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天使のフットボール  作者: リリー
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2、初観戦

日曜日の試合観戦を楽しみにしていた俺だが

一つの約束事が頭の中をよぎった・・・

豊美宝飾の社長・礼子との約束だ。


この女社長、なぜか俺のことを気に入ってくれて

デートする度に時計・アクセサリー・洋服など好きなものを買ってくれて

小遣いまでくれるありがたい上客だ。

約束を破ればそっぽをむかれ、他のホストに奪われかねない…


でも俺はそんなことよりも女子サッカーを見に行きたい気持ちの方が強かった。

金づるの上客よりも武藤ちさのプレーを見てみたいと心底そう思った。



そして日曜日、俺は台東区スタジアムへ向かった。

昨夜は酒を控えめにし早めに就寝したから体調は万全だ!

スタジアムでのサッカー観戦など生まれて初めての経験、すべてが新鮮だった。


(へぇー結構、客入ってるんだな…おっ!選手がウォーミングアップをしているぞ!)

俺は必死になって武藤ちさを探した。

(いたいた!あの子がゴールに飛び込んだ子か、思っていたより小さいな。

横にいるのが北原亜由と戸田葵か・・・)

俺はマッチデープログラムの顔写真と見比べたりして楽しんでいた。


ピッチ上でちさ・北原・戸田の3人が集まっていた。

長身でお調子者って感じの北原がなにやら言葉を発している。

「ねえ、葵。なんか、ホストみたいなのいるよー」

「ああいう人が見に来るのって珍しいね」

「ちょっとカッコイイかも…」

「えっ!!ちさ、マジで?あれ超ヤンキーじゃん。絶対ないって。」

そんな会話をされているとは知る由もない俺はひたすら武藤ちさを見続けていた。

(おっ!今、ちさと目が合ったよな!!こっちを見た!ヤバイ嬉しい!!)

目が合っただけで大喜びする俺・・・明らかに何か変だ…


俺様の初観戦。

試合は浅草エンジェルスが2対0で勝利した。

ちさのプレー姿が見れて本当に嬉しかったし楽しかった!


小学生の頃、死んだ父親と一緒にプロ野球を見に行った時のことを思い出しながら帰路についた。






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