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子供たちのお料理教室(春の香Ver?)


子供S「ゴールデンウィークも始まりました~。さて、新緑も目に眩しい今日この頃。恒例のお料理教室をやりま~す!」


子供R「GW(ゴールデンウィーク)といえば、子供の日。ということで、今回はわたしたち子供メインで実施します」


子供K「おれらだけでやっちゃうの? 言っとくけど、おれ料理したことないからね」


子供C「大丈夫。私もやったことない。いつも妹にお任せ」


子供R「ダメだよ。ちぃ姉さまもちゃんと手伝ってよ! クー君も!」


子供C「え~~」

子供K「え~~」


子供S「さて、ふたりも納得したところで、今回のテーマは春の食材を使った炊き込みご飯で~す」


子供K「納得してないんだけど。 ・・・(ドカッ)  いや、何でもないよ? おれ納得しちゃったな。・・・うん」


子供R「え~と、進めて良いのかな? それじゃ、材料の説明です。

    まずは白米。そして塩、醤油、酒、みりんの各種調味料を用意します。入れる具材は『春』のテーマにのっとって・・・「ちょっと待った~!」」


子供K「どうした!?」


子供S「ふっふっふっ。実は今回、何と、土鍋を作ってきました~」


子供K「土鍋って作れるのか? というか、4つあるぞ」


子供S「当然。ということで、これを使って今回は各自色々な具材を使って作ってみよう~、という趣旨で~す」


子供K「勝手に決めてるけど、おれ料理したとないって言ったじゃん。 嫌・・・ではないけど、考えて欲しいなぁ。だからにらむの止めてくれない? マジで」


子供R「じゃあ、お米研ぎと調味料の配合はわたしがやっておくよ。みんなは好きな食材を選んで良いよ」


子供S「え~~。りっちゃん様にお任せばっかりだと悪くない?」


子供C「気にすることはない。番外編だから、下処理した具材を土鍋に入れると・・・不思議なことに『こちらが出来上がりになります』の一言で完成品が現れる」


子供R「良いのかな?」


  ・

  ・

  ・


子供K「じゃあ、最初はおれだ。イカに毛ガニ、しらす、そしてもずく。豪華海鮮炊き込みご飯。タケノコとグリンピースも入れてみた」


子供S「ちぃ様は~?」


子供K「えぇ~! まさかのスルー?」


子供S「だって、鍋から半生のイカとカニがはみ出てるじゃない。切らずにそのまま入れてるよね。大丈夫なの~?」


子供K「男らしい豪快な料理と言ってくれ。 じゃ、さっそく頂きます。

    ・・・何だろ、おかしいな? 不味くはないんだけれど、磯臭さで微妙な感じ? しかも食べにくい」


子供R「え~と、ちぃ姉さまのは何かな?」


子供C「塩魚投入ご飯」


子供K「いやいや!? 春の食材関係ないじゃん!? しかもだし汁使ってないで、ただ普通のご飯に魚入れただけだよね、これ!?」


子供C「クーは細かい。多分、春に捕れた魚の塩漬けってことにしとけばOK」


子供K「えっ? 細かくないよね? しかも多分て、適当すぎる!」


子供S「別に良いじゃない。細かい男は嫌われるわよ~」


子供K「魚の身をほぐして混ぜて食べる」


子供R「シンプルだけど、美味いね」


子供K「みんな、ちぃ様に甘くないか?

    あれっ?・・・くっ、悔しいけど、確かに美味しい。くそ~っ! 何故、あふれるほど具材満載のおれの方がダメだんだ~」


子供R「入れ過ぎがダメなんじゃないかな?」


子供S「ワタシの、ご飯はコレで~す! ぜんまい、わらび、タラの芽、ふき。テーマは『春の山菜』」


子供K「おおぉ。すごく春っぽい。 じゃ、早速頂きます。 ・・・(にがっ)


子供S「何よ、その顔?」


子供R「え~と、アク抜きしたのかな?」


子供S「アク抜きって何?」


子供R「そのままだと渋みやえぐみがあるから、それを取り除くために重曹を入れたお湯でゆでたりすることなんだけど・・・」


子供S「さっ、次はりっちゃん様ですね~」


子供K「流した!?」


子供R「え~と、じゃぁ、気を取り直して、わたしはオーソドックスな炊き込みご飯です。

    しいたけをサラダオイルで炒めて調味料を入れて味をなじませます。さやえんどうは筋を取って軽く下茹でします。ごぼうは賽の目切りにして水にさらします。油揚げを湯通しして軽く火であぶった後同じく賽の目切りにします。ニンジン(旬ではありませんが、彩りのバランスのため入れます)これも賽の目切りにします。お米にだし汁、前記の具材を入れて火にかけます。しいたけに味付けしたので気持ちだし汁は薄めにします。

    後は他の炊き込みご飯と同様に炊き込みます。完成後、お好みで花山椒をかけて出来上がりです」


子供C「さすが、本格的。妹の作る料理はいつも美味しい」


子供K「というか、りっちゃん様だけ明らかに文字数が違くね!?」


子供S「アンタはさっきから男の癖に細かいわね。『同じ釜の飯を食った仲』って言葉もあるし、ワタシらの仲も深まりましたね~、って、事で良いじゃない」


子供K「いや、各自別ので作ったじゃん。釜じゃなくて土鍋使ったじゃん」


子供S「せっかく、キレイにまとめようとしてたのに、アンタは何で余計なこと言ってんの!?」


子供K「・・・(ぐふっ)


子供C「へんじがない。ただのしかばねのようだ」


子供R「ちぃ姉さま、何不謹慎なこと言ってるの!? 殺しちゃだめだから!? というか、気絶してるだけだから!?

    ・・・というか、気絶でも大変だよ! クー君、大丈夫!!

    しーちゃんはちょっと手加減してあげてよ!!」




 この物語はフィクションです。実在する調理法とは一切関係ありません。


 子供同士で呼び合う時に代名詞を使うのも変なので、今話は愛称で呼び合っています。なお、他の主要登場人物たちも名前は決まっています。だだ、出していないだけです。


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