突然の崩壊
何気ない日常を…希望を失った彼ら彼女らに待ち受ける試練とは、君たちには行く末を考え、見届けてもらいたい。
「っしゃあ!! やりぃ!」
21時13分2人の男子高生真司と、幼馴染の智樹は狩ゲーに没頭していた。
「三敗してやっとだな」
「シンプルに強すぎる相手だったな」
「とりあえず下で映画でも観て休憩しようぜ」
「さんせ~い」
2人は下に降りリビングのソファでくつろぎ映画を鑑賞していた、すると1人の人物が話しかけてきた。
「そのシリーズ好きだねぇ他のは観ないの? 例えば…」
「恋愛物には興味ない」
「まだ言ってない」
「姉ちゃんのはそればっかじゃん」
何度も聞いたのか呆れた様子だった。
「だって…好きなものは広めたいもん…」
突如チャイムがなった。
「こんな時間に誰だろう?」
真司の姉咲姫は玄関に向かった、そして間もなく何かが崩れるような物音がして真司と智樹の2人は急いで玄関に向かった。
「姉ちゃん! どう…し…」
「「っ⁉」」
そこには腹部か血を垂らし床に倒れこむ咲姫と、ナイフを持ちフードを被った2人の人が立っていた。
すると1人が襲い掛かってきた。
「真司!!」
智樹が真司を突き飛ばし代わりに刺されてしまった。
「智樹!!」
そくざに起き上がり智樹を刺した男を殴り飛ばしたが、もう1人に刺されてしまった。
「ぐっ!」
倒れ伏す真司、どうしてこんなこんなことになってしまったのか、ただ普通に暮らしていただけなのにと涙を流す。
すると突如として2人の男の背後にローブを羽織い、仮面をつけた人物が最初からそこに居たかのように立っていた。そして2人の顔を鷲掴みにしそのまま持ち上げた、何とか振りほどこうとする2人だが微動だにしない、ナイフを刺そうにも徹らない、そしてその謎の人物は手に力を加えて2人は痛みに悶え頭部を握り潰された。
誰? 助けに来た? 違う…それにしてはタイミングが良すぎる、まるでこの瞬間を待っていたかのよう…あれ? 何でこんな冷静なんだ? もうすぐ死ぬのに……。
そう思う真司、すると。
「あなたが確実に死ぬこの瞬間を待っていました。この2人がいなければ私があなたを殺さなければならなかったのでそこだけは丁度よかったですね。そこだけ…おっと不快に思わないでください、私…いえ…世界にはあなたが必要なのです。とはいえ、無関係のこの2人を巻き込んでしまったのは些か心苦しいですね…なので、一緒に送ることにしましょう」
そして真司の意識は完全に途切れた。