表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
英雄に安寧の日々はない  作者: ハンス
第2話 リアノルド事件
27/30

unknown

 月代、いるか?


 あれ、センパイどうしたんですかぁ?もうすぐ授業はじまるんじゃぁ〜?…ま、まさか宮崎教官のところへ!?


 いんや、違うよ。そうしたいのは山々だけどな。今さっきの演習でちょっとばかし怪我していてな。それを診てもらうのを忘れてたんだよ。


 あ、なるほど。どんなケガをぉ?


 右手首を打たれた。多分、軽く骨にヒビが入っていると思う。


 拝見しましょう。———さすがセンパイ、本当ですねぇ。でもセンパイ、いくらなんでもエネルギー量子の操作で血管からの出血を忘れるなんて異常ですよ。———はい、もう大丈夫ですよ。


 ―――ああ、ありがとう。さすがだな、こういうところはA級ライセンサーといったところか。


 ええ!!伊達に【《ツインクル》】と言われていませんから!!


 ああ、俺も何度か助けられたもんな。恐れいった。


 えっへん!!———そういえば、1回生に異常に強い能力者シビルが来たって、あれはセンパイなんですかぁ〜?


 さあ?俺より強いやつはいるかもしれないから分からないな。


 …一体どんな化物なんですかっ。センパイより強い能力者シビルって。まぁ、いるとしたらAクラスですよねぇ〜。———あ、センパイもう少し話しても大丈夫ですかぁ〜?


 あ?…まぁ、宮下先生には言ってるから少しくらいなら。


 おかしな生徒がいるんですよぉ。


 おかしな生徒?イチローのことか?


 イチロー?ああ、伊集院くんね。そこまでおかしいとは思わないけど…。———すいません、これを見てくれますかぁ?


 …これは、俺が能力査定の日に鎮圧した生徒じゃねぇか。———『意識不明』…?


 あ、鎮圧した生徒ってセンパイだったんですかぁ。そうなんですっ。あの日、センパイが気絶させて以来、昏睡状態なんです。原因が分からないので、私手も足も出ないんですぅ。でも、センパイなら分かるかなとっ。


 ———『バイタルは正常、問題は脳波に異常あり』。脳幹の損傷は…。


 目立った損傷はありません、もちろん真っ先に調べましたよぉ。…まぁ、あるとしたら中脳がぁ…。


 中脳?ああ、《ベイズ・オーガン》の1つか。中脳がどうかしたのか?


 なんか、円錐みたいな形になっているんですっ。


 円錐…?


 まぁ、能力者シビルの脳なんて分からないことだらけなので、そこまでおかしなこととは言えないんですが…。でもこんな形を始めて見たのでぇ…。


 ———まさか…、おい。MRIのデータはあるか?


 あ、はいこちらにぃ…。


 ———今すぐ本部に連絡しろ。


 えっ?


 だから今すぐ本部に連絡しろ。俺の名前を使えば紅条に話を通せるはずだ。


 紅条?…紅条って、紅条緋妃ですか!?協会のトップじゃないですかっ!!


 月代(さかやき)、これはお前が思っている以上に深刻なんだよ。


 ちょ、ちょっとセンパイ事情を話してくださいよっ!!


 お前、《ギアノーバル》っていう増強剤(ブースター)を知ってるか?


 え、ええ。教科書にも出るくらいのものですからぁ。確か、【《最凶の薬》】ですよね?…まさか。


 そのまさかなんだよ。俺が見せてもらったMRIのデータと酷似しているんだよ。


 そ、そんなぁ…。


 ———まさか、既に使っているやつが出てくるなんてな…。


 セ、センパイ、どこへ?


 理事長と話してくる。後、治療法なんだが、俺の知り合いを後で呼ぶ。そいつに聞いてくれ。


 は、はいっ。


 全く…俺には安寧の日々(やすみ)はないのかな。

 とりあえず、unknownだけは上げておきます。

 これから「その11」に取り掛かります。


 では、ご意見・ご感想・誤字脱字報告お待ちしてます。


 《修正》2012/02/13 後書き追加。雪子のセリフを修正。

     2012/02/13 くろりんさんのご指摘により、一部加筆修正。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ