ」

 落ち着きのある男は見た目に惑わされてはいけないと様子を窺っていた。すると雪女の少女が目覚めた。

「うぅ…ん? えっ? ここはどこ? お母さん…どこ?」

「おっ! 目覚めたか」

 はっちゃけてる男が少女の近くに寄った。

「誰? お母さんはどこ⁈」

 落ち着きのある男が答えた。

「悪いな嬢ちゃんお前とこいつらは奴隷として売られる。しかも嬢ちゃんは希少な種族、だからオークションにかけられるだろうよ」

「…いや…おうち帰して! みんなも解放して!!」

 怒りと怯えが合わさった表情で涙を浮かべる少女。

「ほかのやつの心配するなんて優しいねぇ嬢ちゃん」

 はっちゃけてる男が嘲るように褒める。すると倒れていた子供の赤い目が見開いた。

 ……誰?こいつら…… なんかわからないけど、ガキ以外のこいつらは…敵!。

 突如起き上がると同時に体から蒸気が吹き出した。

「うぅ……え?」

「っ⁉ 噓だろ!」

「まじか、よりにもよって『アンノウン』かよ!」

 状況を飲み込めない少女に、いままでにない程に驚くはっちゃけてる男に残る2人の男と子供たち。そして落ち着きのある男ですら動揺せざるを得なかった。

 蒸気が全身を包み込みそして、爬虫類のような足、先端が鋭く骨のような生物的な尻尾、背中から棘が生え爪のように鋭く長い指、肉食獣のような歯がむき出しの口、目は空洞のように黒く蒸気を纏った異形の怪物へと変態していた。

「お前らはその腕輪でアジトに戻れ!」

「兄貴はどうするんですか⁈」

 落ち着きのある男の指示に疑問を唱える短気な男。

「時間を稼ぐ」

「そんな無茶な!!」

 アンノウンの危険性を知っているため落ち着きのある男の無謀な発言に異を唱える短気な男。すると寡黙そうな男が口を開いた。

「そういやお前はまだ知らなかったな…あいつも…アンノウンだ」

 すると落ち着きのある男の姿が変化した。但し尻尾は無くより人に近い姿だった。

「兄…貴……」

「なに突っ立ってんだ…早く転移しろ!!」

 転移の腕輪をつかおうとした瞬間、真面目な男と寡黙そうな男の首が引き裂かれた。

「なっ⁉」

「あ…ああ…!」

 2人は絶句した。

「くそっ…」

 落ち着きのある男が貫手を食らわそうとするが数ミリの所で避けられる。 回し蹴りをするも足を摑まれ洞窟の外へ投げ飛ばされる。そしてアンノウンと目が合う雪女の少女。

「ひっ!!」

 少女は怯えて動けずにいた。少し見つめてすぐに洞窟の外へと向かった。

「……わざわざ外に戦場を移してくれてありがとよ…お陰でこれが使える」

 そう言うと手のひらに深紫のエネルギーのようなのが集まり始めた。

「その形態に至ってるならお前も使えるえるよな? この『零砲』を」

 零砲ha

どんな化け物だろうと、どんな防御力だろうとも必ず貫通する。できれば『一式』を撃ちたいが溜めてる間隙だらけだし、もし避けられた際…反動のせいで一時的に蒸気は出なくなるし動きも鈍くなる。それに比べて『弐式』は溜めも短いし撃った後の反動もないといってもいい。しかもこちらの意思、もしくは死でしか解除できない。回復、再生阻害…効果てんこ盛りだな。

 そして零砲を放った。 しかし円状の防壁のようなもので防がれた。

「守りに特化させた『肆式』が使えるとはな!」

 すると一瞬で後ろに回り込み尻尾で胴体を貫き持ち上げた。

「ぐふっ! 肆式を…その場に残して…動けるとは…な…」

「『フレア』!」

 突如洞窟の方から火球が飛んできた。が、蒸気に触れた瞬間かき消されるに消滅した。

「くっだめか!」

 そこには短気な男がいた。そして剣を抜き切りかかった。 しかし蒸気に紛れて避けられたが尻尾が抜けた。

「くそぉどこ行った…っ! 兄貴大丈夫ですか!」

「ああ助かったが、何故来た?」

「じっとしてるのもなんですし、あいつらの仇を取らないと気が済まねえ。しっかしあいつどこ行った?」

「気を付けろ、やつは音や風圧も起こさず気付けば後ろに移動してる」

 突如2人の死角から『零砲』が放たれた。

「あぶねえ!!」

 短気な男を突き飛ばしかわそうとするが右腕にかすってしまった。

「くっ!」

 落ち着きのある男は右腕を切り落とした。そしてかすった所から消滅した。

「今のが『一式』…」

「そうだ…少しでもかすれば切り落とす以外に助からない」

 切り落とした腕は即座に再生した。

 なんだろう…この感覚……すごく…楽しい!。

 アンノウンは笑み浮かべていた。

「なんだ? あいつ…笑ってやがる」

 不気味に感じる短気な男。突如襲い掛かるアンノウン。しかし落ち着きのある男に食い止められ、短気な男が切りつける。アンノウンは傷をつけられたが即座に再生した。2人は怒涛の攻撃を仕掛けるが容易く防がれ、いなされる。そしてアンノウンは終わりだとい言わんばかりに『零砲・一式』を溜め始めた。

「目の前で隙がでかい一式を溜め始めるとは…随分となめられたものだな!!」

 落ち着きのある男は攻撃を仕掛けた、だが予想外なことに蒸気に紛れて姿を消した。

「なつ⁉一式を溜めてるのに消えた⁈』

 そして2人だけが射線上にいる所に一瞬にして移動し『零砲』を放ち、反応する間もなく消し飛ばされた。そしてアンノウンは元の姿に戻った。そして目に涙をを浮かべていた。突如林の中から人影が歩み寄ってきた。

「誰?」

 そこには青い髪に青い瞳、ローブを羽織った青年が立っていた。

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