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悪の組織

作者: 山口多聞

 軽いノリで書いたTSF作品です。続きはありません。

「離せ!」


 一人の青年が、円形の台に体を括り付けられ拘束されていた。それはまるでショ○カーの改造人間用手術台であった。と言うか、まんまそれだ。円形の台座の周囲には、覆面に白衣姿の見るからにヤバ~イ人たちが、何人も立っていた。


 すると、どこからともなく声が聞こえてきた。


「青柳圭介君。君は我々の望む改造人間への条件を満たす優秀な人間だ。喜ぶといい。君は選ばれたのだ!これから君は改造人間となり、我々の組織のために働いてもらおう」


「クソ!止めろシ○ッカー!ぶっ飛ばすぞ!!」


「無駄だ。さあ、科学者諸君!改造手術を始めたまえ!!」


 圭介はじたばたともがくものの、全く効果がない。そして彼の体に、怪しい科学者の手が伸びてくる。


「う、うわ~!!!」


 叫んだ直後、彼は眠らされ、意識を失ってしまう。


 その間に、彼の体に改造手術を施される。肉体が変えられ、着ている服が変えられ、外見は元々の体の痕跡を欠片も残らないまでに変貌してしまう。それは彼が、悪の組織の一員として高い戦闘力を付与されたことを意味する。


 そして、肉体の改造が終わるといよいよ精神の改造だ。彼自身の人間としてのアイデンティティを破壊し、改造人間として必要な知識と、組織への忠誠心を強制的に埋め込む一種の洗脳だ。


 頭にたくさんの電極が埋め込まれたヘルメットが被せられ、洗脳に必要な情報が流し込まれるのだ。


「これで我々が望む改造人間が手に入るのだ!」


 と言う声が聞こえた直後。


 ドガーン!バリーン!


 部屋を盛大な爆発音が襲った。




「と言うわけで、あなたの脳改造が進む前に、間一髪手術室へ突入して、あなたを助け出したってわけ」


「うんわかった・・・・・・わかったけど。これは一体どう言うことだよ!!」


 と口調は明らかに男なのに、その声は全くマッチしない透き通るような高い声。そしてそれを発しているのは、ピンクと白を基調としたひだ付きのミニスカートに、頭にはティアラ、脚には白のニーソックスに、足元はピンクの可憐なシューズ姿の、中学から高校生くらいの美少女であった。手には、明らかに魔法少女が持つ系の、これまた可愛らしいステッキを持っている。


「何で俺が女に!?しかも、何このアニメの魔法少女みたいな格好!」


「知らないわよ。あの悪の組織の趣味でしょ。でなきゃ、私の格好だって説明付かないし」


 圭介を助け出したのは、外見は現在の圭介と同年代と思しき少女。こちらは色が黄色と白を基調としているが、デザインは同じ服を着て、似たようなステッキを持っている。


「うう・・・・・・胸あるし。チンチンは消えたし。手も脚もこんなに細くなっちまった。しかも、声まで・・・・・・」


 圭介だった少女は、信じられない思いで全身をまさぐる。胸には二つの膨らみがあり、手で触るとこれまでに感じたことのない感触が胸と手のひらから脳に送られてくる。また股間に手をやれば、あるはずのアレの感触は全くない。そして、目の前に手をかざせば、全く見覚えのない白くか細い女の子の手。さらに体の下を見れば、ミニスカートから伸びる白く細い脚。しかもニーソと合わせて絶対領域付き。


 そして立ち上がって見れば。


「うう・・・・・・スカート頼りなさ過ぎ。しかもスースーするし」


 生まれて初めてのスカート。しかもミニスカート。股の下に直接空気が触れる。その頼りなさに、思わず両脚を閉じれば。


「ひゃ!?」


 生脚同士が触れる感触に、思わず声を上げて座り込んでしまう。


「まあ、いきなり男から女にされれば、そうなるわ。私もそうだったし」


「あんたも、元男?」


「そうよ。今の名前は笹木良子。男の時は笹木良夫だったわ」


「あいつらのこと、どこまで知ってるんだ?」


「残念だけど、私にもほとんどわからないわ。私はこの通り、口調や仕草まで女にされた所で、手術をしていた科学者が裏切ってくれたから、助かったわ。それからはあいつらを追ってるけど、偶々あなたの改造手術を見つけたから、助けてあげたの」


「じゃあ、あいつらが何者で、どうしたら元に戻れるとかはわからないのか・・・・・・」


「わかったらとうの昔に戻ってるわよ・・・・・・とにかく、奴らは男を魔法少女みたいな女の子に改造して、何かをやってるみたい」


「なんで男を女にするんだよ!?」


「そりゃ・・・・・・あいつらの趣味?」


 あまりにもあまりな答えに、圭介は項垂れる。


「とにかく、そう言うわけだから、あなたもしばらく女の子として、魔法少女系美少女戦士として生きていくことを覚悟しなさい」


「ちょっと待て!俺は男だ!それに、なんでこんな恥ずかしい格好で戦わなくちゃいけないんだ!?」


「今のその体は女でしょ。その体で男のときの名前で自分は男だって言い張っても、誰も信じないわよ。それに、連中と戦わなきゃ、元に戻る方法は永遠にわからないわよ!まあ、一生そのままでいいなら別だけど」


 良子の正論過ぎる言葉に、反論することが出来ない圭介。


 彼女はワナワナと震えながら立ち上がり。


「畜生!絶対に連中ぶっつぶして男に戻ってやる!!」


 と可愛らしい声で叫ぶのであった。


 次の瞬間、風が吹いてスカートがめくり上がり。


「キャアアア!?」


 と言う女の子らしい悲鳴を上げて全て台無しにするのだが。


 その後、圭介改め圭子が女としての生活に苦戦しながら、魔法少女系美少女戦士として、ちょっと頭の螺子が緩んだ悪の組織と戦いながら、女として染まっていき、突如現れた男性キャラと恋したり、最終的に男に戻るのに悩んだり、敵との戦いでエロエロな展開に突入したり・・・・・するかは読者さまの想像次第である。

 

 

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― 新着の感想 ―
[良い点] これ「ショッカー」というより「ジョッカー」だよね。 良いぞ、もっとやれw 「なんで女の子にした!言え!」の答えが「魔法少女とか好きだから」とか言いそう。 [一言] ピンクと白がベースなのに…
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