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天使のフットボール  作者: リリー
3/39

3、友達

全10チームがホーム&アウェイの計18試合で優勝を争うNリーグ。

浅草エンジェルスは大方の予想を覆し開幕から無傷の5連勝。

俺はこのチームの試合を見るのが楽しみで観戦した試合は開幕戦以外の4試合となっていた。

いつもの週末のように俺はスタジアムへと向かった。


すると一人の老人が俺に話しかけてきた。

「よう、兄ちゃん。最近、よく見かけるね。」

「ども。いやー、このチームの試合が面白くてついついハマっちゃいました。」

「そうかい!浅草は結成して15年になるんだけど、俺は結成時からのサポーターだよ。はっはー。」


聞けばこの老人、御年70歳。サポーターの間では長老と呼ばれ慕われているらしい。

「そうなんですか。今年から見始めたばっかなんで宜しくお願いします。」

「おう!よろしくな!弱くてどうしようもねえチームだけど応援してやってくれよ。」


(ガキの頃からなぜか年寄りに好かれる俺にとってこの手の扱いはお手の物だ…)

スタジアムでできた初めての友達。

70歳のおじいちゃんだが俺は素直に嬉しかった。


そしてスタンドのいつもの席に座りコンビニ弁当を食いながらキックオフを待つ。

いつしか自分なりのスタイルができつつあった。


ピッチに選手が登場しいつもの仲良し3人が何やら話をしている。

「ねえ、葵。あのホストまた来てるよ~」

「ひょっとして、うちの選手がホストクラブにハマってるとか?」

爆笑している2人に対して、ちさは真剣な表情だ。

「でも、うちの選手は朝から夕方まで仕事で夜は練習だしそんな暇はないと思うよ。」

「そうよね・・・」

相槌を打つ戸田に対して北原は

「いやいや、忙しいからこそ息抜きをしている子がいるのよ!マジで誰よ…」


そんな噂話をされているとは露知らず俺は楽しいひと時を過ごしていた。

この日も浅草エンジェルスは勝利し開幕6連勝。

俺は大満足で店へと向かった。




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