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領主を継いだので下女に手を出してみた



 ぼちぼち領主経営も軌道に乗ってきた。今度は何をしようか? 手駒も育ったので余裕が出てきた。


 そうだ! 権力を持ったら、次は女だろ。・・・けど、以前婚約していたような娘は御免だ。

 貴族の娘を選ぶと、以前の二の舞の可能性もある。それにオレ自身は他の貴族とは最低限の付き合いしかしていない。

 となると、どこから女を調達するか? まあ、身近なところで良いか。

 

 育てていた娘で下女として働いている者から従順そうなのを選び、同衾を命じる。

 すると、恐ろしさにその下女は涙ぐみ、おばちゃんを含め他の下女が慰めている。


 確かにオレはちょっとポッチャリしているし、イケメンじゃないが、そんなに嫌がることないだろ!?

 というか、昔オレのことを睨んでた奴じゃね? ・・・そんなに嫌なら無理する必要ないぞ。


 けれど、大人しそうな彼女を制し、おばちゃんは「大丈夫です!」と太鼓判を押す。

「本当か? 本当にに大丈夫なのか?」


 その夜部屋に呼んだ下女の身体を撫でまわして確認する。危険なものは持っていないな? 大丈夫みたいだ。


 そして・・・、一夜過ごした感想は「こんなもんか」というものだった。


 確かに気持ち良かったが、色に溺れる程ではない。

 金持ちの貴族などは何人もの夫人・愛人を抱える者もいると聞くが、自分には無理だ。

 それほどの魅力を感じないし、なにより女の子を毎晩とっかえひっかえするなんて、面倒で金が勿体ない。それに色々な娘に手を出すと病気になるらしいのでひとりで充分だ。


 悪いものでもないので、気が向いた時だけ、その娘を呼び付けて性欲を解消している。 

 一般の貴族に比べ回数が少ないと云え、何度も致していれば子供も孕む。


「ふむ。どうするか・・・」

 ぶっちゃけ、何も考えていなかった。だが、こだわりもないし、別に良いか。


 妊娠が発覚した後、その娘を夫人とした。

 おばちゃんの「責任を取らない、つ・も・り・で・す・か!?」と言う言葉が怖かった訳ではないよ。

 だが、夫人となっても彼女を優遇するつもりはない。今まで通り下女がするような仕事もやらせている。


 生まれたのは女の子だった。彼女は「跡継ぎを産めずに申し訳ありません」と謝るが全く問題ない。

 この国では女性は跡継ぎにできないが、養子縁組は認められている。自分のような父親の死を喜ぶような息子を持つより、手駒から養子をとって跡継ぎにした方が都合が良い。

 その点ではむしろ政略結婚の手段となりうる女の子の方がお得だ。


 彼女はその後二人の娘を産む優秀な母体だった。



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