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天使のフットボール  作者: リリー
7/39

7、ちぐはぐ

リーグ後半戦のスタートはスノークリスタル札幌をホームに迎えてのゲーム。

浅草エンジェルスは先週の敗戦がこたえたのか

ウォーミングアップの時点でどんよりしたムード。

選手達も元気がなさそうだ…


チームの士気を高めるためにキャプテンの谷口だけが

一人気を吐いて声を張り上げていたのが印象的だった。

下位に低迷する札幌相手にまさかの敗戦・・・

優勝を目指す浅草エンジェルスにとっては痛すぎる連敗だ。


「長老、連敗っすね・・・」

「また負け犬に戻っちまったようだな…自信なさそうに陰気くさい顔してるだろ。

あれが昨年までのあいつらだったんだよ。」

「そうだったんですか?俺は今年からしか見てないから、

あんな自信なさそうな顔が意外でした。」

「まあ、来週だ!福岡に応援行くんだろ?」

「あっはい!もう飛行機のチケットも買いましたし。」

「よし!それでこそ一人前のサポーターだ。イケメンが来ねーと選手達も盛り上がらねーだろ。はっはー。」


まさかの連敗に俺もヘコんじまった…

酒を飲む気にならない

客の話を聞く気にもならない

仕事をする気もない

一週間、こんな状態で金曜日の夜を迎えた。

仕事が終わり帰る準備をしていると健太が俺のところへやってきた。


「礼子社長のアフターをまた断ったんだってな?

いい加減、愛想つかされちゃうぞ。」

「だってさ、明日の朝一の飛行機で福岡に行かなきゃなんねーんだよ。」

「福岡?まさか女子サッカーの試合とか言うなよな?」

「ピンポーン!連敗中だし、ここで後押ししないでいつするんだよ」

(あれ?なんか俺、長老みたいになってきたな・・・)

「ま、趣味だから何も言わねーけどさ。最近、客の評判悪いぞ…

接客が適当、アフターしない、メールの返信しない、電話も出ない。」

「あいつら、うぜーんだよ。試合中に電話かけてきたりしてさ。

うるさいから携帯持ち歩いてないんだよ。

じゃあ、明日は休むから!ヨロシクー。」




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