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第12章 突撃

プロローグ→序章 になりましたが気にしないでください。

 結局、それから僕らは作った武器を携えしばらく走った。

 武器は結構重かったように思うが、たいして疲れなかった。驚くほど。

 で、どこに向かったかというと……

「来ちゃったよ。」

「乗り込むぞ。」

「待って待って。さすがにそれはないよ。」

 今更になって気付く。ずいぶん親しくなっている。どうでもいいが。

「ここまで来て作戦も何もないだろうけど、やっぱりいきなり乗り込むのは危険だと思うんだ。」

「ここに長い間いる方がよっぽど危険だと思うが。」

 もっともなんだけども。

「戦わなくてもいいんじゃないかな。」

「どういうことだ。」

「僕は知らないけど、君はタイムマシンがどこにあるかを知っているはずだよね。そのタイムマシンを奪って組織がまだ小さい頃に行って、研究をめちゃくちゃにしちゃえばいいんじゃないかな。」

「それは無理だ。」

「どうして?」

「タイムパラドクスって知ってるか?」

「知らないけど……」

「時間を移動したときに起こる矛盾。それがタイムパラドクスだ。お前が今言った案を実行することは簡単だ。恐らく楽に組織を崩壊させることができるだろう。だがそうすると、組織がその後にするはずだった事実がすべて消える。そうなるとお前が今ここにいるという事実もなくなってしまう。そしてタイムマシンを奪おうと思ったこともなくなり、過去にはもどらず組織はそのまま残る。」

「ごめん。よく分からない。」

「一度決定した事実をねじ曲げることはできないってことだ。」

「事実を変えれば歴史は修復されるんじゃない?」

「どんな奇跡を起こしてんだよ。アニメやら漫画やらの見過ぎか?事実を変えればまた振り出しに戻る。最悪世界が崩壊するかもしれないし、そうじゃなくても俺たちは死ぬ。」

「どうして死ぬのさ。さっきの話では、事実は変えられないってだけで、死ぬなんてことは起こらないと思うけど。」

「お前、死んだことあるか?」

「無いけど……」

 そもそも死んでいればここにはいない……と思う。

「俺も死んだことはない。だから死についてもよく分からんが俺が俺でなくなったときが俺の死だと思う。」

「……どういうこと?……」

「過去の事実を変えてまた振り出しに戻ったとする。そのときの俺には過去の事実を変えた瞬間の感情も記憶もないだろう。繰り返す歴史の中には俺がいるだろう。だがその俺は今ここにいる俺じゃないんだ。俺の意識はそこにはないんだ……ややこしくなってきた。この話はやめだ。」

 うん。理解がついていかない。




「さて、これでお前の案が無理だってことが分かっただろう。さっさと突入するぞ。」

 やっぱり行くしかないのか。出来れば戦いはしたくないんだけど。そもそも実戦経験がゼロだし。

 しかし、仕方がないのならば受け入れるほかない。

「どこから入るの?」

「正面からだ。というか、それ以外に入口があるかどうかも分からん。」

「この前見てた地図データは?」

「それはある程度入れば使える。今までだって外側へ外側へと建て増ししていくような感じだったからな。外壁が何重もあると言うことだが。」

「なかなか厳しいね。正面から入るしかないなら敵に見つかるのは確実。しかもあの地図の通りなら建物の中を走り回らなくちゃいけない。しかもほぼ一本道。」

「抜け道がないと言うのもないだろうが、さすがに探してる暇もない。戦いながら進むしかない。」

 とても大変だ。

「この武器って本当に役に立つの?」

「お前も手伝ったろう。」

「なおさら心配だよ。僕作ったことなかった。」

「大丈夫だ。使い方さえ分かってしまえばどうとでもなる。それじゃあ、行くぜ!!!」

 そういうと、彼は飛び出して行ってしまった。慌てて僕も続く。

いまからでも遅くはない。


前から変だと思っていた、第1部分のサブタイトルをちゃんと考え、最後の場面と合わせるため文章の一部を変更しました。

…………はじめは何も考えずに書いていたため序章の内容にどうしても矛盾する場面ができてしまったのです…………正直まだ厳しいですが、少しましになったと思います………

矛盾した場面を変更しただけなのでわざわざ読み返す必要はありません。

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