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第17章 未来

ここに来て異常に読みにくいです。

それを分かってから読み始めてください。

 青年と男の勝負が始まる。

 まず青年が右拳を突き出す。

 男は左掌で受け止め、強く引っ張る。

 青年は抵抗し、踏ん張る。

 男は青年の動きを使って男は前に飛び込み、そのまま右拳。

 青年は右拳を左手で受け流し、男のバランスを崩す。

 しかし、それでバランスを崩されることはなく、男は右足を軸にけりを放つ。

 そのけりはたいした威力を出したわけでもなく、一度手合いを終わらせるためのもの。青年はけられたと同時に後ろに跳び、男は青年の手を離してけった勢いで体勢を立て直す。

「成長したようだな。」

「あんたは弱くなったんじゃないか?」

 間合いをとったままにらみ合う。




 顔を出してきた何人かに容赦なく突きを食らわせる。

 たいした抵抗もしないまま構成員達が倒れていく。

これじゃあつまらない(・・・・・・・・・・)な・・・・・・」

 相手が弱すぎる。こんな相手だったろうか?こんな相手だったのなら始めから一人残らず抵抗できないように倒してしまっておけばよかった。

 いや、やっぱり今の方がよかったかな。

 僕は前の光景を見ながら思う。

 煙が晴れたことを見て、何十人もの構成員達が一斉に向かってきたのだ。

 一人一人が(・・・・・)つまらなくても(・・・・・・・)全員いっぺんになら(・・・・・・・・・)少しは楽しめるかも(・・・・・・・・・)。そう思ったのだ。

そうだよ(・・・・)どんどんおいでよ(・・・・・・・・)。」




 バシッ

 ピシンッ

 ガッ

 一撃一撃出すたびに周囲に音が響く。肉と肉がぶつかり合う音。激しい音だが不思議と静かだ。

 音の間隔は短い。彼らの動きは恐ろしく疾い。常人ならば彼らの姿をとらえることさえもできないだろう。

 これが光のもたらした力。

 ピシッ

 カッ

 パシンッ

 戦いはまだまだ続く。




 何十人もの人間がまとめて襲ってくる。

 でもそれを見てわき上がってきた感情は恐怖なんかじゃ(・・・・・・・)ない。

「フ。フフフ。ハハハハハハハハ!!!」

 歓喜だ(・・・)

そう来なくっちゃ(・・・・・・・・)。」

 僕はあるものを取り出す。いまここで恐らく最凶の武器だろう。

 熱光線銃。冷凍光線銃。

 それぞれ熱エネルギーを操る。

 工夫次第で、それはなんにでもなる。

 例えば、

 天井に熱光線を浴びせる。

 すぐに天井は熱に耐えられなくなり溶け出した。

 そして高熱の雨が降り注ぐ。

 一瞬の出来事。

 直接浴びたら火傷ではすまないだろうな。

 構成員達何人かの悲鳴が上がる。

 先頭を走っていた何人かだ。

 「どんどんおいでよ(・・・・・・・・)まだまだこれからだよ(・・・・・・・・・・)。」




 両者の力はここに来てほとんど互角。

 わずかなバランスの変化が命取りになる。

 もはや説明不要の戦いが続く。

 片方は進むために。

 片方は守るために。

 それぞれがそれぞれの目的の下、目の前の相手に牙をむく。

 たとえ力が技が人間離れをしようとも、この二人は人間なのだ。




 重低音が聞こえる。

 何か巨大な物体を用意したようだが、炎のベールの向こう側にあり、よく見えない。

 僕は何も言わずに手君に突き出す。

 なぜだかは分からないが、今は何でもできるような気がしていた。

 そして、

 巨大な音と衝撃の固まりが襲いかかってきた。




 巨大な音は、戦っている二人にも届いた。

 二人とも、動くことを忘れて棒立ちになる。

 通路の向こうが、煙に染まっている。

「何だ・・・・・・今のは・・・・・・」

「あれは、恐らくは大砲の衝撃波だろう。」

「大砲だとっ。あんな破壊力を持つものが!」

「そうだ。大砲だ。と言っても、弾をはき出すわけではない。エネルギーの固まりを、直接ぶつけるものだ。直撃したものはただではすまないだろう。」

「何を理由にそんなものを作ったんだ!」

「答えてやらないでもないが、その前に理解すべきことがあるんじゃないか?」

 青年ははっとする。

「君の相棒は恐らく即死だ。原形をとどめてもいないだろう。そして君の相棒がいなくなったことで、我々の部下がすぐにやってくるだろうよ。」

「・・・・・・」

「分からないか?君の勝利はもう無い。」

「うるせえ。俺は一人でだって戦い続けてやる。」

「無駄死にをさせたくないのだ。君のような能力を持つ者はほとんどいないことが分かったからな。」

「いや、俺は、勝つ!」

 銃声が響いた。

「何っ!!」

 あわてて男はよける。

 銃弾は直撃はしなかったものの、男を動揺させるには十分だった。

 その隙を見逃さず、青年は男の両腕をとらえた。

「困るな。勝手に殺してくれちゃあ。」

 煙のまだ残る通路の向こうから、少年が歩いてきた。

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