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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

第二回ラジオ大賞

おにぎり

作者: つみき

 昔ある所に人食い鬼が住んでいた。


 あまりにの悪事に村人達は怯えた。このままではいけないと鬼退治を決意する。たが返り討ちにあってしまった。


 そこに漆黒の刀を持つ少年が現れる。話を聞くと鬼退治の専門家らしい。村長はその少年に鬼退治の依頼をしたが、依頼料金が法外で支払うことが出来なかった。そこで渋々自分娘を鬼ぎりに差した出すことにした。


「すまねえ。京。鬼ぎり様に嫁いでくれ」


「村の為です仕方ありません。幸助さんには鬼に殺されたと伝えてください」


 幸助とは京の許嫁であった。働き者でいずれは村長になるべき男だ。


「ああ。そうしよう」


「では、娘さんを預からせて頂きます。この屋敷には二度と戻って来ないでしょう」


 鬼ぎりの言葉を聞き、村長は娘の死を感じた。鬼ぎりは京を連れ鬼の屋敷へ向かった。


 鬼屋敷へ着く意外な人物が待ち構えていた。幸助だ。


「幸助様。何故ここに?」


 京は驚く。


「鬼ぎりから君を取り戻すた為だ!」


 幸助は勢いよく鬼ぎりを襲う。まぐれか何か鬼ぎりはその場に倒れた。人を刺し殺してしまったことに幸助は震える。


「幸助様何てことを。ここは鬼屋敷ですよ。鬼ぎり様に鬼を斬って頂かないと村に未来がないのですよ。私は鬼を誘き寄せる餌なんです」


「そんなのあってたまるか!だから君を助けに来たんだ」


「幸助様」


 京と幸助は抱き合う。その後ろで巨大な影が二人に近づく。


「キャッ!」


 咄嗟の出来事。幸助は何も出来なかった、京は鬼の手の中にあった。


「彼女を離せ!」


 鬼に飛びかかる幸助。なんと今回も鬼に一撃を与えることが出来き、倒してしまう。


「幸助様」


 京は再び幸助の手の中へ。


「え?」


 京の安全を確保すると、幸助の体から血が流れ出だ。


「うふふ。どうしたの?」


「京?」


 幸助は京の手元にあった包丁に驚く。


「貴方には驚かされたわ。鬼ぎりを倒し我がしもべも倒すとは」


「京。何を言っている?」


 幸助は戸惑う。


「もう少し人を食べる予定でしたが潮時ですわ」


「京。嘘たろ?」


「鬼ぎりも大したことありませんね。二人揃って美味しくいただきます」


 京がみるみるうちに巨大化し、屈強な鬼へと変貌する。幸助は身構える。


「京を何処にやった」


「美味しかったですわ」


 鬼の手が幸助に伸びる。全てを失い彼は絶望しその場にへたりこんだ。


 死を覚悟した時、鬼の顔が真っ二つに割れて行く。割れた先には幸助が刺し殺したはずの鬼ぎりが刀を持ちが立っていた。


「何驚く。お前も鬼だろ」


 幸助の首も飛ぶ。


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