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第16章 現在

タイトルと中身がかみ合っていないのは気にしないでください。

 少し広めの薄暗い通路の中、青年と男達の勝負は続いていた。

 あっという間に一人を倒した青年は、しかし全く得意になっていない。

 実はこの四人のうち三人の実力を、彼は上回ってしまっているのだ。

 もとより戦闘に向いていなかったというのもある。

 要するに彼は最後の一人以外は全く相手にしていないのである。

 素早く相手の背後をとり、首筋に鋭い一撃。

「これで二人。」

 その構成員はあっさりと崩れ落ちた。




 発砲と同時に、すさまじい音と衝撃とが通路を埋め尽くした。

 粉状の物質が高密度で空間を埋めているとき、少しでも火をつけたらこうなる。

 粉塵爆発だ。

 これでかなりの構成員は行動不能だろう。

 僕はゆっくり通路を後ろに下がる。

 戦うときに絶対になってはいけないもの、挟み撃ちを避けるためだ。

 正面から来たならば、たとえ何人来ようと同じこと。

 自然と笑みが漏れる。

 さあ、早くやってこい。




 俺たちとて黙ってやられるわけにはいかない。

 そう思った一人の動きは、残念ながら遅すぎた。

 構成員の一度の攻撃モーションの間、青年の攻撃が何発も入っている。

 耐えきれなくなった構成員は無念にも倒れた。

「これで残るはお前だけだぜ。」




 爆発を抜けてきたのはかなり少ない人数のみ。

 なんだ、つまらないな。

 抜けてきた構成員達は皆、ゴーグルを装備していた。爆発によってぼろぼろになったゴーグルを。

 フフフフ、全く意味がなかったね。

 それにしても、この程度で音をあげられちゃ面白くない。

 こんな簡単な仕掛けでやられるようならね。

「もっと勉強しておいでよ。」

 僕は息も絶え絶えの構成員達をたたきのめす。




「もう一度言うぜ。久し振りだな。」

「ああ。本当に久し振りだ。」

「やっぱり最後まで動かないんだな。」

「なんだ?分かっていたという訳か?」

「ああ。その通りだよ!お前は仲間をなんだと思ってる!」

「同じ目的に向かう仲間だ。ただ戦闘に向いていなかったというだけのな。」

「じゃあその仲間を助けるために行動してみやがれ!」

 青年の声が通路いっぱいに響き渡る。しかし構成員の方は動じる様子もない。

「無駄だと思ったんだよ。みんな君の戦闘力にはかなわない。戦闘に向いていないのに、成り行きで今のポジションに収まっているに過ぎない。」

「それでもお前が動けば少しは変わったんじゃないか?」

「私はいつも言っているだろう?」

「・・・・・・切り札(クイーン)は最後まで動かないのが定石、無理に動いては簡単に討ち取られてしまう・・・・・・」

「分かっているじゃないか。」

「・・・・・・変わらないな。」

「言っただろう?今更生き方を変えるつもりはない。」

「ああ分かったよ。俺たちは絶対に相容れない主義の持ち主のようだな!Y-000(・・・・・)!」

「そのようだな。Y-001(・・・・・)。」

 お互いがお互いに向かってつっこむ。




 うーん。つまらないな。

 僕はそんなことを考えながら立ちつくす。

 周りには十何人かの構成員達が倒れている。

 こうもあっさりと終わってしまっては全然面白くない。

 ・・・・・・

 煙が切れてきたようだ。そのうち構成員達が何人かやってくるだろう。この人達よりも楽しめればいいけど。

 煙が完全に晴れた。左右の通路から何人かの構成員が顔を出す。

「さあ。もっと楽しませてよ。」


どんどん書きます。

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