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委員長は認めない  作者: まる
突然のラブロマンス
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※この作品は念のための措置として、問題視されている2chread対策を行っております。



――キーンコーンカーンコーン……


 静かな教室にお昼を知らせるチャイムが鳴り響く。一斉に飛び交う会話で、瞬時に賑やかな空間となった。


 各々机を寄せあい、弁当や購買のパンを並べて会話を弾ませる。中学までの給食は終わり、お昼時間の机の上は実にバラエティだ。


「委員長ー、お昼一緒に食べようよ」


 窓辺の席でまだ一人ペンを走らせている女子生徒、鈴根加奈子(すずねかなこ)は、少し離れた席にいたクラスメイトの方を向き快諾した。


「ええ。すぐ支度するわ」

 机周りをまっさらな状態に片付け、消しゴムのカスはゴミ箱へ。お弁当を持ち声をかけてくれた彼女達の元へと向かった。


 真面目で几帳面な性格からクラスの委員長を任されることが多く、彼女自身も、責任を伴う立場に少なからず誇りを持っていた。


 そんな委員長然とした彼女を、クラス内では誰もが委員長と呼ぶ。


「うちのお母さんが……」

「えーほんと?」


 他愛ない会話に笑顔で聞きながら食事を進める。


「この前のテスト成績下がっちゃって……」

「難しかったよねぇ……」


 委員長は毎日自主勉強の時間を取り入れており、どのテストでも常に90点以上をキープしている。

 だが今回のテストは引っ掛けが多く、89点を取ってしまった委員長もまた、自己採点よりも低い点数にショックを受けた。

 平均点が下がり、ここ2年1組の担任でもあった国語教師は、難しい顔をしながらテスト返却を行ったのだった。


 思いにふける委員長を彼女達はチラ見する。遠慮がちに、かつ好奇心の隠せない瞳を向けて口を開く。


「委員長は好きな人いるの?」


 思いがけない唐突な質問に軽く咳き込んだ。

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