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プロローグ

今まで書いてたヤツ未完箱にいれて懲りずに新連載。特に何も考えずに書いてますが、一応練習用なので、なろうの小説漁る片手間に設定作りながら書くと思います。

なので投稿遅くなっても怒らないでね?



友人に勧められて始めたゲーム___ 《ルート・エデン》。


内容はなんてことないファンタジーもの。 ただ、ゲーム内の自由度の違いやキャラクタークリエイトの豊富さ、レベル制限を取っ払ったかと勘違いする程のレベル上限や才能に左右されるステータスなどのキャラ育成に関するやり込み要素、NPCに対する好感度や選択肢で分岐するストーリー、人類初のVRMMOというブランドなど、そのゲームは玄人(ゲーマー)を喜ばせる数々の要素があった。


中でも面白いのが、『相棒(インディゴ)システム』だろう。

プレイヤーのキャラ毎に個別に用意されるパートナーモンスターを育成できるというそのシステムは、プレイヤーの分身として常に行動を共にするモンスターをパーティ編成の枠を潰さずに戦闘に参加させられるだけでなく、プレイヤーキャラと同じくらい自由度の高い育成ができ、プレイヤーキャラと違って『進化』というシステムまである。

これにより、相棒システムで手に入れたモンスターは無限の可能性を持つのだ。 ………と、友人に力説された。


正直そんな廃人御用達のやり込み要素とかオレは要らないんだがと言ったが、友人の語りは止まらない。


最終的に友人の「召喚したパートナーを眺めるだけでも楽しいから!進化前は大体可愛いし」という言葉で渋々プレイする事にした可愛いもの好きなオレを責める者などいないだろう。



だが、こんな事があっていいものか。いや、断じてあっていいものではない!


「ひぃ……! 蛇は…蛇だけはダメなんだ!」


「なんでだよー、可愛いだろ?」


オレは街門の近くの植木に体を寄せて全力で自ら召喚したモンスターから距離を取っている。 その目には当然召喚したモンスターが映っている。 鋭い目に細長い体、手足は無くニョロニョロと地を這いずりながら動く様はまさしく蛇だ。 聖書とかでも散々悪魔として扱われるあの蛇だ。 まさしく邪悪の権化! 人類最古の物語で不死を手に入れた彼らはオレでは手に負えない正に悪魔だ。


召喚したモンスターはどんなものでも可愛いと言っていたじゃないか! ヒビキの嘘つき!


「いや、嘘じゃねぇよ。 実際こんなに小さくて可愛いだろ?……まぁ、インディゴが蛇のプレイヤーとか見たこと無かったけど」


オレが距離を取りながら猛烈な講義を送っていると、友人のヒビキから信じ難い言葉が送られる。 コレを可愛いとか言えるヤツの気が知れない。 気が違う、つまりキチガイか。 なんという事だ、オレの親友はいつのまにか悪魔に誘惑されてしまったらしい。 オレは暫く信じられない目で友人を見ていた。 というかそれが悪かったのだろう。 一瞬でも目を外した隙に悪魔は足元まで迫っていたというのに。


「シュルル……」


「ピギュ……!」


「あ、気絶した」


甘えるようにオレの足に顔を擦り付けてきた(あくま)の鳴き声と感触が足からした時、「そういや魔王サタンって蛇なんだよなー」とかどうでもいい事を考えながらオレは絞め殺された鶏の様な声と共に意識の電源コードを切断したのだった。



【悲報】初めてのVRゲームでサタン様に遭遇した件。

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