お姫さまの憂鬱
お姫さまの憂鬱
さあ、今日も愛らしく仕上げて頂戴
化粧を施し髪を結い、ドレスを選んで宝石を散りばめる
そうして皆が望むお人形の出来上がり
貴女の腕にはいつも感謝していてよ?
ふふ、人は己の望むものを見るものよ
本当は
二目と見れぬ醜女かもしれない
とんだあばずれかもしれない
もしかしたら男かもしれない
だのに
作られた真実だとも気付かない
ほんと、バカばっかりで助かるわ
あら、へんな顔
気を付けなさいな、鏡越しに丸見えよ?
いつも誰かが視ていてよ
城の中で気を抜かない、それが長生きの秘訣なの
ああ、ありがとう
今日の仕事も上々だこと
さて、二の兄上の背中を押しに行きましょう
一の兄上の御代なんてものになったら
わたくしの気楽な人形暮らしが壊れてしまう
あのかたホントに見たいものしか見ないんですもの
それにね
わたくし
バカは嫌いなの
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第二王子を兄と呼んでいるのだから、第一王女は第三子ということか。話しかけている相手は侍女か。
人形と称されるほど意思がないようには見受けられないように思う。実際にはそこまで影の薄い姫というわけでもなかったのだろうか。
結構イイ性格をしているのでは………?
お姫さまの憂鬱
ボイコネ台詞お題(性別不問・ガチ演技)