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天使のフットボール  作者: リリー
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1、衝撃

俺の名前は大和勇気。


いわゆるヤンキー上がりのホスト。

高1で父親が死んでからは家を飛び出し

ろくすっぽ学校へも行かず遊び呆け俺様人生を歩んできた人間のクズだ。


いかに人を脅すか、いかに人から金を巻き上げるか、そんなことばかり考えて生きてきたら

流れ流れてこのホストの世界にたどり着いたというわけだ。


女なんて生き物は利用価値があるかないか。使えるか使えないか。

金・道具としてしか見ていなかった。

そう、あの子に出会うまでは・・・


深夜のホストクラブ。

いつものように客を適当にあしらい控室のソファーで仮眠をとっていた。

すると、同僚ホストの健太が大はしゃぎをしている。

俺はその声で目が覚めた・・・

「やったぜ、埼玉レッズが勝った!よっしゃー!!」

「なんだよ、テメェー!うるせえな!!」

「悪い、悪い。首位決戦に勝ったんでつい嬉しくて。」

「スポーツニュースかよ…そっか、お前サッカーやってたんだよな。」


そんな会話をしながら俺は何気にテレビの方に顔を向けた。

「女子サッカー・Nリーグが開幕しました。

昨シーズン優勝の神戸クイーンズ VS 浅草エンジェルスの一戦は・・・」


次の瞬間、俺は衝撃的な映像を目の当たりにした!


それは小柄な女の子が恐れずに必死になってボールに飛び込み

体ごとゴールに吸い込まれるというシーンであった。

(普通の女の子がここまでするのか…)

俺はなぜか涙がこぼれ落ちそうになった・・・


女という生き物は「だるい」「うざい」「キツイ」「疲れた」こういう言葉ばかり吐き

どうせ周りがなんでもやってくれると勘違いし

努力や根性とは無縁の生き物だと思っていたからだ。


「いやー、昨年9位と低迷した浅草エンジェルスが勝利し大番狂わせを演じましたね。」

(ん!?浅草エンジェルス?背番号15?)

俺は即座に検索した。

(なになに、武藤ちさ。

あっ!今度の日曜日に試合があるじゃん。見に行こうかな…)


そういうことを考えながら家に帰宅し再び眠りについた。

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